職場や家族などに、いちいち自分の行動を監視してくる人がいないでしょうか。

自分の行動をチェックされていると思うと、こちらも相手のことが気になったり、イライラしてしまうと思います。

なぜ人の行動を監視するのか、心理や対処法などを解説します。

人の行動を監視する人の特徴

心配性

人の行動を監視する人は、心配性なのが特徴です。

相手のことが心配でいちいち様子を見てしまうのでしょうが、見られている方は監視されているように感じると思います。


職場の場合、部下がミスをしないか心配で、上司が部下を監視するように見てしまうことも考えられます。

相手の気持ちを考えない

人の行動を監視する人は、相手の気持ちを考えないのが特徴です。

「今までどこに行っていたの?」「休日は何しているの?」のように、相手のプライバシーに踏み込むようなことを平気で尋ねます。


こうした人は自分と他人の境界が曖昧な人なので、空気が読めない発言も多い傾向があります。

暇な時間が多い

人の行動を監視する人は、暇な時間が多いのが特徴です。

自分が忙しければ、他人の行動をチェックする暇などありません。

暇なので他人の行動が気になり、他人の行動まで気になってしまいます。


ただし職場では、暇だからではなく、仕事の一環だと思って社員の行動をチェックしている場合もあるでしょう。

自分と他人を比べる

人の行動を監視する人は、自分と他人を比べるのが特徴です。

自分と他人を比べる人は、特に自分が気になっていることを無意識に見てしまうことがあります。


例えばファッションに関心がある人は、他人の服装や持ち物などをじろじろ見てしまうなどです。

人の行動を監視する人の心理

把握しておきたい

人の行動を監視する人は、相手のことを把握しておきたい心理があります。

自分が全てを知っておき、その動向をコントロールしたいと思っているタイプです。


こうした人は、自分の意に沿わない行動を取る人には細かく注意するなど、口うるさい人だと思われている傾向があります。

一見厳しい人や真面目な人のように見えますが、本心は自分の思い通りに物事を進めたいだけなので、傲慢な性格ともいえるでしょう。

好奇心

人の行動を監視するのは、好奇心が理由とも考えられます。

好奇心旺盛な人は、自分のことより外に関心が向いています。

他人が気になってしまうので見てしまい、それが周りの人をチェックしているように見えている可能性があります。

劣等感がある

人の行動を監視する人は、劣等感があります。

劣等感がある人は、自分が気にしている人や物を見てしまうことがあります。

例えば容姿に自信がない人は、美人を見ると顔やスタイルを見てしまうなど、無意識にやっていることがあります。

自分にないものを持っているので羨ましいと感じていたり、真似できそうなところは真似してみたいと思っているので、相手を監視するように見てしまうと考えられます。

不安感

人の行動を監視する人は、不安感があると考えられます。

例えば一人でいるのが苦手な人は、仲の良い人が身近にいないかなど、話しかけやすそうな人を探している可能性があります。


あるいは仲間外れになるのが怖いので、皆が話している噂や流行話などをチェックしているなどの理由があると考えられます。

相手が嫌い

人の行動を監視する人は、相手が嫌いなので監視している可能性があります。

嫌いな人を見るのは、相手の欠点やミスなどを粗探しするためです。

相手の弱点を見つけることで自分が優越感を得たい、あるいは噂を立てて相手を蹴落としたいなどの心理があると考えられます。

寂しい

人の行動を監視する人は、寂しいので他人を見ている可能性があります。

「寂しいので構ってほしい」あるいは「話しかけたいけど、話しかけて迷惑そうな顔をされたら嫌だ」などの心理があるのかもしれません。


話しかけられず見ているだけの状態が、見られている側には監視されているように感じられるとも考えられます。

近所なので仲良くしたい

隣近所の人に監視されていると感じるときは、話す機会をうかがっており、それが見られているように感じている可能性もあります。

寂しいので仲良くしたいという理由もあるかもしれませんが、災害などもしもの場合に備えて、近所の人とは仲良くしておきたいと考えているのかもしれません。


緊急事態のときは、お互い助け合うことになるかもしないので、相手が嫌いでなければ、挨拶はしておいた方が良いと思います。

自覚がない

人の行動を監視する人は、監視している自覚がない可能性があります。

自覚がない人は、自分と他人の境界が曖昧な人です。

他人も自分のことのように考えてしまうので、プライバシーに関わる質問をするなど、空気が読めない発言をすることがあります。


普段から空気が読めない発言が多い場合、ADHDなど発達障害の可能性もあります。

病気・障害

人の行動を監視するのは、強迫性障害の可能性もあります。

強迫性障害とは、それが馬鹿らしいことであったり、相手に不快感を与えると分かっていても、それをしないと強い不安感が起こるために、自分でもやめられない病的な症状です。

例えば「物事は細かくチェックしておかなければならない。そうしないとミスや事故が起こるかもしれない」のような不安や恐怖感があると、他人の監視を繰り返してしまう可能性があります。




人の行動を監視する人への対処法【職場】

見られたら見返す

人の行動を監視する人がじっと見てきたら、こちらもじっと見返してみましょう。

監視されているのが嫌なことを伝えるには、真顔か、厳しい表情で見返すようにしてみてください。


見返すことで「こちらを見ているのが分かっている」「じろじろ見るな」と伝えることができます。

声を掛ける

人の行動を監視する人は、こちらが見返しても目を逸らさない人もいます。

その場合は「何か用ですか?」のように声を掛けてみましょう。

例えば職場で監視してくる人がいる場合、見られる度に何度か声を掛けることで、周りの人も不審に感じると思います。

仕事に集中していないことになるので、よそ見をしていることが分かると、その人は上司や管理者から注意されると思います。

自分も質問する

人の王道を監視するだけでなく、色々詮索してくる人には、こちらも何か尋ねるようにしてみましょう。

例えば「今日の昼は何を食べたの?」と質問されたら、そのまま答えるより「そういうあなたは?」と訊き返しましょう。

「人に何か尋ねるなら、あなたが先に答えてください」「何を食べたか、当ててみてください」のように会話してみてください。

簡単に質問に答えてくれない(気難しい、面倒くさい)人と思われれば、相手もあまり質問してこなくなる可能性があります。

信頼を得る

職場に心配性でチェックしてくる人がいる場合は、相手の信頼を得ることを心がけてみましょう。

例えば上司から仕事中によく見られる場合は、初めて人に任せる仕事なので、心配して見ているとも考えられます。


あるいは、実力不足などを心配されているのかもしれません。


そのため、自分が仕事をしっかりこなしていけば、相手も安心して監視をやめる可能性があります。

ただし、特に仕事でミスもしていないのに、監視される場合は、職場の人に相談してみましょう。

相談する

監視してくる人の視線に耐えられないときは、上司の上司や、産業カウンセラーなどに相談してみましょう。

「じろじろ見てくるので、仕事に集中できない」など、仕事に支障が出ることを話せば、席を離したり、パーテーションなどで仕切るのを許可してくれるかもしれません。

人の行動を監視する人への対処法【家族・近所】

一人になれる場所を見つける

家族に監視されているときは、一人になれる場所を探してみてください。

家族との関わりを減らし、ストレスを減らすことを心がけてみましょう。


家にいるときは自室に鍵をかける、鍵がつけられないなら扉の前に物や仕切りを置くなど、簡単に部屋に入れない、見られないようにする工夫をしてみてください。

外なら公園、図書館、喫茶店、カラオケなどどこでも良いので、自分が落ち着ける場所を見つけましょう。

見られたくないものはしまう

人の行動を監視する人は、本人がいない間に部屋に入ったり、勝手に私物を触ることがあります。

そのため、見られたくないものは鍵付きの引き出しや金庫などに入れておくなど、見られないように対策しておきましょう。

顔を合わせないようにする

隣近所の人が、自分の家の様子を監視してくるというトラブルも多いです。

隣人が窓越しに部屋を監視してくる気配があるときは、カーテンやブラインドなどを閉めておきましょう。


また、自分が玄関や庭へ出ると、隣人も出てくるというケースもあります。

その場合はなるべく音を立てないようにドアを開けたり、すぐにその場を離れる、外に出るふりをして出ないなど、顔を合わせないように色々工夫してみましょう。

挨拶する

近所の人に監視されている気がするときは、挨拶するのも対処法です。

「挨拶は防犯効果がある」というように、声を掛けることで相手を牽制する効果が期待できます。

自分が関わりたくないと思って無視していると、相手は監視しているのがばれていないと思っている可能性があります。

こちらから声をかけることで「こちらもあなたを見ていますよ」と伝えることができます。


ただし、相手がストーカーのような人物である場合は、なるべく関わらない方が良いでしょう。

自分に関心を持ってくれていると思われて、つけ回される可能性があります。

無視する

人の行動を監視する人は、嫌がらせ目的でわざと監視する行動を取ることがあります。

その場合は、相手にせず無視するのが効果的です。


嫌がらせをする人に反応すると、嫌がらせがエスカレートすることがあります。

そのため、相手がいないかのようにふるまうことが大切です。

嫌がらせが目的の場合、何の反応もなければ監視をやめる可能性があります。

引っ越しする

家族や隣近所に監視されているようでストレスを感じる場合、引っ越しも検討してみましょう。

お金はかかりますが、我慢していてもストレスがたまってしまいます。

くつろげる場所がストレスの場になると、気が休まるときがありません。

ストレスが限界になる前に、違う環境で暮らすことを具体的に考えてみましょう。

すぐに引っ越しできなくても、費用を貯める、いつでも引っ越せるよう断捨離しておくなど、実行できそうなことから始めてみてください。