家族が嫌いで、ストレスを感じることに悩んだことはないでしょうか。

一緒に過ごす時間が多い相手が嫌いであるほど、「もう関わりたくない」「疲れた」と感じてしまうと思います。

家族を嫌いと感じる心理や、ストレスを感じたときの対処法を解説します。

家族が嫌いな人の心理

幼少期のトラウマ

家族が嫌いなのは、幼少期のトラウマが関係していることがあります。

例えば親から優しくされなかった、認めてもらえなかった過去があると、親を好きになるのは難しくなるでしょう。

親が兄弟差別をしていた場合、差別された子は親だけでなく、兄弟を嫌いになることもあります。

「いくら親でも、冷たい人は好きになれない」と思う心理から、家族と距離を置くようになります。

また、自分の家族が嫌いだと他人の家族と比べてしまい、苦しむ原因になることがあります。

そして自分の家族に劣等感を持つようになり、更に家族を嫌うようになることがあります。

経済的なストレス

経済的なストレスも、家族嫌いになる気持ちに関係しています。

経済的に不自由な家庭で育つと欲しいものを買ってもらえない、進学を諦めなければならないなど悔しい思いをします。

その不満が大きいほど、親を嫌いになる原因になりやすいです。

「親のようにはなりたくない」と思う心理から、大人になってお金に執着するようになることがあります。

自立したい

家族が嫌いな人は、自立したいと考えていることがあります。

父親や母親が過保護の場合、早く家を出たいと感じる人もいます。

親が子どものことで色々意見すると、子どもは束縛されているようなストレスを感じるからです。

一人暮らしをしたいと思っても、親から反対されて更に家族を嫌いになることもあります。

親兄弟に依存されたくない

家族が嫌いなのは、親兄弟に依存されたくない気持ちが関係しています。

例えば家族に何度もお金を要求する人がいれば、関わりたくないと思うようになるでしょう。

いくら家族といっても、頼られることが多ければストレスを感じます。

また、親と不仲だと親の介護をしたくないと思う人も多いです。

老後に頼られたくないという思いから、親元を離れて疎遠になる人もいます。

一人が好き

家族が嫌いなのは、一人が好きな性格であると考えられます。

人嫌いで、集団で生活することにストレスがある人は、家族さえ鬱陶しく感じることがあるからです。

家族間で決まりごとの多い家であるほど、ルールを強要されることにストレスを感じるでしょう。

そのため早くから一人暮らしをしたり、同居の場合は部屋にこもるなどの行動が見られます。




家族を嫌いになった理由

家族と性格が合わない

家族が嫌いなのは、家族と性格が合わないことが原因です。

家族といっても性格は違うので、考え方や価値観が合わず喧嘩になることはあります。

日頃からコミュニケーションが上手くいかないと、家族とほとんど会話しない人もいるほどです。

ストレスを感じることが多いほど、家族の顔も見たくなくなるほど嫌いになってしまいます。

親が厳しい

父親や母親が厳しいと、家族を嫌いになる原因になります。

子どもの頃から厳しく怒られていた場合、大人になってもその記憶が残るからです。

怒られ過ぎると、子どもは「自分は親に愛されていない」と感じることがあります。

自分に厳しい言葉をぶつけてきた親に良い印象が持てないので、次第に親を避けるようになります。

親が過干渉

家族が嫌いなのは、父親や母親が過干渉だったことが原因です。

過干渉とは、親が子どものことについて何でも決めてしまうことです。

子どもの意見を無視して親の言うことを聞かせようとするので、子どもはストレスを感じるようになります。

やがて子どもが成長すると親の過干渉が煩わしくなり、家族を嫌いになっていきます。

両親が不仲

父親や母親が不仲なのも、親を嫌いになる原因です。

両親が不仲だと家の雰囲気が険悪なり、居心地が悪くなります。

親の喧嘩が絶えなかったり、会話がない状態の中で暮らせば、子どもも気を遣ってしまうからです。

すると家でリラックスできず、ストレスを抱えることになります。

親の都合でストレスを感じなければならない理不尽が、親を嫌う原因になります。

親を尊敬できない

家族が嫌いなのは、親を尊敬できないのが原因です。

親を尊敬できない理由とは、働きたくないという理由で親が働かなかったり、親が不倫をしたなど自分勝手に行動することです。

こうした事情があれば、自分の親だからこそ嫌いになってしまうでしょう。

また、性格的な面で親を尊敬できないこともあります。

例えば、親が外面が良くても家ではモラハラな性格だと、親を嫌いになる原因になります。




家族が嫌いなのは悪いことか

「家族が嫌いなままでいるのは、悪いこと」のように考えてはいないでしょうか。そうした気持ちは、自分の気持ちに罪悪感を抱く原因になります。

自分の家族が嫌いなのであれば、無理に仲良くする必要はありません。家族といっても自分と同じ人間ではないので、波長が合わないことはあります。

家族は距離が近い相手だからこそ、良い面だけでなく悪い面もよく見えてしまいます。

そのため他人より嫌いになってしまうことがあっても、おかしなことではありません。

罪悪感を長い間抱えているとそれがストレスになり、更に家族を嫌う原因になります。

自分を責める必要はなく、「家族でも理解し合えないこともある」と考える気持ちが大切です。

家族が嫌いなときの対処法

家族が嫌いという気持ちを受け入れる

家族が嫌いだと思うときは、その気持ちを受け入れることが大切です。

嫌いという気持ちを否定して無理に家族と関わると、更にストレスを感じることになります。

他人から「家族だから仲良くしないと」「親を大切にしないと」のように言われても、受け流すようにしてみてください。

他人は自分の家族関係を、全て知っているわけではありません。

「家族でも嫌いな人は、嫌いでいい」と自分の気持ちを認めてあげてください。

家にいる時間を減らす

家族が嫌いな人は、なるべく家にいる時間を減らすのが対処法です。

カフェ、図書館、公園など、家以外に自分の居場所を探してみてください。

習い事を始めて、習慣的に家族以外の人と関わるようにするのもおすすめです。

家族と関わってストレスを感じたときは、お気に入りの場所に出かけて冷静になれる時間を作りましょう。

生活時間・場所を変える

嫌いな家族と関わる時間を減らすためには、生活時間や場所を変えるのも対処法です。

例えば早朝に起きて支度を済ませれば、家族と会わずに仕事に行くことができます。

家にいるときも自室にこもり、家族の集まるリビングには行かないなど、関わる時間を減らすようにしてみてください。

家族に話しかけられたくないときは「仕事で忙しい」など、家でも忙しそうな様子を見せるのも対処法です。

仕事に集中しているように見せれば、必要以上に家族も話しかけてこなくなるでしょう。

家族に嫌なことを伝える

家族を嫌いになる原因が分かっているときは、理由を相手に伝えるのも対処法です。

「家族だからこそ言わなくても伝わる」と考える人がいますが、家族でも自分ではありません。お互いに言わなければ分からないこともあります。

身近な人だからこそ、相手の嫌なことについても伝えてみてください。

話し合いをしても相手の態度が変わらなければ、「一人暮らしや別居を考えている」のようにも言ってみましょう。

それだけあなたが嫌だと思っていることが伝わるので、相手も反省して態度や行動を変えてくれる可能性があります。

自立する

父親や母親が過干渉で嫌いな場合は、一人暮らしするのも対処法です。

家族と距離を置けば、それだけ関わる機会も減っていきます。嫌いな家族と関わる時間が減れば、ストレスも解消されていくでしょう。

一人暮らしが難しい場合、親に自立している姿を見せることも大切です。

一人暮らしをすることが自立ではありません。一人暮らしをしていても、親に家賃を払ってもらったり、家事を一切やらない人もいます。

親はあなたに一人暮らしは難しいと思っているので、色々干渉してくるのかもしれません。

料理や洗濯、掃除、ゴミ出しなど一通りの家事はできるようにしておきましょう。

そうした方が一人暮らしをしてからも、家事に困らずに済みます。

周りの家族と比較しない

他人と比べて自分の家族を嫌いになっているときは、比較する気持ちを切り替えてみましょう。

他人の家族と比べると、自分の家族にコンプレックスを抱く原因になります。

嫌いな家族のことで、ストレスや劣等感を抱えるのは良くありません。

家族が嫌いなことを前向きに考えて、自分が家庭を持ったときの反面教師にしましょう。

例えば父親や母親が暴力的な人だったなら「自分に子どもができたら、暴力は振るわない」など、将来の自分の姿をイメージしてみてください。




家族が嫌いでストレスを感じたときの対処法

家族が嫌いな場合は一人暮らしや別居など、距離を置くのが一番効果的です。

しかし経済的な理由などで、家族と離れて暮らすのが難しい場合もあるでしょう。

そうした場合、家族が嫌いでイライラしたときの解消法についても紹介します。

趣味に集中する

家族が嫌いでイライラしたときは、趣味に没頭しましょう。

家族のことを考えると、更にストレスが溜まってしまいます。

趣味に集中して、家族のことを忘れる時間を作ってみてください。

家族の生活音や声などを聞きたくないときは、音楽を聴いたり、耳栓をするのがおすすめです。

眠る

家族が嫌いでイライラしたときは、眠るのもストレス解消法です。

嫌いな家族と喧嘩になってしまうと、その後もストレスが長引いてしまいます。

イライラを抑えられないときは布団に入り、寝てしまいましょう。

嫌いな家族に対して怒っても、自分のエネルギーを消費してしまうだけです。

眠ることで嫌いな家族のことを考えずに済みます。

眠れば時間を置くこともできるので、起きた後に気持ちも切り替えやすくなります。

運動する

家族が嫌いでイライラするときは、運動するのも対処法です。

運動することで、体に溜まったストレスを発散する効果があります。

ランニングや筋トレなどで体を動かせば、自然と家族のことを考える余裕もなくなります。

外で運動すれば、家族と関わることがなくなるメリットもあるでしょう。

時間を置くこともできるので、怒りをクールダウンさせたいときにも運動はおすすめです。

身近な人が家族嫌いであるときの対処法

自分ではなく、友人や恋人が家族嫌いで接し方が分からないこともあるのではないでしょうか。

家族を嫌いになる原因は人それぞれなので、まずは相手に事情を聞いてみることが大切です。

身近な人が家族嫌いな場合の対処法について紹介します。

理由を聞いてみる

身近な人が家族嫌いの場合、まずは理由を聞いてみてください。

家族を嫌いになるのは、何らかの理由があるはずです。

あなたを信頼しているのであれば、相手は理由を言ってくれるでしょう。

「家族なんだから仲良くしないと」のように言うと、相手は心を閉ざしてしまいます。

相手の気持ちに寄り添う姿勢で話を聞くことが大切です。

家族の話は控える

家族が嫌いな人の前では、できるだけ家族の話は控えた方が良いでしょう。

家族が嫌いな人は、家族の話をされるとストレスを感じることがあります。

家族の話題になると口数が少なくなったり、イライラし始めたら要注意です。

家族の話題をしてほしくない様子であれば、家族の話題は避けるようにしてみてください。

理想の家族について話す

家族嫌いな相手が恋人で、結婚を考えている場合は、理想の家族について聞いてみましょう。

自分の家族が嫌いな人でも、理想の家庭像を持っている人はいます。

例えば両親が不仲の家庭で育った人は「結婚したら、親子仲良しで暮らしたい」のように考えていることがあります。

家族に対して、ポジティブなイメージを持てるような会話を意識してみてください。

二人で理想の家庭を築くために話し合えば、次第に家族の話をしてくれる可能性もあるでしょう。