コミュニティクラッシャーとは、自分が所属するコミュニティを破壊してしまう人のことです。
何らかの目的があり、意図的にコミュニティを破壊する人もいますが、自覚なく壊してしまう場合もあります。
コミュニティクラッシャーの心理や対処法について解説します。
コミュニティクラッシャーの特徴
悪口を言う
コミュニティクラッシャーは人の悪口を言ったり、悪い噂を流すのが特徴です。
リーダーや優秀な人の前ではお世辞を言うなど大人しくしていますが、その人がいないときに陰口を叩くというように、自分にとって邪魔な人の評判を落として孤立させようとします。
また愚痴や悪口が多い人はネガティブなことしか言わないので、場の雰囲気を悪くします。
嘘をつく
コミュニティクラッシャーは、自分が有利になるためなら平気で嘘をつきます。
堂々と嘘をつくので、嘘ではないのだろうと信じてしまう人が増えると、コミュニティに対立や混乱が生じ、人間関係が壊れていきます。
口が上手いと事実と噓を混ぜて話すなど信ぴょう性を高める話し方ができるので、周囲も騙されやすくなります。
責任感がない
コミュニティクラッシャーは自分の行動に責任を持たないのが特徴です。
自分がミスしても環境や誰かのせいだと責任転嫁したり、任されたことをやらないなど、チームワークを壊すようなことを繰り返します。
味方を作ろうとする
コミュニティクラッシャーは、自分のグループを作ろうとするのが特徴です。
味方というよりは自分にとって都合が良い、手下に近い存在を求めています。
味方を増やすため、初対面のときは親切心を装って近づいてきたり、新人には積極的に話しかけるというように、一人でも多く支配下に置こうとします。
口が軽い
言ってはいけないことをつい言ってしまう人も、コミュニティクラッシャーになることがあります。
人の秘密を話してしまう、守秘義務を守らないなど、うっかり話してしまうので、後で大事になってしまうことがあります。
天然
天然な人は、自覚なくコミュニティクラッシャーになることがあります。
悪気はないのですが、言わなくても良いことを言い自分自身が嫌われたり、他人同士の仲を悪くさせてしまうことがあります。
注意されても自覚がないので何が悪いのか分からず、厄介な存在であるとも云えます。
逆切れする
コミュニティクラッシャーは普段から人の悪口や嘘ばかり話したり、責任感がないので大抵は信用されていません。
そして悪口をやめるよう注意されたり、悪い面を指摘されると怒ったり不機嫌になるというように、逆切れすることがあります。
論理的な話が通じない危険人物だと思われるので、周囲が気を遣ったり、場の雰囲気を悪くしてしまいます。
人間関係が続かない
コミュニティクラッシャーは自分で人間関係を壊してしまうので、どこへ行っても関係が続かないのが特徴です。
長い付き合いのある友人がいない、転職を繰り返しているなど、自分の言動が原因で縁を切ってしまいます。
コミュニティクラッシャーの心理
承認欲求
コミュニティクラッシャーが人間関係を壊すのは、承認欲求が関係しています。
自分の正しさを証明したい、人から認められたいなど自分が注目されたい欲求が強く、他人はどうなっても構わないと思っているので、周囲の人間関係を破壊してしまいます。
支配欲
支配欲のあるコミュニティクラッシャーは、既存のコミュニティを破壊することで、自分の思い通りになる新しいコミュニティを作ろうとしています。
そのため悪評を流して自分より立場の高い人を蹴落としたり、邪魔な人同士を対立させて共倒れするように仕向けます。
優越感
自分の優越感を満たすためにコミュニティを破壊する場合もあります。
自分の予想した通りに人が動き、思い通りの展開になっていくことに優越感を覚えるタイプです。
コミュニティクラッシャーの場合はわざとトラブルを起こしたり、雰囲気を悪くするような噂を流し、周囲が不幸になっていくのを面白がるなど屈折した心を持っています。
被害者意識
コミュニティクラッシャーは、自分はいつも正しい、悪くないという意識を持っていることがあります。
その場合、自分がミスして誰かに注意されたときでも、嫌みを言われたというように被害者意識を持つことがあります。
こういう人は「○○さんに酷いことを言われた、嫌がらせをされた」のように周囲に話すことがあるので、それが原因で誰かが悪者のように誤解されてしまうことがあります。
コミュニティクラッシャーへの対処法
周知する
コミュニティクラッシャーが集団の場にいるときは、要注意人物であることを周囲が理解しておきましょう。
コミュニティクラッシャーは人間関係を壊すために悪口を言ったり、噂を流しますが、信用ならない人間だと周囲が知っていれば相手にされず孤立します。
そのためコミュニティクラッシャーがいると気付いたときは、それを黙っているのではなく、問題行動を周囲に伝えたり、相談することも大切です。
距離を置く・干渉しない
論理的な話が通じないコミュニティクラッシャーは、自分が一番正しいと思っているので何を話しても聞く耳を持ちません。
こういう人に何かを理解してほしいと思ってもかえってトラブルになるだけなので、事務的な対応をすることをおすすめします。
伝えなくてはならないことは伝えますが、それ以外は一切関わらない、ミスしたときは責任を取らせる、フォローはしないというように、実力主義で接するようにしてみましょう。
自分が一番正しいと思っていたり、逆切れする人は次第に周囲から嫌われたり、トラブルを起こして自滅するので、こういう人に振り回されず、自分から距離を置くことも大切です。
信用しない・話し合う
コミュニティクラッシャーは「○○さんに酷い対応をされた」「○○さんがあなたの悪口を言っていた」というように、誰かを悪人に仕立てるような言い方をすることがあります。
その言葉を鵜呑みにするのではなく、話し合って事実を確認することが大切です。
コミュニティクラッシャーは自分に都合の良い解釈をして話すので、事実であっても歪曲して伝えてくることがあります。
当事者と第三者を交えて話し合いをしてみると、些細なことを大げさに言っているだけだったり、嘘をついていることが分かるので、トラブルや対立を避けることができます。
すぐに同調しない
コミュニティクラッシャーは、自分が被害者であるように振る舞うことがあります。
しかし人前でよく泣いたり、何かと被害を訴えてくる人には、すぐに同調しない方が良いでしょう。
「弱者でいれば周りが同情して味方になってくれる」と思われると、今後も何か思い通りにならないことがあったときに同じことをしてくる可能性があるためです。
こういう人は一見すると大人しそうだったり、意思が弱そうに見えますが、他人を使って自分の思い通りにしようとする面を持っています。
自分のミスをごまかしたり、責任を負いたくないので誰かのせいにしようとしているのではと疑ったり、事実を確認することが大切です。
報告する・本人と話す
職場にいるコミュニティクラッシャーは自分が優位でいるために悪い噂を流したりトラブルを起こすなど、場の雰囲気を悪くすることがあります。
そうした迷惑行為を繰り返しているなら、相手の上司に(できれば証拠も揃えてから)報告してみましょう。
ただしコミュニティクラッシャーは権力がある人の前では大人しくしていたり、気に入られるように努めているので、相談しても理解してもらえない可能性があります。
その場合はコミュニティクラッシャーに迷惑している人や被害に遭った人たちを集めて、どういう言動で困っているかを本人に伝えてみましょう。
コミュニティクラッシャーは自分が悪いとは認めないと思いますが、自分の本性、目的が周囲にばれていると分かれば大人しくなるか、居心地が悪くなり自分からその場を去る可能性があります。
褒める
コミュニティクラッシャーは自分の承認欲求を満たすためにトラブルを起こしたり、他人を攻撃することがあります。
しかし日頃からその人の行動を認める、褒めるなど、周囲が承認欲求を満たしてあげれば、問題行動を起こさなくなる可能性があります。
また肯定的な態度を取ることで敵対視されにくくなる効果もあります。
周囲から自分の存在を認められている、居心地が良いとコミュニティクラッシャーが感じれば、わざわざそのコミュニティを壊そうとする気はなくなるかもしれません。
信頼されるよう心掛ける
コミュニティクラッシャーは他人の評価を下げるためや、対立させるために悪い噂を流すことがあります。
しかし、ターゲットにされた人が周囲から信頼されている人であれば、どちらが嘘をついているかは明白です。
約束を守る、悪口を言わない、嘘を言わないなど、信頼される行動を心掛けていれば、それが悪人から自分を守ることにもなります。