職場や友人などに、すぐ泣く人はいないでしょうか。

目の前で泣かれると対応に困ったり、泣いて許されようとしている気がして、めんどくさいと思ってしまうこともあると思います。

なぜ人前でもすぐ泣く人がいるのか、その心理や特徴、対処法などを解説します。

すぐ泣く人の特徴

緊張しやすい

すぐ泣く人は、緊張しやすい性格です。

緊張したときには頭が真っ白になってしまう、饒舌になる、笑ってごまかそうとするなど、人それぞれ態度が違います。

プレッシャーに弱い人は緊張するとパニック状態になり、泣き出してしまうことがあります。

喜怒哀楽が激しい

すぐ泣く人は、日頃から喜怒哀楽が激しい傾向があります。

笑うときは笑う、泣くときは泣くなど、そのときの感情を素直に表します。

感情を隠すことをしないので、泣きたいと思ったときは人前でも泣いてしまうタイプの人です。

繊細・感受性が鋭い

すぐ泣く人は、繊細で、感受性が鋭いです。

厳しいことを言われると不安や恐怖で泣いてしまうなど、打たれ弱い面があります。


また、感受性が鋭い人は他人の悲しみにも敏感なので、感情移入して泣いてしまうことがあります。

負けず嫌い

負けず嫌いな性格の人も、すぐ泣くことがあります。

人に負けたくない気持ちが強いため、負けたと感じると悔しさから泣いたり、負けた自分への怒りで泣いたりします。


勝ち負けにこだわる人は、気が強い、プライドが高いなどの性格の特徴があります。

かまってちゃん

すぐ泣く人は、かまってちゃんなのが特徴です。

泣くことで周囲の注目を集め、気にかけてもらいたいと考えています。

泣いて優しくしてもらうことで、自分の承認欲求を満たそうとします。

すぐ泣く人の心理・原因

悲しい気持ち

すぐ泣くのは、純粋に悲しい気持ちを表していることが多いです。

人から怒られて悲しい、仕事が上手くいかなくて悲しいなどの気持ちがあると、すぐ泣いてしまう人です。


感情を抑制できない人ともいえますが、見方を変えれば素直で感情表現が豊かな人でもあります。

自分に対しての怒り

すぐ泣く人は、自分にイライラして泣いているとも考えられます。

例えば仕事でミスをした場合、「どうしてミスしたんだ」と自分への怒りや悔しさで泣いている可能性があります。


負けず嫌い、完璧主義、責任感が強い人などは、この傾向が強いです。

泣けば思い通りになる

すぐ泣く人は、「泣けば相手が自分の言うことを聞いてくれる」と思っている可能性があります。

泣けば相手はそれ以上注意してこなくなる、周りが心配してくれると思う心理から、わざと泣く人もいます。


「涙は女の武器」と言われるように、女性の中には泣かれると男性が強く言えなくなることを知っていて泣くなど、計算高い人もいます。

ストレスの限界

すぐに泣くのは、ストレスが増えて情緒不安定になっているからかもしれません。

特に、普段あまり泣くことがなかったのに、最近は我慢できず泣いてしまうという場合は、我慢の限界に来ているとも考えられます。


忍耐強い人や真面目な人は我慢する傾向がありますが、すぐ泣くことが増えた場合、相当なストレスを抱えている状態といえるでしょう。

体調の変化

すぐ泣くのは、体調変化が原因の場合もあります。

歳を重ねると涙もろくなる人がいますが、感情を司る脳機能の変化が関係していることがあります。

また、女性の場合は月経や妊娠などで情緒不安定になり、涙もろくなる時期があります。

泣きたくなるような理由が特にないのに、涙が止まらない場合は体調の変化が原因かもしれません。

病気のサイン

すぐ泣くのは、心の病気のサインとも考えられます。

例えばうつ病の初期症状には、涙もろくなるという症例があります。

涙が出るだけでなく、情緒不安定、集中力の低下などを感じる場合は、精神的な疲労が溜まっている可能性があります。




すぐ泣くのをやめたいときの対処法

一人になれる場所へ行く

すぐ泣く人は、泣くのを止めたいと思っても我慢できないこともあると思います。

どうしても涙が出てきそうになったときは、一人になれる場所へ移動しましょう。

すぐ泣きそうになっても、一人で泣く分には何とも思われません。

職場であればトイレ、ロッカールーム、車の中など一人になれる場所へ行ってから思い切り泣きましょう

泣いて解決しようとしない

泣くことで問題を解決してきた人は、それが癖になっていることがあります。

泣いて許してもらったり、願いを聞いてもらった人は、それを止める意識を持ってみましょう。

特に、職場では泣いて何かを解決しようとするのは幼稚だと思われたり、卑怯な手段として嫌われるなど、良い印象を持たれることはありません。

自分が考えていることは、感情に訴えるのでなく、言葉にして相手に伝えるようにしてみてください。

すぐ泣くことは悪いことばかりではない

すぐ泣くことは、悪いことばかりではありません。

人の悲しみに共感したり、何かを見て感動してすぐ泣くのは、感受性が豊かだからです。

すぐ泣くことで嫌われるのは、職場など公の場で泣いたり、泣いて問題を解決しようとするような場合です。

自己中心的な理由でなければ、すぐ泣いたとしても人から嫌われたり、面倒に思われることはないでしょう。

パワハラを疑う

自分にだけ怒ったり、厳しく注意してくる人がいる場合は、パワハラや嫌がらせを疑ってみましょう。

あなたがすぐ泣くのは涙もろいというより、相手の対応がきついことも考えられます。


相手の言葉や態度がきついと感じるときは、上司やカウンセラーに相談してみてください。

どんなことを言われたのか、言われたときの気持ち、仕事にどんな支障が出たのか(怒られるのが怖くなり、仕事に集中できなくなった)などを話すと、話を聞いてもらいやすくなるでしょう。

すぐ泣く人への対処法

理由を訊いてみる

すぐ泣く人が泣いているときには、理由を尋ねてみましょう。

叱られたショックで泣いているのかもしれませんし、自分の情けなさに耐えきれず泣いているのかもしれません。


相手の理由によって、自分がどういう対応したら良いか分かりやすくなります。

泣いても対応は変えない

相手のミスを注意して泣かれたときは、対応は変えない方が良いでしょう。

目の前で泣かれるとぎょっとしてしまい、それ以上何も言えなくなり、許してしまう人もいます。

ただ、それを繰り返すと泣けば許してもらえると思われる可能性もあります。


感情に訴えても意味がないことを伝えるためにも、注意することはきちんと話しておいた方が良いです。

泣き止むまで放っておく

すぐ泣く人が泣き始めたら、泣き止むまで放っておくのも対処法です。

強い感情は長続きしないので、どんなに泣いても数分後には収まることがほとんどです。

泣いた後は気分が落ち着くので、きちんと話し合いがしたいときは、泣き止んだ後に話すと相手も話の内容を理解しやすいと思います。

励ます

泣いている人を放置するのが気が引けるときは、相手を励ます対応をしてみましょう。

例えばミスを指摘して相手を泣かせてしまったときは、「あなたにならできると思っているから注意したんだ」のように話せば、相手もただミスを責められている訳ではないと気付くでしょう。


人間関係を保つには、フォローする言葉を掛けておくことも大切です。