流行に敏感で、熱しやすく冷めやすい人が身近にいないでしょうか。

そうした人はミーハーな人かもしれません。

ミーハーな人は好きなものや価値観がコロコロ変わるため、苦手意識を持つ人もいます。

ミーハーとは何なのか、ミーハーになる人の特徴や原因、苦手と感じるときの対処法などを紹介します。

ミーハーとは?

ミーハーとは、流行に流されやすい人のことです。


元々そのジャンルに興味がなかったのに、話題になったことでそのことに熱中するようになった人をミーハーと言います。


ミーハーは流行かぶれ、にわかファンのような意味が含まれているため、あまり良い意味では使われない言葉です。

ミーハーの語源は諸説ありますが、昭和初期、女子の名前にみいちゃん、はあちゃんと呼ばれる名前(みよ、はななど)が多かったため、そこから流行に乗る人を「ミーハー」と呼ぶようになったとされています。

ミーハーな人の特徴

流行に敏感

ミーハーな人は新しいもの好きで、普段から流行に敏感です。

SNSを細かくチェックする、人気商品をすぐに購入する、人気の料理店に並ぶ、ゴシップに詳しいなど、興味のあることにアンテナを張っています。


流行に乗り遅れたくない気持ちが強いのが、ミーハーな人の特徴です。

熱しやすく冷めやすい

ミーハーな人は、熱しやすく冷めやすい性格です。

ブームに乗っているときは熱中しますが、過ぎれば忘れたように飽きてしまいます。


一つのことに飽きれば、また新たな流行に飛びつくサイクルを繰り返します。

集中力がない

ミーハーな人は熱しやすく冷めやすいため、一つのことに集中するのは苦手です。

日記を書き始めても続かない、ダイエットが続かないなど、飽きたらすぐにやめてしまいます。


ミーハーな人自身、何事も長続きしない自分に嫌悪感を抱いていることがあります。

周囲の雰囲気に流されやすい

ミーハーな人は、周囲の雰囲気に流されやすいのが特徴です。

普段から少数より多数派の意見に従うなど、自分の意思で判断しません。

「皆が良いと思ったものは、きっと良い物なんだろう」と信じて便乗します。

好奇心旺盛

ミーハーな人は好奇心旺盛で、様々なことに興味を持ちます。

行動的な人ほど、興味を持ったことはすぐにやってみたいと思うので、色々なことに挑戦します。


ただしミーハーな人は流行に流されるため、趣味や好きなものがすぐに変わるのが特徴です。

真似をする

ミーハーな人は、良いと思ったものはすぐ真似をする特徴があります。

例えば、人気芸能人が来ていた服をそのまま真似するなどです。

自分に合う、合わないなどは関係なく、良いと思うものはそのまま受け売りする傾向があります。

ミーハーな人の仕事に関する特徴・向いている仕事

転職が多い

ミーハーな人は熱しやすく冷めやすいため、一つの仕事が続かず転職を繰り返していることがあります。

あるいは好奇心旺盛な性格で、色々な職種を経験してみたい気持ちから転職を繰り返していることもあります。

ミーハーな人は、流行に関する仕事や変化の多い仕事に適性があります。

流行に関する仕事

ミーハーな人は、いち早く流行を知ることができる仕事に向いています。

例えば芸能、出版、旅行、マスコミ、アパレルなど、流行発信に関わる仕事です。


職人のように黙々と一つのことに打ち込むような仕事は苦手な傾向があります。

変化の多い仕事

ミーハーな人はルーティンワークより、変化の多い仕事に向いています。

変化のある仕事とは、接する相手が毎日変わる接客業、自分で流行を生み出したり、好きなデザインを形にできるクリエイティブ系などです。


毎日予定が変わる仕事は、飽き性な面があるミーハーな人でも退屈しません。




ミーハーな人の心理

安心感を得たい

ミーハーな人は皆が良いと思うものに賛同することで、安心感を得たい心理があります。

ミーハーな人にとって、流行っているものが良いものか、悪いものかは関係ありません。

流行の内容にもあまり興味がなく、何となく便乗していれば孤独にならないので、周囲の雰囲気に合わせています。

自己肯定感が低い

ミーハーな人が周囲に流されるのは、自己肯定感の低さが関係しています。

皆と同じでいないと不安感になるのは、自分の意見が正しいと思える自信がないからです。


自分の判断で行動する自信がないため、自分より大勢の判断に従って安心感を得ようとします。

自慢したい・目立ちたい

ミーハーな人は、流行しているものを人に詳しく話したり、購入したものを人に見せることがあります。

それは純粋に良いものを知ってほしい気持ちでしている場合もありますが、人によっては自慢したい心理を持っていることがあります。

「流行について自分はこれだけ詳しい」とアピールすることで流行の最先端を歩いている、すごいと思われたいなどの承認欲求があります。

広く浅く楽しみたい

ミーハーな人は、何事も広く浅く楽しもうとする人です。

一つのことにコツコツ打ち込むより、色々なことを体験して楽しみたい心理があります。


ミーハーな人の好奇心旺盛さが、こうした面に表れています。

ミーハーな人を嫌いと思う心理・原因

自分の意思がないから

ミーハーな人は流行に流されているだけで、自分の意思が感じられないのが、嫌いと思われる原因の一つです。

「とりあえず流行に乗っておけば良い」という考えは、自分の意思がなく面白みがない、何を考えているのか分からないと思われることがあります。


また、ミーハーな人は自分の意見より多数の意見に従うので、そのときによって考えがコロコロ変わることがあります。

場によって態度を変えることが、信頼性を下げることにつながります。

本当に好きではないのが分かるから

ミーハーが嫌いと思われるのは、流行に乗っているだけで、本当にそのものが好きではないのが、言葉や態度から伝わってくるのが原因です。

本当に好きなのであれば、そのことについて自分でよく調べたり、詳しい人に質問したりします。

しかしミーハーな人は流行の雰囲気を楽しみたいだけなので、口では好きと言っても、実際はよく知らないことがあります。


コアなファンからしてみると、表面上でしか見ていないところや、知ったかぶりをするところに嫌悪感を覚えるのでしょう。

ライバル意識

ミーハーなファンが増えても、以前からファンである人からすれば、ライバルが増えたと思う人もいます。

例えば、ファンが増えるほどアーティストのライブやスポーツ試合のチケットなどは手に入りにくくなります。

またミーハーな人には承認欲求が強い人も多く、入手したチケットや限定版のCD、DVDなどをSNSで自慢することがあります。

ミーハーな人の自慢の多い態度が顰蹙を買い、嫌われる原因になると考えられます。




ミーハーを直したいと思ったときの対処法

自慢しない

ミーハーな人が嫌われる原因の多くは、自慢する行動が目立つときです。

自慢発言をしない、買ったものを見せびらかさないなど、そうしたことを心がければミーハーでも嫌われることは減るでしょう。

自分の意見を考える

ミーハーな性格を直したいときは、流行しているものを見かけたら、まず自分がどう思うか考えてみましょう。

皆が良いと言うものでも、自分はあまり好きではないと感じたら、自分はそれに興味がないということです。

流行りに流されてばかりだと、何を考えているのか分からないと思われることがあります。

興味のないことに流されるより、自分が興味のあることを楽しんでいれば、他人もあなたが何が好き・嫌いなのか分かりやすくなるでしょう。

ミーハーで後悔したことを思い出す

ミーハーを直したいと思ったときは、ミーハーで後悔したことがないか思い出してみてください。

例えば流行りの習い事が長続きしなかった、流行していた洋服を買い過ぎて浪費したなどです。

失敗した経験を思い出せば、同じことを繰り返しそうになったとき、立ち止まって考えられると思います。

ミーハーは悪いことではないと考える

ミーハーを直したいと思う人は、ミーハーが悪いものと考えています。

ミーハーに悪いイメージがある人は、見方を変えてみましょう。

  • 周囲の雰囲気に流されやすい→自己中心的にならず空気が読める、他人に合わせられる
  • 一つのことに集中できない→好奇心旺盛、色々な体験ができる
  • 良いものをすぐ真似する→観察力、向上心がある

など、見方を変えれば長所にもなります。

ミーハーな性格を個性として受け入れることが、自己肯定感を高めることにもつながります。

ミーハーな人が苦手・嫌いと思うときの対処法

自分もミーハーだったことがないか考える

ミーハーが嫌いな人は、自分もミーハーだった時期がないか思い出してみましょう。

自分も流行中は興味があったものの、今では興味がなくなってしまったものの一つや二つはあるのではないでしょうか。


誰にでもそういう時期があると思えば、ミーハーな人を許せる気持ちも出てくると思います。

熱中できるものを探していると考える

ミーハーな人は興味がコロコロ変わりますが、それは自分が打ち込めるものを見つけていない、とも見ることができます。

ミーハーな人は自分探しをしている最中で、色々と挑戦している人だと考えれば、興味がすぐ変わる態度にも納得できると思います。

好きなジャンルを盛り上げてくれる存在と考える

ミーハーな人と好きなものがかぶって嫌い、うざいと思うときは、好きなジャンルを盛り上げてくれる存在と考えてみましょう。

ミーハーであれ何であれ、ファンが多いほどそのジャンルは栄えます。

例えばアイドルやミュージシャンの人気が出れば、ライブ公演やイベント回数が増える、グッズ販売が増えるなどファンにとって嬉しいことも増えていきます。


どんなジャンルにもミーハーは一定数おり、そうした人をなくそうとするのは現実的ではありません。

また、ミーハーな人の中からも、本気でファンになる人も出てくるでしょう。

ミーハーな人を排除しようとするより、盛り上げてくれる存在、好きなものを世に広めてくれる存在のように考えれば、嫌悪感も減っていくと思います。

愛し方が違うと考える

ミーハーな人を許せない気持ちがある人は、自分の方がそのことに詳しいのに、相手は上辺だけを見て好きと言っているのが伝わるからではないでしょうか。

ミーハーに軽薄なイメージを持つ人は、自分とはものの愛し方(興味の持ち方)が違うと考えてみてください。

ミーハーな人は広く浅く愛する人、コアな人は一つのことを深く愛する人です。

どちらが良い、悪いというものでもなく、自分に合った愛し方をしているだけです。

ミーハーな人は新しいものに興味を持つことで様々な体験をし、視野を広げていく人です。


コアな人は好きなものを探求して理解や共感を深め、好きなものを通じて成長できる人です。


人それぞれの愛し方があると分かれば、ミーハーな人の態度も理解できると思います。