お店に不満があるとすぐに怒ったり、文句を言うクレーマー気質な人が身近にいませんか?
クレームを言うときに怒りを抑えられない人の場合、病気や障害が関係している可能性もあります。
クレーマー気質な人の心理や特徴などを解説します。
クレーマー気質な人の特徴・心理
神経質・完璧主義
- 「今の言葉遣いはおかしい」など、少しのミスも許せない
- ほんの少しの汚れ・キズ・においなどが許せず、返品や交換を要求する
- 商品到着に少しでも遅れがあると、遅れた理由を納得がいくまで説明を求めたり、「どうしてもっと早く報告しなかった」と責め続ける
神経質・完璧主義タイプの人は、物事がきっちり自分の予想・計画通りにならないと気が済まないタイプです。
想定外のことが起こるとイライラするタイプの人は、クレーマーになりやすい傾向があります。
自分が偉いと思っている
- 「教育がなっていない」「もっとこうした方が良い」のように、説教やアドバイスをする
- クレームの内容だけでなく、別のことについても指摘し始める
- 「お金を払っているんだから」「こっちは客なんだから」のように自己主張が強い、タメ口で話す
「こうした方が皆も便利だと思う」ではなく「自分はこれが嫌だったから、次に来るときまでに直しておいて」のように、自己都合なことばかり言うタイプです。
説教やアドバイスのように話しますが、クレームの内容はわがままで自己中心的です。
「客の方が偉い」という気持ちがあり、対価に見合ったサービスを受けるのは当然という態度が表れています。
すぐ怒る
- 自分の思い通りにならないとすぐキレる、声を荒げる
- 常識・規則を説明しても、「どうしてダメなのよ!」と自分の望みが通るまで怒ったり、文句を言い続ける
- 一度頭に血が上るとずっと怒り続け、段々熱が冷めてくると怒ったことを後悔する
怒ったり、文句を言い続ければ自分の望みが叶うと思っているタイプです。
あるいは日常的にストレスや不満を感じており、クレームを言うことで鬱憤を吐き出していることがあります。
自己肯定感が低い場合、被害妄想から「馬鹿にされている」「舐められている」と思い込んで怒るタイプもいます。
クレーマー気質の顔の特徴
怒り顔
すぐ怒るクレーマータイプは、怒り顔でムスッとした顔をしている、眉間にしわが寄っているなどが特徴です。
普段から身の回りの不足・欠点を見つけては、イライラしているのでしょう。
素顔は無意識に、その人のものの味方や考え方を表します。
目つきが悪い
クレーマー気質の人は、目つきが悪いのが特徴です。
目の形は関係なく、目の光がどんよりしていたり、意地の悪そうな眼差しをしています。
また、欠点を探るように人や周囲をジロジロと見回すなども特徴的です。
口元が不機嫌そう
口元は得に感情が表れる部分です。
クレーマー気質の人は常に口元がへの字だったり、唇を前に突き出して話すなど、不満そうな様子が表れています。
唇を突き出して話すのは幼児性の表れであり、人格が成熟しきれていないことが分かります。
クレーマー気質に考えられる病気・障害
間欠爆発症
間欠爆発症は急激に怒りがこみ上げると、自分でも抑えられなくなる症状です。
怒り出すと激しい暴言を吐き、人によっては暴力を振るうこともあります。
症状が治まると本人も後悔することがありますが、同じことを繰り返すため人間関係が長続きしない特徴があります。
双極性障害(躁うつ病)
双極性障害の症状として、怒りっぽくなるというものがあります。
以前は穏やかだったのに、些細なことでも不機嫌になりイライラする、という場合はうつの可能性もあります。境界性パーソナリティ障害
境界性パーソナリティ障害の人は、人から拒絶されることを極度に恐れます。
自分が人から拒絶されたように感じると感情のコントロールができなくなり、怒る、貶すなどの行動を取ることがあります。統合性失調症
統合性失調症は幻覚や幻聴、誇大妄想などが起こる精神疾患です。
「自分は馬鹿にされた」のような被害妄想が起こると、攻撃的になることがあります。
クレームをやめてほしいときの対処法
言い方に注意する
クレームが多い人には「自分も間違えることはあるよね?」「もう少し言い方があるんじゃない?」のように言ってみましょう。
クレームを言う人は主観的なタイプが多いので、人から言われて自分の態度の悪さに気付くことがあります。
一緒に出かけない
クレームを言う人に出かけようと誘われたら「すぐクレームを言うから、一緒にいて恥ずかしい」「クレームを言って雰囲気を悪くするから、一緒にいて楽しくない」と断ってみましょう。
特に自分が正しいと思っているタイプのクレーマーは、「自分が注意することでお店が良くなるはずだ」「自分が注意することが、一緒に出かけている人のためにもなっている」と思っていることがあり、不快な思いをさせていることに気が付いていないことがあります。
しばらく一緒に出かけないことで、どれだけ気分を悪くさせているか実感し、反省するかもしれません。
話を聞く
何か悩みやストレスを抱えている状態のとき、八つ当たりのようにクレームを言う人がいます。
機嫌が悪そうなときは「どうかしたの?」とイライラしている原因について聞いてみると、「最近仕事でストレスがたまっている」のように、事情を話してくれるかもしれません。
悩みを抱えている人は、誰かに話を聞いてもらうだけでも落ち着いてくるので、機嫌が悪そうなときは話を聞いてみたり、一緒に出かけることをしないというように予防するのも対策の一つです。
クレーマー気質を直したいときの対処法
「いつ・どこで・何を」を意識する
相手側に不手際があったとき、クレームを入れること自体は悪くありません。
怒鳴って大声を出したり、きつい言葉を使うのでクレーマーと思われます。
クレームを入れるときは「いつ・どこで・何があったか」を意識して、相手にも伝わるように話すことが大切です。
何があったかを説明した上で自分の意見や要望を話せば、お店側も貴重な意見として聞き入れてくれるでしょう。怒りをコントロールするよう意識する
クレームを言いそうになったときに、ぐっと口を閉じる、深呼吸するなど、自分が冷静になれる方法を探してみてください。
それを癖にすることで、カッとなる前に怒りを抑えやすくなります。
後のことを考える
クレームを言いそうになったときは、クレームを言った後のことを考えてみてください。
クレームを言った直後はすっきりするかもしれません。
しかし、その後そのお店には通いづらくなるでしょう。程度によっては危険人物と思われ、出入禁止になる可能性もあります。
クレームの度を超えている場合は恐喝・威力業務妨害になることもあるでしょう。
後々のことを考えられれば、クレームを言うときの態度にも気を遣うようになると思います。
ストレスがあるときに外出しない
八つ当たりのようにクレームを言ってしまう人は、ストレスがあるときにはお店へ行かないのも対処法です。
外出するなら運動する、散歩するなど人の少ない所で気分転換するなど、八つ当たりできない環境に身を置くよう意識してみてください。病院に相談する
どうしても怒りを抑えられずクレームを繰り返す、人間関係のトラブルが多いなどの場合、病気や障害の可能性もあります。
自分の気質だと思っていたものが、実は病気や障害だったということも考えられます。
脳の神経伝達物質が原因で怒りが抑えられない場合、治療薬で緩和できる場合もあります。
疑いがあるときは一人で解決しようとせず、病院に相談することも大切です。