完璧主義者とは、何事にも完璧さを求める人のことです。仕事や恋愛でも妥協を許さず、自分が納得できるまでとことん物事を追求します。完璧主義の人は、なぜそこまで完璧を求めるのでしょうか。今回は、完璧主義者な人の特徴やメリット、デメリットをご説明します。
完璧主義な人の特徴は?
理想が高い
完璧主義者の人は何事にも完璧を求めるためストイックな面があり、欠点を無くそうと努力し続けます。そのため完璧主義者無は求める理想が高く、仕事や恋愛の人間関係や趣味、金銭感覚において完璧を目指そうとします。
自己評価が低い
完璧主義者は自分に厳しい人が多く、そのストイックさから仕事では高い評価を得やすいですが、完璧主義になる原因は自己評価が低いという特徴があります。完璧主義の人は現状の自分自身に満足できず、より良い自分を目指そうと努力を続けます。
つまり完璧主義の人は、ありのままの自分には価値がないと思っている面があり、自分の望んだ結果を得られなければ自分を認められない心理があるといえます。
何事も思い通りにしたい
完璧主義の人は理想が高い分、独自の価値観や世界観を持っている人も多く、人によってはその価値観を周りの人にも押し付ける場合があります。完璧主義者の考えや価値観に周りの人が賛同しないと、なぜ皆自分の考えが理解できないのか憤ったり、周りの人の理解力が低いからと周りを馬鹿にする場合もあります。
責任感が強い
完璧主義の人は長男、長女の人に多く、真面目で責任感が強い傾向があります。弟や妹がいる人の場合は自分がしっかりしなければという気持ちが生まれるため、責任感が強くなる傾向があります。
思考が極端
完璧主義者の人は白か黒か、成功か失敗か、というように極端な物事の考え方をする傾向があります。そのため成功する見込みがないと最初から行動に移さなかったり、物事を途中で投げ出してしまうこともあります。
人の評価を気にする
完璧主義の人は他人からの評価を気にする傾向があります。完璧主義者の人は完璧でないと評価してもらえない、愛してもらえないといった強迫的な考えを持っています。そのため努力していないと常に不安で、結果を出さない自分に価値が感じられないため、他人からの評価を得るために完璧主義になる傾向があります。
失敗したくない
完璧主義者の人は失敗を恐れる気持ちが強く、失敗する姿を人に見られることを恐れています。誰でも失敗するのは嫌ですし、人前で失敗するのは恥ずかしい気持ちになりますが、完璧主義者の人は「完璧にできなければ意味がない」というように失敗を恐れる気持ちが極端に強いです。
そのため完璧主義で努力家の人が失敗すると、途端に自信を失って自分には価値がない、生きている意味がないとまで落ち込む場合もあります。
完璧な自分に価値を感じている
完璧主義の人は完璧な姿の自分にしか価値がないと感じている面があります。そのため完璧主義の人は物事がうまく行っているときは自分はやはりすごい、偉いんだと自画自賛しますが、一つでもうまく行かないことがあるとイライラしたり、自分は駄目なんだと思ってしまう場合があります。
人を頼れない
完璧主義の人は、人に頼ることは悪いことを思っている傾向があります。完璧主義の人は、人に頼ることは人に迷惑をかけることと思っていたり、自分自身に問題の解決能力が足りない、人に弱みを見せる行為だと思うことから人を頼ることができない傾向があります。
周りにも完璧を押し付ける
完璧主義の人によっては、自分の完璧主義の価値観を周りの人に強要する場合があります。完璧主義の人は自分なりのルールを持っているため、それに反する行動を取る人に対して厳しい態度を取る場合があります。また完璧主義の人は、自分の考えにそぐわない考えや他人の欠点を許すこともできず、厳しく非難する場合があります。
完璧にできる見込みがないことはしない
完璧主義の人の中にはコツコツ努力する人もいますが、すぐに結果が出なければ意味がないという極端な考え方をする人もいます。
完璧主義の人は石橋を叩いて渡りながら物事を判断するため、十分に成功する見込みがないと初めから何もしない傾向があります。
例えば何か新しい趣味を始めるときも、趣味が上達する見込みが分からないと最初から始めようとしなかったりと、すぐに価値や成果を生まないことは無駄な行動だと思っている面があります。
完璧主義者になる原因は?
両親のしつけが原因
完璧主義になる原因は、幼少期の両親の子育てに原因があると考えられています。完璧主義の人の両親も完璧主義の場合が多く、勉強で好成績を取れないと褒めてもらえなかったり、失敗、できないことがあると厳しく叱責されるなどの対応を親に取られることが多いと、「ありのままの自分は駄目な自分で、受け入れてもらえない」「もっと頑張らないといけない」と思うことから、次第に完璧主義な考えになっていきます。
トラウマ
完璧主義の人の中には、過去に人前で失敗をして周りに馬鹿にされたり、笑われた経験をしたことでそれが強いショックとなり、トラウマになって完璧主義になる人もいます。「人前でもう失敗をして恥をかきたくない」という強迫的な思いが強いため常に自分を追い込む傾向があり、完璧を求める気持ちが強すぎるとうつ病を発症する場合もあります。
完璧主義な人のメリットは?
仕事で高い評価を得られる
完璧主義の人は繊細な感覚を持っているため、周りの人が気付かないような細かいことにも目が向き、普通の人が面倒だと思うような細かい部分にまでこだわるためクオリティの高い結果、成果を出すことができます。また完璧主義の人は責任感が強いため、納期をきちんと守る傾向があります。
始めたら最後までやり抜く
完璧主義の人は責任感が強いため、一度始めたことは最後までやり通す傾向があります。完璧主義の人は頭の良さや要領の良さを持ち合わせているため、仕事面では一人で何でもこなしてしまえる面があり、仕事を自分一人でやり通すことで自分に自信を持つこともできます。
完璧主義の人は努力家の人が多いため、成功経験を重ねていくと、責任感の強さだけでなく仕事のスキルや実力が上がっていくメリットがあります。
完璧主義な人のデメリットは?
自己を否定しやすい
完璧主義の人は完璧に物事をこなす自分に価値を感じているため、完璧に物事をこなすことができないと自分には価値がないと思い込み、自己を否定しやすい面があります。
完璧主義の人が失敗すると失敗した原因を徹底的に探し、なぜその失敗に気付くことができなかったのかと自分を責める傾向があります。また一般的には合格点でも自分にとって納得できないことがあると、自分を責める傾向があります。
完璧を他人にも押し付ける
完璧主義の人は家族や恋人など、自分の周りの人にも完璧を押し付ける場合があります。そのため完璧主義の人は気難しい人、嫌な人という印象を抱かれやすいです。
職場では完璧主義の人がリーダーの場合、自分の部下にも完璧さを求める人もいますが、あまりにも完璧さを求める度合いが強いと、部下からパワハラとして訴えられる可能性もあります。
完璧主義とうまく付き合うには?
完璧主義は悪いことではありませんが、それを他人に強要すると自分の価値観を押し付けることになります。完璧主義の人は頭の良い人が多いため、無意識の内に自分の判断が一番正しいと思い込んでいる面があり、相手にもそれを押し付けてしまうことがあります。
完璧主義の人は、自分が正しいと思っていることが相手に対しても正しいとは限らないことを意識することで、自分の価値観を強要することを減らすことができます。
完璧主義の人は固定観念を減らそう
完璧主義の人は努力家が多いため、仕事では高い評価を得られる人が多いです。ただし、完璧主義の人は自分の価値観を周りの人に押し付けやすい傾向があるため、自分の価値観は自分にだけ適用するものだと判断することが賢明です。