二面性がある人は、その場の状況によって別人のように態度を変える人です。
どちらが本当の性格か分からず怖いと感じるかもしれませんが、本人には自覚がないこともあります。
二面性がある人の特徴や付き合い方について解説します。
二面性がある人の特徴
外面が良い
二面性がある人は、家族には気を遣わなくても他人には気を遣うなど、家と外での態度が違います。
世間体を気にする人ほど、外面を良く見せようとするので二面性があるように見えます。
内弁慶・外弁慶
二面性がある人は、内弁慶か外弁慶な性格です。
内弁慶は家庭で威張り、外では意気地のない態度を取る人のことです。外弁慶はその反対になります。
家と外で態度が正反対になるので二面性があるように見えます。
人により態度を変える
二面性がある人は目上の人がいるときは真面目でも、それ以外では態度が悪いなど、誰といるかで様子が変わります。
普段から人付き合いを上下関係、損得勘定で判断し、得をする人の前だけ気を遣います。
愛想が良い
二面性がある人は、人前では愛想が良いです。
いつも笑顔でいる、悪口は言わないなど、人から好かれるような態度を取ります。
良い人でいようとするストレスから、一人のときはイライラしている、陰口を叩くなどネガティブな態度を取ると二面性があるように思われます。
八方美人
八方美人は自分が嫌われたり損しないように、その場によって意見を変えます。
発言が二転三転するので矛盾が出てくるようになり、本心が分からない、二面性があると思われます。
広く浅い人間関係
二面性がある人は、人と深い仲になるのを避ける傾向があります。
深い付き合いになると二面性に気付かれてしまうので、広く浅い人間関係に留めます。
愛想が良く好かれやすい人でも、本当はネガティブであるなど、本当の性格を隠そうとします。
見た目とのギャップがある
大人しそうな見た目でも気が強いなど、見た目と性格にギャップがあると二面性があるように思われることがあります。
初対面、あまり話したことがないなど、相手をよく知らないほど二面性があると思われやすいです。
器用
二面性がある人は、意識して態度を変えている場合があります。
Aさんにはこういう態度を取る方が良い、Bさんにはこう話す方が伝わりやすいと、そのときの状況により態度を分けています。
人の性格や場の雰囲気を読んで、コミュニケーションを変えられる器用さを持っています。
陰口を言う
二面性がある人は、普段付き合いがある人の陰口を言います。
フレンドリーに見えても内心は嫉妬深い、好き嫌いが激しいなどネガティブな感情がある人は二面性として表れます。
友達と思っている人に陰口を言われた場合、その人はフレネミーの可能性もあるでしょう。
二面性がある人の心理
人から好かれたい
八方美人のようにいつも愛想の良い人は、嫌われることに恐怖感があるので誰にでも良い顔をします。
常に気を遣っているので、人前にいるときと一人でいるときの態度に差が生まれやすいです。
特定の人にだけ良い顔をする場合は、その人に気に入られたい気持ちがあるのでしょう。
トラウマがある
二面性がある人は、素の自分を見せられないトラウマがあるのかもしれません。
性格や価値観について悪口を言われたなど、過去の心の傷から、本心をさらけ出すのが難しい可能性があります。
本当の自分を隠そうとするので態度がぎこちない、本心を言わないので何を考えているか分からないなどで二面性があるように見えます。
自分を知られたくない
二面性がある人は、本当の自分を知られたくない心理があります。
本当の自分を見せたら嫌われると思っており、嫌われたくない気持ちから本当の自分を隠そうとします。
本当は気が弱いのに強がって威張るなど、弱さを隠すために矛盾した態度を取ります。
ストレスがある
内弁慶や外弁慶は性格ではなく、ストレスが原因になっていることがあります。
内弁慶は職場のストレスを家族にぶつける、外弁慶は家庭の不満を他人にぶつけるなど、ストレスから二面性のある態度を取ることがあります。
精神的に弱い、モラハラ気質などの特徴がある人は、自分より弱そうな相手に八つ当たりしてストレス発散しようとします。
人見知り
人見知りの人は知っている人の前では素の自分でいられますが、知らない人のことは避けたり、大人しい態度になります。
わざと態度を変えているというより、恥ずかしさや緊張感で態度に差が出てしまいます。
自覚がない
二面性がある人は、自分では二面性があると思っていないことがあります。
オンオフの切り替えができ、職場では真面目、プライベートは派手に楽しむなど、差があるほど二面性があるように見えます。
しかし本人は職場とプライベートをきっちり分けているだけで、二面性があるとは思っていません。
楽しんでいる
二面性を自覚している人は、その状況を楽しんでいることもあります。
職場では真面目な服装をしていても、プライベートではおしゃれを楽しむなど、平日と休日で違う生活を送る人もいます。
場によって雰囲気を変え、別人になれるような感覚を楽しんでいるので、二面性があるように見えることがあります。
家庭環境
二面性がある人は、親の束縛が強かったり、厳しく育てられた可能性があります。
親の過保護や監視が厳しいと、自分の意思で行動できず抑圧されたストレスを抱えるようになります。
そのように育った人は親の前では大人しくても、それ以外の場では問題行動を起こす二面性を持つことがあるからです。
成人後もそのままの生き方だと、目上の人がいるときは真面目に働いても、一人になるとサボる、誰かに仕事を押し付けるなど、態度が極端になることがあります。
二面性があるのは病気?
人は複数の人格を持っているので、二面性があるだけでは病気とは言い切れません。
誰でも家族といるときの自分、職場にいるときの自分など、無意識に人格を使い分けて生活しています。
コミュニケーションを取りやすいように人格を分けていますが、その場によって態度に差があるほど、二面性があると思われやすいです。
ただし、
- 普段は大人しいが、怒ると暴れ出すなど感情の制御ができない
- 魅力的で人から好かれるが、人を騙したり傷つけても罪悪感がない
など繰り返し人間関係のトラブルを起こす場合は、人格障害の可能性があります。
二面性と二重人格の違い
二面性と混同されがちなのは二重人格ですが、それぞれの意味は異なります。
二面性がある人はその場によって別人のように態度が変わりますが、人格は一つです。
二重人格は一人の体に二人以上の人格が存在することであり、二面性とは異なります。
二面性がある人との付き合い方
普通に接する
二面性がある人でも、その場に合った対応ができるなら器用な性格だと考えられます。
悪意がないのであれば、普通に接するのが良いでしょう。
二面性に悪いイメージがあると警戒心が湧くかもしれませんが、悪意がない場合、それがその人なりの処世術だと考えれば受け入れやすいと思います。
自分の話はしない
二面性があり信用できない人には、自分の話はしない方が良いでしょう。
悪い意味で二面性がある人だと話を言い触らされたり、個人情報を悪用される可能性があります。
八方美人や陰口を言う人を信じると、手の平返しされることもあるので注意が必要です。
容姿に騙されない
二面性がある人ほど見た目を良くしようとするので、表面上は魅力的に見えることが多いです。
また人から好かれるために、相手を褒めることも欠かしません。
見た目や言葉で判断するのでなく、その人の普段の態度や行動、人間関係を見て信用できるか判断することが大切です。
相手の性格を理解する
普段は穏やかでも怒ると暴れるなど情緒不安定な面がある人は、性格を理解することが大切です。
相手が何に対してイライラするのか理解し、その話題を避ければ波風を立てずコミュニケーションを取れます。
気を遣うのが疲れるのであれば、必要なときだけ関わるよう距離を置くのも良いでしょう。
指摘してみる
二面性がある人が矛盾した態度を取るときは、それを指摘してみるのも対処法です。
信頼されているなら、なぜそういう性格になったのか理由を聞けば話してもらえるでしょう。
自覚がないなら、そういう風に見られているのだと相手が知るきっかけにもなります。
悪い意味で二面性がある人に聞けば、本性を知られるのを恐れて、相手の方から遠ざかってくれるかもしれません。