忘れっぽい人は普段から忘れ物が多い、大事な予定を忘れてしまうなど、うっかりミスが多いです。
忘れっぽいのは性格の問題だと思われがちですが、生活習慣が原因になっている場合もあります。
なぜ忘れっぽくなるのか、原因や対処法について解説します。
忘れっぽい人の特徴
人や物の名前が思い出せない
忘れっぽい人は、人や物の名前がすぐに出てきません。
名前が思い出せないので「あれ」「それ」など指示語が増えます。
思い出せないことが増えたときは、脳の疲労や衰えのサインです。
忘れ物が多い・物を失くす
忘れっぽい人は、何かしら忘れ物をします。
忘れ物をしないよう気を付けても、何か一つは忘れるなど、普段から忘れ物が多いです。
また自分がどこに物を置いたのかを忘れてしまい、大事な物でも紛失してしまうことがあります。
集中力がない
忘れっぽい人は話を聞いていられない、一つ一つ確認作業ができないなど、集中するのが苦手です。
他のことに意識が向きやすく、大事なことを聞き逃したり、うっかりミスをしてしまいます。
普段から落ち着きがない場合、集中力のなさがミスの原因である可能性が高いでしょう。
反省しない
忘れっぽい人は、自分の忘れっぽさを自覚していません。
自覚して反省する人は、同じことを繰り返さないよう貼り紙をするなど、自分で対策します。
自覚がなかったり、楽観的で気にしない人は同じことを繰り返します。
興味関心がない
忘れっぽい人は、物事への興味関心がありません。
好奇心旺盛な人は様々なことに興味を持ち、新しい発見をしたり、もっと知りたい気持ちが脳への刺激となります。
興味関心がないと疑問を持ったり行動する機会が減るため、脳が衰える原因になります。
忘れっぽい人の原因
慢性的なストレスがある
人の体はストレスを感じると、脳を覚醒させるため抗ストレスホルモンが分泌されます。
長期間ストレスを抱えているとホルモンが過剰分泌されてしまい、記憶装置である海馬の神経細胞を破壊します。
破壊された海馬は萎縮していき、物忘れが増えるだけでなく、うつ病や認知症を引き起こす原因になります。
生活がルーティン化している
真面目な人は毎日同じ時間に同じことをするなど規則正しいですが、脳には刺激の少ない生活習慣です。
生活をルーティン化させると楽ですが、慣れたことだけをしていると、記憶力に関わる前頭前野があまり使われなくなります。
脳への刺激が少ない生活を続けることは、脳を衰えさせる原因になります。
理解力が低い
言語能力が低いと言われたことの意味が分からない、話を聞いても要点が分からないなど、コミュニケーションが上手く取れません。
言われたことができないので、何度説明しても分からない人、忘れっぽい人だと思われてしまいます。
スマホやパソコンに依存している
忘れっぽい人は、大事なことを全てスマホやパソコンに保存するなど依存しています。
保存しておけば見直せるので便利ですが、脳がほとんど働かない状態になります。
自分で覚える意欲がなくなると、若年性健忘症の原因になることがあるので注意が必要です。
忘れっぽい人の対処法
メリットを活かす
忘れっぽい性格でも、普段の生活や人間関係に支障がなければ問題ありません。
忘れっぽい性格は嫌な出来事を引きずらない、トラウマにならず何度でも挑戦できるなどメリットもあります。
仕事に関することや人との約束など、大事なことを忘れてしまう場合は、意識して改善した方が良いでしょう。
点検する
うっかりミスが多いときは、ミスがないか確認作業するようにしてみましょう。
例えば忘れ物が多いならチェックリストを作る、出かける前に鞄の中を見るなど、確認する習慣を作ります。
安全確認のように、指差呼称しながら確認すると効果的です。
全て覚えようとしない
忘れっぽい人は何でも覚えようとして、かえって覚えられない悪循環に陥っていることがあります。
自分にとって必要な情報と、そうでないものを区別することが大切です。
要点だけは覚えておく、優先順位をつけるなど、重要なものから処理すると忘れにくくなります。
一つのことに集中する
忘れっぽい人は、複数のことを一度にやろうとして失敗することがあります。
マルチタスクをするより、一つのことを終えてから次のことをする、というように一つずつ片付けてみましょう。
人の脳はマルチタスクが苦手であり、一点集中する方が効率が上がります。
長期間マルチタスクを続けると脳にストレスを与え、うつ病や認知症の原因になることもあるので注意が必要です。
便利な物に頼り過ぎない
覚えられないことをスマホやパソコンに保存しておくのは便利ですが、覚えられることはなるべく自分で覚えるようにしてみましょう。
スマホやパソコンに入力するのは楽ですが、ただ打ち込むだけの作業になってしまいがちです。
覚えきれないことはスマホやパソコンに保存するより、手書きでメモする方が頭を使います。
手書きは自分で要約したり意味を考えながら書く、手を使って作業することが脳を活性化させます。
いつもと違うことをする
毎日同じような生活習慣を送っていると、脳はサボるようになります。
脳を活性化させるには日常生活の中で、いつもと違う行動をしてみましょう。
いつもと違う道で通勤する、利き手と反対の手で鞄を持つなど、毎日の生活の中に変化を取り入れるのもトレーニングになります。
興味のあることを覚える
記憶力を鍛えるなら、興味のあることを覚えるのがおすすめです。
海外に関心があるなら外国語を覚える、音楽が好きなら歌詞を覚えるなど、興味のあることは続けやすくなります。
記憶力が鍛えられるだけでなく、視野も広がるので一石二鳥です。
脳トレする
脳トレになるものは計算問題やクロスワード、パズル、折り紙など様々なものがあります。
自分が楽しめるものを選んで、毎日少しでもやることが大切です。
脳は慣れてくるとあまり働かなくなるので、同じトレーニングを続けるより、日によって違うトレーニングをした方が効果的です。
ストレスを溜めておかない
慢性的なストレスは脳にダメージを与えます。
夜更かしや暴飲暴食など、体にストレスがかかることはなるべく避けましょう。
運動する、趣味を楽しむ、何もしない時間を作るなど、ストレスは適度に解消して溜めない習慣が大切です。
相談する
忘れっぽい性格を直そうとしても難しいときは、病気や障害が関係している場合もあります。
日常生活に支障が出るときは、病院へ相談することも考えてみましょう。
頭を打ったときは脳挫傷で記憶障害になることもあるので、すぐに診てもらうことが大切です。