普段から仲良くしている人に、自分のことを話すと嫉妬してきたり、マウンティングしてくる人がいないでしょうか。

そうしたタイプの人は、フレネミーと呼ばれる人かもしれません。

フレネミーとはどんな人なのか、特徴や対処法について紹介します。

フレネミーとは

フレネミーとはfriend(友)とenemy(敵)を合わせた造語です。

友人のように親しいふりをして、実は相手に敵意や悪意を持つ人のことをフレネミーと言います。


嫌いな相手には近付きたくない人が多いと思いますが、フレネミーは嫌いな相手にもわざと近付きます。

なぜ嫌いな相手にも近付くのか、フレネミーになる人の特徴や心理などを紹介します。

フレネミーの特徴

嫉妬深い

フレネミーは自分より幸せそうな人に嫉妬心を抱きます。

嫉妬の怒りで衝動的に悪口を言ったり、マウンティングしてしまうのが特徴です。

「自分もあの人のようになりたい」と努力するのでなく、悪口を言うなど相手の評判を下げて優位に立とうとします。

悪口が多い

フレネミーは表面上は親しくしていても、裏では悪口を言います。

仲良くして相手の情報を聞き出し、それを元に悪い噂を流して、相手の評判を下げるのが目的です。


悪口を言った相手と平気で仲良くできる人は、フレネミーの可能性があります。

他人の不幸話が好き

フレネミーは他人の不幸話に興味を持ちます。

誰かの不幸話を聞いても悲しむのでなく、楽しそうに聞いているのが特徴です。


誰かが噂話をしていれば話の輪に入るなど、日頃から情報収集しています。

マウンティングする

フレネミーはマウンティングしてくるのが特徴です。

相手よりも自分が上であるような発言をすることで、自分の優位性をアピールします。


またフレネミーは幸せ自慢だけでなく、不幸自慢をすることがあります。

他人の不幸話を聞けば「私の方が苦労してきた」のように、ネガティブな話でさえも優位に立とうとするのが特徴です。

プライベートなことを質問してくる

フレネミーはプライベートについての質問をしてくるのが特徴です。

職業や趣味、家族構成など、色々なことを質問してきます。

他人のことを知りたがるのは、自分と他人のステータスを比較するのが目的です。


そして自分より幸せそうな人には嫉妬し、陰で悪口を言ったり、欠点がないか探ろうとします。

損得勘定で動く

フレネミーは損得勘定で人間関係をつくります。

フレネミーにとって得になる人とは、自分を優位にしてくれる存在です。

フレネミーが嫌いな相手や嫉妬する相手に近づくのは、相手を貶して自分が優位に立つためです。


たとえ嫌いな相手でも、勝てそうと思える人や、利用できる存在には自分から近付いていきます。

フレネミーの心理・原因

自分が優位に立ちたい

フレネミーは自分が一番でありたい気持ちが強い人です。

そのため自分より幸せそうにしている人がいるとマウントを取るなど、相手を下げるような発言をします。


何事も勝ち負けで判断しているため、他人の幸せを素直に喜べません。

負けず嫌い

フレネミーは負けず嫌いで、自分と他人を勝ち負けで判断する傾向があります。

自分に劣等感があり、負けたくない気持ちが強いため自分が優位に立とうとします。


あるいは人と張り合うことが好きで、他人を敗北させることで優越感を得るタイプのフレネミーもいます。

自己肯定感が低い

フレネミーは自己肯定感が低く、自分に劣等感を持っています。

劣等感がある人は自分と他人を比べる傾向があり、自分より優秀な人に嫉妬するなど、ネガティブな感情を持つ人がフレネミーになりやすいです。

家庭環境

フレネミーになったのは、家庭環境が原因かもしれません。

兄弟と比較されて育ったなど、劣等感を植え付けられるような育て方をされると、自己肯定感が低くなります。

「誰かに勝たないと自分は劣っている存在になる、認めてもらえない」という思い込みが、フレネミーの歪んだ競争心を生み出す原因となります。

独占欲

フレネミーが仲良くしている相手の悪口を言うのは、独占欲が関係していることもあります。

独占欲の場合、好きな人の悪い噂を流して評判を下げることで孤立させ、自分だけと仲良くしてほしい心理があります。


重度の場合は陰で好きな人に嫌がらせをし、悩んでいる相手に対して、自分が一番の理解者であるように振る舞うことがあります。




フレネミーに狙われやすい人の特徴

幸せそうな人

フレネミーは幸せそうな人に憧れではなく嫉妬心を抱きます。

仕事ができる、モテる、お金持ちなど、人生が充実していそうな人を見ると、そうした人にも欠点はないか探ろうとします。

優秀な人

優秀な人はフレネミーのターゲットにされることがあります。

フレネミーは自分より優秀な人がいると、実力では勝てないため悪い噂を流すなど、相手の評判を下げる行動を取ることがあります。

若い人、美人

若い人や美人、おしゃれな人などは、フレネミーの嫉妬の対象になることがあります。

若さや美しさに価値を置いているフレネミーの場合、職場の新人など若い人に嫉妬して仕事を教えなかったり、ミスを細かく指摘するなど嫌がらせをすることがあります。

愚痴・悪口を言う人

愚痴や悪口が多い人は、フレネミーに自分と気が合う人だと思われやすいです。

フレネミーは人の不幸話が好きなため、愚痴や悪口などネガティブな話題をする人に寄ってきます。


また愚痴や悪口を言わなくても、フレネミーの悪口に同意するなど、反論できない人もフレネミーに話し相手のターゲットにされやすいです。

フレネミーの見分け方

同性の友達がいない

フレネミーは同性の友達が少ない、もしくはいないです。

フレネミーは損得勘定で動くため、媚を売るタイプだと異性からの評判は良いことがあります。

フレネミーであるかを判断するには、同性からどういう印象を持たれているかを知ることが見分けるヒントになります。

ネガティブな話が好き

フレネミーは人の不幸話など、ネガティブな話が好きです。そのためネガティブな話をしている人に近寄ります。

人の不幸話に「それは大変だね」と同情を見せていても、興味津々に話を聞いている場合はフレネミーの可能性があります。

仲良しアピールをする

フレネミーはターゲットにしている人と仲良しであるようなアピールします。

常にターゲットの側にいようとしたり、「私たち親友だよね」のように言って、一方的に距離を縮めてこようとします。


相手の気持ちを確認するのと同時に、自分から離れないように束縛するのがフレネミーの特徴です。

見下してくる

他人を見下すような態度が多い場合、フレネミーの可能性があります。

フレネミーは自分の方が上であると相手に示すために、見下す態度を取りがちです。

傷つく言葉を平気で言う、上から目線でアドバイスする、相手の意見を無視して言うことを聞かせようとするなど、否定的な態度が多い傾向があります。

承認欲求が強い

フレネミーは承認欲求が強く、周りに自分が幸せであることをアピールします。

周囲にアピールするだけでは足りない場合、SNSに自分の私生活をアップするなどの行動を取ります。

また自分の家族や友人が医者や弁護士であるなど、ステータスが高い人と関係があるとアピールすることもあります。

フレネミーを直したいときの対処法

悪口を言わない

フレネミーを直すには、悪口を言うことをやめましょう。

悪口を言って他人の評判を落とそうとしても、結局は自分の信頼性を下げることになります。


悪口を言い続ければやがて孤立し、自分も不幸になっていくだけです。

悪口を言う人は癖になっている傾向があるため、意識して言わないようにすることが大切です。

勝ち負けで判断しない

何事も勝ち負けで判断するのが、フレネミーになる原因です。

自分と比べるのでなく、人の幸せはおめでたいこととして、素直に祝福する心掛けをしてみましょう。


どうしても人の幸せを喜べない場合、自分の家庭環境や過去などに原因がないか思い返してみてください。

家庭環境や過去を振り返る

フレネミーになるのは、過去に何らかの原因があったからかもしれません。

親が厳しく優秀であることを求められた、兄弟と比較されて育ったなどの過去はないでしょうか。

そうした過去は自己肯定感を下げたり、勝ち負けを基準に生きる原因になることがあります。

自分がフレネミーになった原因を知れば、今の価値観を変えるきっかけになるでしょう。




フレネミーへの対処法

プライベートな話はしない

フレネミーには自分のプライベートな話はしない方が良いでしょう。

自分のことを話すと、そのことを言い触らされたり、陰口を言われる可能性があります。

自慢するつもりのない話でも、フレネミーからすれば自慢に聞こえる内容であれば、嫉妬される危険もあります。


質問されても話をそらす、逆に質問するなどして、答えないようにすることが大切です。

二人でいないようにする

フレネミーと二人でいると、自分のことを質問されやすくなります。

またフレネミーは周りから嫌われていることもあり、一緒にいることでフレネミーと親しい人と周りに思われるかもしれません。


フレネミーとはなるべく距離を置き、二人きりでいないように注意しましょう。

愚痴や悪口を言わない

フレネミーの前で愚痴や悪口を言うと、話しかけられやすくなります。

同情するふりをして根掘り葉掘り質問される可能性があるので、フレネミーの前でネガティブな話はしない方が良いでしょう。


フレネミーが興味のなさそうな話をして、自分に近付けさせないように意識してみてください。

悪口に同意しない

フレネミーの悪口を話しかけられても、同意しないことが大切です。

同意するとあなたが○○さんの悪口を言っていた、とフレネミーが本人に伝える可能性があります。


フレネミーはそうした手段でライバルの人間関係を壊そうとするため、ネガティブな話には付き合わないようにしましょう。

褒める

フレネミーのターゲットにされないためには、褒めるのも対処法です。

フレネミーは承認欲求が強いため、他人から褒められるなど、認められることを求めています。


そうした欲求を満たすことで、フレネミーから敵視されにくくなります。

ただしフレネミーから依存される可能性もあるため、褒め過ぎには注意しましょう。

大切な人に会わせない

フレネミーはあなたの恋人や友人に会わせてほしいと頼んでくることがあります。

しかし、フレネミーには大切な人を近付けさせない方が良いでしょう。

フレネミーはあなたの大切な人に嘘の情報を流して、人間関係を壊そうとすることがあります。


そうならないためにも、フレネミーに自分の人間関係について質問されても、なるべく答えないようにすることが大切です。

縁を切る

フレネミーが家族や親友などの場合、縁を切ることも考えてみましょう。

相手と過ごした期間が長いほど、離れがたい気持ちになるかもしれません。

しかし相手に改心する気がなければ、今後も友情や愛情に見せかけた敵意を向けてくるだけです。

フレネミーでいても幸せになることはないことを気付かせるためにも、離れる選択をするのも一つの対処法です。

相談する

職場のフレネミーに嫌がらせをされる場合は、上司など信頼できる人に相談してみましょう。

仕事を教えてくれない、大切なことを報告してくれないなど、仕事に関わるものであれば注意が入るでしょう。


嫌がらせに黙っているとエスカレートする場合もあるため、仕事に支障が出るとして上司に報告しておくことが大切です。