マイペースで人の気持ちを考えない、人の話を聞かずに突っ走るなど、身近に協調性のない人がいませんか?
協調性がない人と上手く関わろうとしても、相手から無視されてしまったり、言うことを聞いてくれないなど、ストレスを感じることもあると思います。
そこで協調性がないと思われる人の特徴や、他人と協力できない心理、協調性がない人への対処法について解説します。
協調性とは?
協調性とは、異なった立場や環境の人たちと助け合える能力・素質のことを言います。
一つの目標に向かって、皆と協力して達成しようとする人は協調性があると言えますが、自分の考えだけで行動したり、意見の合わない人とすぐ対立してしまう人は協調性がないと思われてしまいます。
協調性がない人は、なぜ周りの人と上手くやっていくことができないのか、その心理や特徴について解説します。
協調性がない人の特徴と心理
自己中心的
自己中心的な人は「自分さえ良ければ満足」と思っているところがあるので、他人がどう思おうと関係ない、もしくはどう思われても良いと自分勝手に振る舞うことがあります。
他人に興味がなく「人付き合いは面倒くさい」と関わりを避ける人も、「自分さえ良ければ良い」という思いがあるからです。
それは自信を持っていることの表れかもしれませんが、人付き合いの中でいつでも自分の主張・態度だけを貫こうとすると、わがままな人、協調性のない人だと思われてしまいます。
マイペース
マイペースなこと自体は悪くありませんが、待ち合わせに遅れることが多い、連絡してもいつも返事が来ないなど、他人の気持ちを考えない人の場合は協調性がないと思われてしまうでしょう。
マイペースな人には、人に迷惑をかけてもそもそも悪気がなかったり、謝れば許してもらえるという考えの人がいます。ですが、マイペースも過ぎると自分勝手になり、人から信用されなくなってしまいます。
規則を守らない
世の中の規則など関係ないという俺様、女王様タイプの人も協調性がない行動を取ることがあります。
規則を守らない人は指摘されても「自分がこうしたいからこうする」と言って平然としているので、周囲の人を戸惑わせたり、呆れさせてしまいます。
常識に捉われない自分を自分らしくて素敵、かっこいいと思っているのかもしれません。ですが、「常識に捉われず行動すること=規則を守らないこと」という意味ではありません。意味を履き違えてしまうとただのわがままになってしまいます。
空気が読めない
今話していることと全然関係ないことを突然話し出したり、自分だけ皆と違う行動を取るなど、空気が読めない人は協調性がないと思われやすいタイプです。
周りを見て行動できないと、悪気はなくても「この人は自分のことしか考えていない」と思われてしまいます。
本人は自覚がない分、周りが注意しても直りにくいのですが、自覚があっても直せないと本人も苦しんでいる場合は、発達障害の可能性もあります。
いつも自分が正しいと思っている
いつも自分の考えが正しいと思い、自分と違った考えを持った人を受け入れられない人は、他人と対立しがちです。
「そういう考え方もあるよね」と相手を尊重することができず「それは間違っている!」と否定してしまうため、相手を傷つけたしまったり反感を買ってしまったりと、トラブルを起こしやすくなります。
人に厳しい
人がミスをしたときに責め続ける人がいますが、他人の失敗を許せないのは完璧主義だったり、自分の不満・ストレスを発散するためだったりと、ほとんどは自己中心的なものが原因です。
相手のミスを責めたところで起きてしまったことは変わりませんし、お互いの関係が良くなることもありません。ですが、自己中心的な人は自分の怒りで頭が一杯になっているので、冷静になることができません。
協調性のある人は、責めるのでなく失敗した原因を本人に考えさせたり、ミスしないためのアドバイスをしたり、「誰にでもミスすることはあるよ」とフォローするなど、一人を悪者にするのでなく、助け合って乗り切ろうとします。
優秀だが思いやりがない
人より勉強ができる、仕事ができるなど優れた能力を持っている人の中には、自分ができてしまうので「何でこんな簡単なこともできないんだ?」とできない人のことを馬鹿にしたり、責めてしまう人がいます。
周りの人に知識を分けてあげれば協調性のある人になれますが、協調性がないタイプの人は「人助けなんて面倒」「自分で努力するべき」のように思っているので、協力しようとする気がありません。
付き合いが悪い
人から「○○に行ってみようよ」と誘われたときに、毎回断る人は次第に人から誘われなくなっていきます。「どうせあの人に声をかけても、いつも断られるから」と思われるからです。
全ての誘いに乗る必要はないと思いますが、あまりに付き合いが悪いと協調性がないなと思われてしまいます。
間違いを認めない
自分がミスをしたときに、自分は間違っていないと否定したり、自分以外のせいにする人は嫌われやすくなります。
自分の間違いを認めないのは、「自分が間違えるはずがない」という完璧主義や「他人に指図されたくない」というプライドの高さなどが原因です。
間違いを素直に認められれば「誰にでも失敗はあるよ」と励ましてくれる人も出てきますが、認めないことで更に嫌われてしまう原因を自分で作ってしまいます。
悪口が多い
特定の人の悪口を言って団結するグループがいますが、それは協調性があるとは言えません。協調性とは信頼、助け合いで成り立つものだからです。
悪口で固まるグループは利害関係が一致しているだけで、信頼で結ばれている訳ではありません。ですから、誰かが困ったり苦しむようなことが起こったときに、簡単に裏切ったり、見捨てたりします。
負けず嫌い
何でも勝ち負けで判断する人は、ライバル心を人にぶつけて相手に嫌な思いをさせたり、対立してしまうことがあります。
自分より良い思いをしている、自分より優れていると思った人を勝手にライバル視し、「自分の方がすごい」と躍起になったり、見下すような態度を取る人がいますが、相手からすればなぜライバル視されているのか分かりませんし、何だか怖い人と思われるだけです。
他人を自分より上か下か(優劣)でしか見られないので、協調性という横の関係で繋がる人間関係を築くことができません。自慢ばかりする
自分の話ばかりして人の話を聞かない、自慢が多いなど、自己主張が強い人といると、話を聞いている方は疲れてうんざりしてしまいます。
人は他人にそれほど興味がありませんし、一方通行な会話は退屈だと思うからです。
しかしナルシストな人は「自分が面白いから相手も面白いと思っているだろう」と、自分と相手の気持ちを混同してしまい、相手の気持ちを無視してしまうことがあります。
協調性がない人の心理
ストレスがある
協調性がない人が自分勝手に振る舞うのは、過去に叶わなかった思いを今叶えようとしていたり、今抱えているストレスを発散しようとしているのかもしれません。
「子供の頃、親が厳しくて我慢してばかりだった」「今の仕事で我慢することが多い」など、我慢を強いられる機会が多かった人ほど「自由になりたい」という反動から自己中心的に振る舞ってしまうことがあります。
愛情不足
わざと人と違うことをする協調性のない人は、人から声を掛けられたり、心配されたりすることで人の気を引き、孤独感を埋め合わせようとしているのかもしれません。
親から愛情をもらえず育った人は、人に心配されたい、注目されたいと思うあまり、わざと人と違うことをしてみるなど、人目につくようなことをすることがあります。
対人恐怖がある
過去に人から裏切られたなどのトラウマがあると、人を信用できず他人を避けることがあります。
「もう裏切られたくない、傷つけられたくない」と自己防衛の気持ちが強い人ほど、他人との協調性を築いていくのには時間がかかると思います。自信がない
いつも自分が正しいと思っている人、間違いを認められない人などは一見自信があるように見えますが、実は自信がないこともあります。
本当に自信がある人は、自分の間違いを認めることができます。自分の悪いところ、弱いところも全て受け入れて、同じ過ちはしないように気を付けます。
しかし、間違いを認められない人は「ミスをした自分」を拒否していることになるので、受け入れられない自分の一面をなかったことにしようとします。それは、自分を信じていない状態です。
自信過剰
優秀でも思いやりがないタイプ、自慢ばかりするタイプは「自分はすごい」という自負があるので、その強い自信が人を遠ざけてしまうことがあります。
自信からくる傲慢な態度、自慢話などは「私はこれだけすごいが、あなたはダメ」のように、聞いている側からすれば見下されているように感じることがあります。
相手の気持ちを考えられない人ほど、自分のことに夢中になっているので、相手が鼻白んでいることに気付くことができません。
協調性がない人への対処法
なるべく関わらない
協調性がない人と関わる必要がないのであれば、無理に関わる必要はないと思います。
協調性のない人と無理に仲良くしようとしても、相手に仲良くなる気がなければ、あなたが「いちいち関わってきて、面倒な人」と思われてしまいます。
自分勝手で協調性のない人は、自然と信用されなくなり孤立していきます。孤立を恐れるなら、相手の方から話しかけてくるようになると思うので、こちらから無理に関わることはないと思います。
コントロールしようとしない
協調性のない人に「どうして皆と仲良くしようとしないの?」「空気を読んで行動してよ」のように指摘しても、他人はそう簡単に変わりません。
また「皆と仲良くするべき」「空気を読むべき」というのは個人的な考えであり、相手をコントロールしようとしている状態です。それは無意識の傲慢さであり、思い通りにならないとストレスを感じる原因にもなります。
無理に関わろうとするのでなく、適度な距離を置くのも人間関係の一つです。「~するべき」と相手を枠に当てはめようとせず、相手が話しかけてきたら対応するくらいの気持ちでいた方が、自分も相手もストレスがかからない関係を築けます。
言われたことを真に受けない
協調性がない人から見下されるような言葉を言われたとしても、それを真に受ける必要はありません。
協調性がない人は「「こういう言葉を言ったら相手が傷つく」ということ自体考えず、主観的に思ったことをそのまま言ってしまうことがあります。本人には悪気がないところがあるので、失礼なことを言われたとしても受け流しましょう。
一人でできることをさせる
協調性がない人には、器用で何でもできてしまうので、人と協力する必要がないという人もいます。
そういう人には、なるべく一人でできることを任せる方が、効率良く物事が進むこともあります。
一人で仕事した方が捗る人もいれば、協力して仕事を進めていくのが得意な人もいるように、適材適所で人を配置してトラブルを起こさないようにするのも対策の一つです。
約束の時間は早めに設定する
マイペースで時間や締め切りにルーズな人には、約束の時間を早めに伝えておきましょう。
例えば「午後1時に待ち合わせ」なら、「午後12時30分には約束の場所にいるように」と早めに時間を言っておきます。
また、「もし約束の時間に遅れそうなら、必ず連絡するように」と遅れた場合の対応も指摘しておきましょう。
ここまで配慮しても相手が変わらない場合、その人は約束を守る気持ちがないのか、遅れても許されるだろうと思っているので、相手の気持ちを考えられない人とは関わらない方が良いと思います。
仕事の場合、代わりに上司が謝ることもありますが、最終的には本人の責任です。時間を守れない人=仕事ができない人と見なされるようになるので、あまりにマイペースで反省しない人は、いずれ仕事を任せられなくなるか、解雇されると思います。
相手を否定しない
自己中心的で協調性がないタイプの人は、人の話を聞いても言うことを聞かない、もしくは最初から人の話を聞く気がありません。
しかし「言うことを聞け!」と思い通りにしようとすると、かえって相手を怒らせてしまいやすくなります。
こういう人に少しでも話を聞いてもらうには、「あなたの言っていることも分かるけど、できればこうしてほしい」「言う通りにしてくれたら、お礼をするから」「あなたにしかできないと思ったから頼んでいるんです」のように、こちらが一歩引いたり、褒めたりしてみましょう。
それでも言うことを聞いてくれないかもしれませんが、「そんなに頼むなら仕方ないな」と聞き入れてくれる可能性もあります。
まとめ
- 自己中心的
- マイペース
- 規則を守らない
- 空気が読めない
- いつも自分が正しいと思っている
- 人に厳しい
- 優秀だが思いやりがない
- 付き合いが悪い
- 間違いを認めない
- 悪口が多い
- 負けず嫌い
- 自慢ばかりする
- なるべく関わらない
- コントロールしようとしない
- 言われたことを真に受けない
- 一人でできることをさせる
- 約束の時間は早めに設定する
- 相手を否定しない