天邪鬼あまのじゃくな人とは、わざと逆らうような態度を取ったり、ありのままの気持ちを伝えられない人のことです。

「天邪鬼だね」と人からよく言われる場合、素直さがないと遠回しに指摘されている可能性があります。

天邪鬼と思われる人の特徴や対応方法について解説します。

天邪鬼な人の特徴

否定・批判が多い

天邪鬼な人は、他人の意見に否定的な傾向があります。

人の話を聞いても「でもそれは〜」「だって〜」のように否定したり、自分の意見を主張します。

皆が賛成していることにも一人だけ反対するなど、同調するのを嫌うのが特徴です。

疑い深い

天邪鬼な人は、素直に他人を信じるのが苦手です。

例えば人から褒められても「ありがとう」と素直に受け取るのではなく、「どうせお世辞だ」のように考えます。

心の中で思っている分には何も思われませんが、それを言葉に出すと天邪鬼と思われてしまうことがあります。

反対の行動を取る

天邪鬼な人は、言われたことと反対の行動を取ります。

「やっておいて」と言われたことはサボる、「やらないで」と言われたことをわざとやるなど、人を困らせるようなことをします。

誰かに従いたくないというプライドの高さや、わざと人を困らせて気を引こうとするために反対の行動を取ります。

シャイな性格

シャイな性格が原因で、天邪鬼な態度になることがあります。

シャイな人は自分の気持ちを言うのが恥ずかしいので、正直に話すのが苦手な人もいます。

またシャイでプライドが高かったり、意地っ張りな性格だと、思っていることと反対のことを言ってしまうことがあります。

不器用

天邪鬼な人は、不器用で自分の気持ちを伝えるのが苦手です。

ストレートに伝えるのが恥ずかしかったり、コミュニケーションが苦手なため、自分から気持ちを伝えることは少ないです。

素直に仲良くできないので、悪口を言ったり、からかってくる割には親しげに話しかけてくるなど、何を考えているのか分からないと思われることもあるでしょう。

思っていないことを言ってしまう

天邪鬼な人は素直になれないので、人が傷つくようなことを言ってしまうことがあります。

照れ隠しのつもりで思ってもいないことをつい言ってしまったり、意地を張って強がりな言い方をしてしまいます。

その場の勢いで言ってしまうので、本人も後悔していることがあります。

天邪鬼な人の心理

トラウマがある

天邪鬼な人は素直な気持ちを伝えて馬鹿にされたり、拒否されたことがあるのかもしれません。

人間不信になると他人の意見を否定したり、聞き入れられなかったりと、素直になるのが難しくなる人もいます。

自分が傷つかないようにするために、本心を隠して天邪鬼な態度を取るようになった可能性があります。

否定されたくない

天邪鬼で疑い深い人は、自己防衛をしている可能性があります。

自分で自分を否定していたり、他人に否定された過去があると、「これ以上否定されたくない」という恐怖感を持つ人もいます。

誰かから否定される前に自分から反発したり否定することで、自分を守ろうとしたり、関わってほしくないと予防線を張っている可能性があります。

相手の気持ちを確かめている

親しい人にだけ天邪鬼な態度を取る人は、わざと冷たい態度を取ったり、困らせるようなことをして、相手の気持ちを確かめている可能性があります。

自分のわがままをどれだけ受け入れてくれるか、大切に思ってくれているかを知るために、あえて天邪鬼な態度を取ります。

自分を特別だと思っている

皆と同じが嫌で反発するような人は、自分を特別視している可能性があります。

自分は他人とは違うと思っているので、他人の意見を否定したり、皆とは違う行動をするなど、天邪鬼な態度で自己主張します。

構ってほしい

天邪鬼な人は、寂しがりやな性格の可能性があります。

天邪鬼な態度を取ることで注目を集め、人の気を引こうとします。

またネガティブな性格だったり、いたずら好きな場合、わざと困らせるようなことをして、面白がっている可能性があります。

マウントを取りたい

他人の意見に否定的な人は、マウントを取ろうとしているのかもしれません。

マウントを取りたい場合、他人の意見を否定してから自分の意見を話したり、些細な間違いでも責めようとします。

そうすることで相手より優位であることを示そうとしている可能性があります。

自分に間違いはないと思っている

天邪鬼と思われている人でも、本人はそのつもりはないことがあります。

自分の考えがいつも正しいと思っているので、他人の意見に反論したり、多数派の意見にも一人だけ反対できます。

天邪鬼に見えるかもしれませんが、本人は自信を持って意見を話しているだけで、天邪鬼という自覚はない人です。




天邪鬼を直したいときの対処法

相手の気持ちを考える

天邪鬼な人は照れ隠しのつもりで、悪口のようなことを言ってしまうことがあります。

本心で言ったつもりはなくても、相手が真に受ける人であれば傷付けてしまう可能性があります。

自分が言われたら嫌だと思うようなことは言わないなど、言葉選びに注意してみましょう。

相手の意見を否定しない

天邪鬼な人は、他人の意見を否定ばかりしていることがあります。

無意識にやっていることもあるので、日頃から批判ばかりしていないか、自分で意識することが大切です。

自分と違う考えを持つ人でも、人により色々な意見があると認める気持ちを意識してみましょう。

人に聞いてみる

人からよく「天邪鬼だね」と言われるなら、どういうところが天邪鬼だと思うのか、聞いてみるのも対処法です。

自分から聞いてみれば、「素直に話を聞かないところ」「わざと反発するところ」のように理由を言ってくれると思います。

言われたことに気を付ければ、天邪鬼な態度も改善されるでしょう。

ただし自分の思い通りにならない人のことを天邪鬼、わがままのように言う人もいるので、支配的な性格の人ではなく、信頼できる人に聞くことが大切です。

少しずつ本音で話してみる

天邪鬼な人は素直さを受け入れてもらえなかった、馬鹿にされたことがあるなど、トラウマがあるのかもしれません。

しかし天邪鬼な態度を取ることで、かつて自分が傷付けられたときと同じように、自分も誰かを傷付けているかもしれません。

人は傷つけられた過去を強く意識するほど、自分を傷つけた人間と同じような性格や態度になっていくことがあります。

身の周りの大切な人を失う前に、少しずつでも素直な気持ちを言葉にしてみましょう。

素直な気持ちを表現することは、自分を自由にし、大切にすることでもあり、自己肯定感を安定させることにもつながります。

天邪鬼な人への対応方法

そういう性格だと受け入れる

天邪鬼な人の性格を知らないと、初めは何を考えているのか分からなかったり、振り回されることもあるでしょう。

しかし相手の性格が分かってくると、天邪鬼な態度にも慣れてくると思います。

天邪鬼も個性と思えば気にならなくなることもあるので、相手のことをよく知らないなら、しばらく様子を見てみましょう。

信用を得る

天邪鬼な態度を取られるのは、まだ信用されていないからかもしれません。

天邪鬼な人は、本心を話せなくなるようなトラウマを抱えていることがあります。

天邪鬼な人を否定せずに受け入れる気持ちがあれば、徐々に心を開いてくれる可能性があります。

鵜呑みにしない

天邪鬼な人の言葉はそのまま鵜呑みにするのではなく、本音は反対だと思っておくと、何を考えているのか分かりやすくなるでしょう。

天邪鬼な人は素直になれないので、何かを嫌いと言ったときは、実は好きである可能性もあります。

傷つけられるようなことを言われても、それは本音ではないこともあるので、真に受けないで照れ隠しだと受け流すのも対処法です。

素直になれない原因を知る

天邪鬼な人は、元からそういう性格だったのではなく、何らかのトラウマを持っていることがあります。

親しいのであれば、なぜそういう態度を取るのか、理由を聞けば話してくれる可能性があります。

ただし本人も原因が分かっていないことがあるので、親との関係や学生時代について話を聞いてみると、ヒントが見つかるかもしれません。

素直になれない原因が分かれば、天邪鬼な態度を取られても嫌われているのではないと理解できると思います。

距離を置く

天邪鬼な人は、気を引こうとして困らせるようなことをしてくることがあります。

それが迷惑だと感じたり、自分のペースを乱されると感じたときは、距離を置いた方が良いでしょう。

あえて反応しないことで、天邪鬼な態度で気を引くことはできないと、相手も認識してくれる可能性があります。

自分の気持ちを伝える

天邪鬼で傷つけるようなことを言う人には、自分の気持ちを伝えてみましょう。

「そういうことを言われると悲しい」のように言われると、天邪鬼な人も言われた側の気持ちが分かりやすくなります。

天邪鬼な人も自分の発言に後悔していることがあるので、相手が本気で嫌がっていたり、悲しんでいる様子を見れば、困らせるようなことはしなくなると思います。

反応しない

天邪鬼な人がわざと困らせるようなことをしてくるなど、うんざりしたときは反応しないのが対処法です。

天邪鬼な人の態度に反応すると、エスカレートする可能性があります。

「私のことが嫌いなんだね」のように言って、素っ気ない態度でいたり、しばらく距離を置いてみましょう。

嫌いな訳ではないなら、天邪鬼な人でも謝ってくれるか、今後はやらないように気をつけてくれると思います。

反対の言葉をかける

天邪鬼な人に何か行動してほしいときは、あえて反対の言葉をかけてみましょう。

天邪鬼だと「○○してね」と言われると逆らいたくなる人もいるので、「○○しないで」「○○はできないよね」のように反対の言葉をかけてみましょう。

禁止されたり、挑発されるような言葉をかけられると、天邪鬼な人はかえってやる気を出してくれる可能性があります。