人と話すときにやたらと下手に出る人がいると、かえって不審に感じることはないでしょうか。
誰に対しても下手に出る場合、謙虚な性格の場合もありますが、別の目的がある可能性もあります。
下手に出る人の特徴や心理について解説します。
下手に出る人の特徴
上下関係で人を見る
下手に出る人は、人と接するときに上下関係を意識している人です。
自分が下手に出ることでトラブルを避けようとしたり、相手の出方をうかがっています。
目上の人には下手に出ても、そうでない相手には偉そうな態度を取るなど、人によって態度を変える場合もあります。
謙遜している
下手に出る人は、日頃から謙遜しているのが特徴です。
能力があっても自慢したり偉そうにすることはなく、真面目で控えめな傾向があります。
意図的に謙遜しているように見せているなら、嫉妬やライバル視されるのを避けるためだったり、本性を隠すための場合もあります。
丁寧な態度
下手に出る人は、年下や後輩と話すときも敬語を使う傾向があります。
「~しろ」のような命令口調は使わず「~してください」のように言葉遣いが丁寧です。
普段から礼儀正しい態度で人と接しています。
自己犠牲する
自己犠牲するタイプの人は、下手に出ることが多いです。
自分さえ我慢すれば場が収まると思うので、へりくだる態度を取ります。
人に嫌われたくない気持ちが強かったり、場の空気を読んで行動できる人が自己犠牲しやすいです。
自分の意見を言わない
下手に出る人は、相手の言うことに従う傾向があります。
自分と相手の考えが違うものだとしても、相手を優先するのが特徴です。
人と話すときも自分が話すよりも、聞き役に回る傾向があります。
笑顔が多い
下手に出る人は表情の変化に敏感で、人の顔色をうかがいます。
そして自分が人と接するときは、笑顔で人と接することが多いです。
敵対心を持たれたり嫌われたくないので、笑顔で敵意がないことをアピールしています。
下手に出る人の心理
尊敬している
下手に出るのは、相手のことを心から尊敬している表れです。
尊敬している人の前で普段通りにしていられる人は、そうはいないと思います。
尊敬の念を示したり、失礼があってはならないという緊張感から、下手に出る態度になります。
味方だとアピールする
力のある人に下手に出る場合、自分をアピールするためかもしれません。
相手の言うことに従って「私はあなたの味方です」と伝えたり、派閥のある場所では「あなたの側に付きます」と伝えるために下手に出ます。
あるいは「あなたには逆らいません」と敵意を向けられないように下手に出ているとも考えられます。
トラブルを避けたい
自分が下手に出ていれば、トラブルを避けられると思っている可能性があります。
平穏無事に過ごすためなら、人に譲ることができる人は下手に出られるでしょう。
ただしあまりに下手に出過ぎると、かえって顰蹙を買ってしまうことがあります。
褒められるのが苦手
下手に出ているように見えても、本人はそのつもりがないこともあります。
下手に出ている訳でも、謙遜しているのでもなく、褒められるのが苦手なだけかもしれません。
褒められると気恥ずかしかったり、プレッシャーに感じるので避けているのが、下手に出ているように見える可能性があります。
面倒くさい
下手に出るのは、そのコミュニケーションが楽だからかもしれません。
人間関係が面倒な人は、下手に出た方が平和に過ごせると思っている可能性があります。
下手に出ることでトラブルを避けたり、遠回しに壁を作って深く関わらないようにしています。
話を聞いてもらうため
下手に出る態度を手段として使う人もいます。
へりくだって相手を褒めれば、おだてに弱い人ほど話を聞いてくれるからです。
下手に出た方が扱いやすいと思う相手には、あえてへりくだった態度を取る人もいます。
情報を引き出すため
下手に出るのは、相手から情報を引き出すための場合もあります。
へりくだるような態度を取るのは、無害な人間であることをアピールするためです。
相手の警戒を解いてから、自分が欲しい情報を引き出すのが目的です。
周囲を味方につけるため
下手に出る方が、周囲に助けてもらえると思っている可能性があります。
偉そうに言うよりも下手に出た方が、相手に話を聞き入れてもらいやすくなるからです。
また断られたとしても、その様子を周囲が見ていれば「あれだけ腰を低くして頼んでいるのだから、聞いてあげれば良いのに」と同情を集める効果もあります。
下手に出る人が怖いと思われる理由
信用できないから
下手に出る人の中には、信用ならないと思われるような人もいます。
力のある人には下手に出て媚を売るなど、人によって態度を変える人は信用できないと思われるでしょう。
損得勘定で行動しているので、関わると利用されそうで怖いと思われます。
何を考えているか分からないから
下手に出る人は相手の話を聞くだけで、自分の意見を言わないことがあります。
そのため発言や行動を見ても、何を考えているかが分かりにくいです。
嫌われたくないので下手に出ている様子ではなく、情報を盗まれたり、弱みを握られるかもしれない雰囲気があるなら警戒されるでしょう。
冷たく感じる
下手に出る人が丁寧な態度でも、実は壁を作っていることもあります。
プライベートな自分を見せたくないので、自分の話は一切しない、敬語しか使わないということもあります。
親切丁寧なのに、どこか一線を引くような態度を取られてしまうと、冷たいと感じてしまうこともあるでしょう。
コントロールされそう
下手に出る人はへりくだって相手を持ち上げることで、自分の願いを聞き入れてもらおうとすることがあります。
そのやり方が巧妙だと、掌で転がされていることにも気付かず、扱いやすいと見下されている可能性もあります。
下手に出ているように見えて、周りの人間を上手く動かしていることに気付いた人は、利用されそうで怖いと感じるでしょう。
責任回避のためだから
行動を起こすときに自分は責任を取りたくないので、あえて下手に出る人もいます。
下手に出て頼み事をし、誰かに代わりにやってもらう、または下手に出て自分は誰かに従っていただけという状況を作るために、へりくだるような態度を取ります。
そうすることで何かトラブルが起きたときに、自分は関係ないと責任転嫁することができるからです。
全て自分が有利に立ち回るための行動なのだと分かれば、厄介なので関わりたくない、利用されそうで怖ろしいと感じるでしょう。