何をしても上手くいかない、突然トラブルが起こるなど、逆境は誰にでも訪れるものです。

逆境に追い込まれたときにもう駄目だと諦める人、じっと耐える人、行動に移す人など、態度は人それぞれです。

逆境に強い人とそうでない人の違いは何なのか、逆境に強い人の特徴について解説します。

逆境に強い人の特徴

ポジティブ

逆境に強い人は物事をポジティブに考えます。

ピンチに陥るとネガティブな人は「もう駄目だ」と心が折れてしまいますが、ポジティブな人はピンチではなくチャンスと考えます。

今できることを精一杯やるという前向きさや、ひたむきな心がある人です。

客観性がある

逆境に強い人は、追い込まれたときも客観的に物事を見ることができます。

主体性が強いほど、トラブルに巻き込まれるとパニックを起こしやすいです。

客観的な視点があると、自分がどのような状況にいて、そこから脱却するために何をすれば良いかを冷静に考えられます。

忍耐力がある

逆境に強い人は、辛い状況を耐える力があります。

どれだけ手を尽くしても上手くいかないときには、じっと機会が巡ってくるのを待つしかないときもあります。

そのようなとき、忍耐力のない人は自棄を起こしたり、かえって余計なことに手を出してしまい、更なる不幸を招くことがあります。

逆境に強い人は待つときには待ち、機会が来れば一気に行動に移すというように、流れを読む力があります。

行動的

逆境に強い人は、自分が何をすれば良いかを考え、すぐ行動に移せるのが特徴です。

判断と行動が早いので、トラブルを最小限に抑えることができます。

またじっと耐える時期があっても、行動に移すときが来たと思えば即行動します。

いつまでも悩み続けるのではなく、今の状況を少しでも変える可能性があるものなら、それに賭けることができます。

反省する

逆境に強い人は、失敗を顧みることができます。

失敗したときに自分の何が悪かったのかを考えて、同じことは繰り返さないよう心掛けています。

失敗のままでは終わらせないので、同じ状況になったときに冷静に判断することができます。

苦労人

逆境に強い人は最初からそうであったのではなく、苦労している場合もあります。

トラブルが起きても冷静でいられたり、すぐに対策を思いつくのは、今まで困難を乗り越えてきたからです。

人生経験が豊富なため余裕を持って物事を判断できます。

執着を捨てられる

逆境に強い人は、ピンチを乗り越えるためなら大切なものも手放すことができます。

情勢を変えるためなら、今まで自分がこだわってきたことや価値観など、それにしがみつくのではなく捨て去る勇気があります。

それは、自分が次の段階へ進むために必要なことだと分かっているからです。

「このやり方ではもう上手くはいかない」と思えば、ゼロから新しいものを学ぼうとする気概があります。

情熱家

強い意志が、逆境を打ち砕くこともあります。

どうしても成し遂げたいことがあるなら、逆境に迷い、足止めされている時間はありません。

逆境だろうと諦めるという選択肢はないので、できることを必死にやるしかないと考えます。

また全身全霊で物事に取り組む人は、逆境の壁を乗り越えるに留まらず、新しいものを生み出す力を発揮することがあります。

逆境を乗り越えた人の特徴

達観している

逆境を乗り越えた人は落ち着いて冷静な雰囲気がありますが、それは達観した視点を持っているからです。

物事の本質的な面を見ているので、目先の出来事や細かい悩みに惑わされません。

いつでも視野を広く持ち、長期的な視点で物事を判断しています。

一喜一憂しない

逆境を乗り越えた人は冷静で、起こった出来事に一喜一憂しません。

今は状況が悪いと思うなら力を蓄えて備えておき、状況が良くなれば行動に移します。

良い状態も、悪い状態も、いつまでも続く訳ではないことを知っています。

自信を持っている

逆境を乗り越えた人は、逆境に対してあまり恐怖心を抱かなくなります。

「あれだけ辛い経験をした自分は、もう何が起きても怖くない」と思えるような自信を得ているからです。

陰極まれば陽となると言いますが、一度絶望の淵まで追い詰められたからこそ、そこから這い上がった人の精神力には強靭さがあります。

努力だけで変えられるとは思っていない

逆境を乗り越えた人は「自分が諦めずに努力し続ければ、必ず状況を変えられる」とは考えていません。

自分ではどうにもできないような逆境がやってくることもあります。

努力して道が開けることもあるでしょうが、「乗り越えるべきもの」とこだわることで視野が狭まることがあります。

無理なものは諦める、流れに任せる、そうすることで別の道が開けたり、新たなアイデアが思い浮かぶことを感覚で知っています。




逆境に強くなる方法・考え方

変化の前触れだと気付く

「逆境=悪いもの」のような見方を変えてみましょう。

大きなトラブルが起こるときは、大きな変化の起こる前触れです。

大きな変化を自分に巡ってきたチャンスと思うか、不幸と思うかで行動は変わっていくでしょう。

時機を見る

逆境に巻き込まれたときには、がむしゃらに行動しても上手くいくとは限りません。

今が待つときなのか、行動した方が良いときなのか、時機を見ることも大切です。

緊急性のあるものなら、すぐに行動した方が被害を最小限に抑えられるでしょう。

下手に動いてトラブルを招く可能性があるなら、機を見てから行動に移しても遅くはないはずです。

焦って行動しても良いことはないので、長期的に解決する視点を意識してみましょう。

視野を広く持つ

逆境に追い込まれたときには視野が狭くなりがちです。

視野が狭まると目先のことしか見られず、このやり方しかないと一つのやり方にこだわり続けてしまうことがあります。

「このやり方しかない」ではなく「なぜこのやり方しかないと思っているのか」というように、自分が信じている常識や固定観念を疑うことも大切です。

今できることをやる

逆境に悪いイメージがあると、大きなトラブルが襲い掛かってくるような恐怖心を抱く人もいると思います。

しかしどのような災難が降り掛かってきたとしても、自分一人でできることは限られているので、自分にできることをするしかありません。

全体を捉えた上で問題を細分化し、一つ一つできそうなことから始める意識を持ってみましょう。

失敗を活かす

失敗の経験を腐らせるか、活かせるかは自分次第です。

失敗の原因を振り返り、同じことを繰り返さなければ道は開けてくるでしょう。

自分の失敗だけではなく先人・先輩の失敗例についても学び、どのような対策を取ったのか、学び取ることも大切です。

自己分析する

逆境は自分の力だけでは乗り越えられないこともあります。

そのようなとき、自分の不得意なことにまで手を出すと、かえって被害を大きくする可能性があります。

得意なことは自分でやり、不得意なことは人に協力してもらうなど、自己分析をしておくと対策を決めやすくなるでしょう。

必ずしも乗り越えるものではない

真面目・向上心のある人ほど「逆境=乗り越えるもの」のように考える傾向があります。

壁を回り道して避ける人、壁が壊れるまで待つ人、壁を壊すものを創造する人など、逆境に対したときの処世術は様々です。

「乗り越えられなければ負け、逃げてはならない」のような一辺倒な考えにこだわらず、柔軟な発想を持ってみましょう。