思いやりのない人と関わって、傷ついたりストレスを感じたことはないでしょうか。
思いやりのない態度は、人間関係でトラブルを起こす原因になります。
それなのになぜ思いやりのない態度を取ってしまう人がいるのか、疑問に感じたこともあるのではないでしょうか。
思いやりがない人の特徴や心理、付き合い方の対処法などを解説します。
「思いやり」の意味とは?
思いやりとは、他人の気持ちに配慮して接したり、考えたりする気持ちのことです。
どんなことで相手が喜ぶか、悲しむかなど、相手の視点に立って考えられる人は思いやりのある人です。
反対に相手の気持ちを考えない態度を取る人は、思いやりがない人だと思われます。
思いやりがない人の特徴
言葉遣いが悪い
思いやりがない人は、言葉遣いが悪いのが特徴です。
丁寧語を使わない、愚痴や悪口が多いなど、人を不快にさせるような言葉を使います。
周囲を嫌な気持ちにさせていることに気付かないため、同じことを繰り返してしまいます。
ネガティブな雰囲気がある
思いやりがない人は、ネガティブな雰囲気があるのが特徴です。
普段から不機嫌そうな表情をしていたり、すぐイライラするなど、ネガティブな気持ちを隠しません。
暗い雰囲気は周りにも伝わるので、他人を不快にさせてしまう点で思いやりがないといえます。
感謝しない
思いやりがない人は、人や物事に感謝しないのが特徴です。
人がしてくれることを当たり前だと思っていたり、ありがとうと言わなくても伝わると考えています。
お礼ができない人は思いやりがないと思われるだけでなく、礼儀知らずだと思われてしまうこともあります。
責任転嫁する
思いやりがない人は、責任転嫁するのが特徴です。自分が責任を問われると、人のせいにして認めない傾向があります。
自分が責任逃れするためなら、他はどうでもいいという態度が思いやりがないと思われます。
思いやりがない人の心理
自己中心的
思いやりがない人は、自己中心的な性格です。
自分さえよければいいという心理があるため、周りに配慮できず思いやりがないと思われてしまいます。
周囲を見ていないので困っている人がいても気づかず、思いやりがないと思われる原因にもなるでしょう。
また、自分中心で考えていると心ない言葉を言ってしまいがちです。相手の気持ちを考えず発言するので、思いやりがないと思われてしまいます。
自分の意見を通したい
自分の意見を通したい心理から、思いやりがない態度になることがあります。
自分の意見が正しいと主張したい気持ちがあると、人の意見を聞き入れられなくなるからです。
自分の理想ばかり押し付けるので、思いやりがない、自己中心的だと思われてしまいます。良い人だと思われたい
思いやりがない人でも、見返りを求めて人助けをすることがあります。
他人に協力することで感謝されたい、良い人だと思われたい心理があるからです。自己愛が強く、人助けをすることで自分の存在価値を高めようとしています。
思いやりがない性格の原因
過去のトラウマ
過去のトラウマから、思いやりがない性格になってしまうことがあります。
信じていた人に裏切られた過去があると、簡単に人を信用できなくなってしまいます。
人を信用できず自分のことしか考えられなくなるのが、思いやりがない人に見えてしまう原因です。疲労やストレスがある
思いやりがない態度の原因は、疲労やストレスが関係していることもあります。
疲労やストレスがあると心に余裕がなくなり、自分のことしか考えられなくなります。
また、疲れているときは些細なことでもイライラしやすい状態になり、思いやりのない態度を取ってしまう原因になりがちです。
育ちの関係
思いやりがない人は、育ちが関係している場合もあります。
甘やかされて育った人は、人に配慮することを知らずに育った可能性があります。わがままな態度が、育ちが悪く見えたり、思いやりがない態度に見えてしまう原因です。
また、親からあまり愛情を与えられず育った人も思いやりがない人になることがあります。
親から大切にされた経験がないと、人を大切に思う気持ちが分からないからです。どのようなことが思いやりであるのか、知らずに育ったのが思いやりがない原因です。
病気・発達障害
思いやりがないのは、病気や発達障害が原因の場合もあります。
うつ病など精神疾患があると、他人のことを考える余裕がなくなり、思いやりがなくなることも考えられます。
また自閉症には、相手のことを考えた発言ができない、自分が人からどう見られるか考えないなどの特徴があります。
ADHDには思ったことをそのまま言ってしまう、ささいなことで怒ってしまうなどの症状があります。
思いやりがないことのデメリット
人から嫌われる
思いやりがない態度を繰り返すと、人から嫌われる原因になります。
相手の気持ちを考えないと「この人は自分のことしか考えていない」と思われるからです。
自分に思いやりがないと、人からも思いやりがない態度を取られるようになります。
トラブルを起こす
思いやりがない人は、思いやりがある人と比べてトラブルを起こしやすいです。
思いやりがない人は、無意識に相手を不快にさせる言葉や態度を取ってしまう傾向があります。
自分の態度が原因でトラブルばかり起こしていると、トラブルメーカーだと思われてしまいます。
ストレスがたまる
思いやりがない態度を取り続けると、自分のストレスがたまるようになります。
思いやりのなさで人間関係のトラブルが多いと、ネガティブな気分で過ごすことが多くなります。
自覚がない場合は、なぜ自分が嫌われるのか分からず、苦しむ原因にもなるでしょう。
自分の態度が原因だと気付かないと、自分自身でストレスをためる悪循環にはまってしまいます。
思いやりがない人への対処法
自分の気持ちを伝える
思いやりがない態度を取られたときには、自分の気持ちを伝えるのが対処法です。
「そんなことを言われたら傷つく」のように言うと、相手は思いやりがない態度を取っていたことに気付く可能性があります。自分の気持ちを伝えるときは、冷静に伝えるようにすることも大切です。感情的に言い返すと口論になったり、相手を傷つけてしまいます。
思いやりのある対応をする
思いやりがない態度を取る人には、あえて思いやりを持って接するのも対処法です。
思いやりがない態度を取られて仕返しをしても、人間関係のトラブルになる可能性があります。
自分は同じ土俵には立たないという気持ちで、思いやりのある態度を取ってみてください。そうすることで、相手の態度に振り回されることを避けられます。
相手の気持ちを想像する
普段は思いやりがある人でも、イライラして思いやりがない態度を取ってしまうことがあります。
八つ当たりのように思いやりがない態度を取られたときは、相手の気持ちを想像してみてください。
相手は仕事が忙しくてストレスがたまっていたり、スランプに陥っている可能性があります。
相手の気持ちを考えると「あの人も大変なんだろうな」と共感しやすくなり、自分が落ち込んだり、イライラする気持ちを軽減できます。相手に期待しない
思いやりがない人への対処法として、相手に期待しない方法があります。
相手に期待しないことで、自分が余計なストレスを抱く必要がなくなります。
思いやりがない人に「その性格を直してほしい」と伝えても、改善するのは難しいです。思いやりがない人は長年その性格で生きてきたため、反省しない限り直そうとは思わないでしょう。
また、自己中心的な考え方をするので、自分の態度に思いやりがないことに気付いていない場合もあります。
そうした相手に変わってほしいと期待しても、叶わなければ自分が苦しむことになります。
「この人はこういう人なんだ」と割り切って、感情的にならず淡々と応対する、なるべく関わらないなど自分を守ることを意識してみてください。
相談する
思いやりがない態度に傷ついたときは、誰かに相談するのも対処法です。
思いやりがない態度を取られて、嫌な気持ちを我慢するのは良くありません。程度によってはパワハラやモラハラになる場合もあります。
家族や友人、職場では上司など、信頼できる人に相談してみましょう。身近な人に相談できないときは、電話相談やカウンセラーに相談する方法もあります。
思いやりのない性格を直したいときの対処法
相手の立場になって考える
思いやりがない態度を直したいときは、相手の立場になって物事を考えてみてください。
自分中心で考えていると、つい思いやりがない態度を取ってしまいがちです。
人と話すときは「こういうことを言ったら、相手はどう思うだろう?」と考えてみましょう。意識的に、相手の視点に立って判断するのが大切です。
人に優しくする
人に優しい態度を取ることも、思いやりがない態度の直し方です。
人に厳しい人は、甘えたり怠けてはいけないのように、厳しいことを言ってしまいがちです。
弱い立場の人や困っている人の気持ちを理解しようとする気持ちが大切です。寛容な気持ちで相手に接することが、思いやる心になります。
感謝の心を持つ
思いやりがない態度を改善するには、感謝の気持ちを持つことが大切です。
人に何かしてもらったら「ありがとう」と言葉で伝えてみてください。
照れくさい気持ちから言わない人もいますが、言葉にした方が相手に気持ちは伝わります。人の話を聞く
人の話をきちんと聞くのも、思いやりがない性格の直し方です。
自分の話ばかりするのでなく、相手の話に耳を傾けてみましょう。「相手の話を聞こう」と思う気持ちも思いやりです。
また、自分と違った意見を持つ人の話も否定しないことも大切です。自分と違う考えを受け入れる気持ちも、思いやりにつながります。
見返りを求めない
思いやりがない行動を直したいときは、見返りを求めず行動してみてください。
人を助けて見返りを期待していると、「○○してあげた」のように考えてしまいがちです。
相手に見返りを求めると「この人は思いやりで行動したのではない」と伝わってしまいます。
人を助けるときは「自分が助けたいので助けた」という意識を持つことが大切です。
ストレスを解消する
ストレスがあるときは、それが思いやりのない行動の原因になっていると考えられます。
そのため、まずはストレスを解消することが大切です。自分の好きなことをする、休息を取るなど、心に余裕を持てるよう回復させましょう。