身近に自分のことしか考えない人がいて、イライラすることはありませんか?

また、人から「自分のことしか考えていない」と言われて悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

自分のことしか考えない人の特徴や心理、性格の改善方法などを紹介します。

自分のことしか考えない人の特徴

他人に興味がない

自分のことしか考えない人は、自分から人と関わろうとしない特徴があります。人が話しかけても生返事が多く、真剣に聞いていないなど、自分のことばかり考えています。


人助けするのも損だと思い、人から頼みごとをされても引き受けません。また、他人に興味がないので人が困っていることにさえ気付かない特徴があります。

普段は人と関わろうとしませんが、面倒なことは人に頼んでやってもらおうとするなど、自分勝手な面があります。

マイペースで遅刻が多い人も、他人に興味がないので、相手の気持ちを考えられません。相手に謝罪するのでなく、言い訳を始める人は自分のことしか考えない人です。

好き嫌いが激しい

好きな人を束縛する、嫌いな人には冷酷に接するのも、自分のことしか考えない人の特徴です。


正直な性格でもありますが、極端な態度を取られると相手は不快に感じたり、困惑するでしょう。相手の気持ちを考えられない点が、自己中心的と思われます。

好きな人を束縛するのは、相手を支配したい心理があるからです。相手の行動や服装などを細かく指摘する人は、相手の性格や事情を考えられない自己中心的な人です。

承認欲求が強い

自分のことしか考えない人は、人の話を聞かない、自慢が多いなどの特徴があります。


自分語りが多いのは、自分の承認欲求を満たしたいためです。

自慢が多いと人から嫌われる原因にもなりますが、自分のことしか考えられないので、自分語りを繰り返してしまいます。

他人から賞賛されたい、認められたい気持ちが強く、自分の言うことに賛同してくれる人を好みます。

承認欲求が強い人は人助けをすることがありますが、自分のことしか考えない人は、人助けをすることで賞賛されたいなど、見返りを求めています。

思い通りにならないとすぐ怒る

自分の思い通りにならないと、人前でもすぐに怒る人は、自分のことしか考えない人です。


他人の気持ちを考えられる人は、人前で怒ることはしません。周囲を不快にさせてしまうと思い、感情を抑えられます。

何でも思い通りにしたい人は、学校や職場で人の上に立って仕切ろうとすることがあります。

しかし自分の利益しか考えられないので、自分の都合で人を使ったり、問題に臨機応変に対処できないなどトラブルが起こりやすくなります。

一人で行動する

一人でいることが多い人は、普段他人と過ごす機会が少ないために、自分のことしか考えられなくなっていることがあります。

天涯孤独で親兄弟と関わることがなかった人は、常識やマナーが身についていないことがあります。それが原因で、自分のことしか考えていないと誤解されてしまうこともあります。

社会に出て職場などで初めて注意され、徐々に直せる人もいるでしょう。しかし自分のことしか考えない性格の場合は、人から注意されても反省できず、同じことを繰り返します。

謝罪できない

自分のことしか考えない人は、自分が失敗しても謝りません。自分が悪いと認めたくないので、言い訳したり八つ当たりを始めます。

責任転嫁しようとするほど嫌われくなりますが、自分のことしか考えないので、人からどう思われるかを考えられません。

自分の失敗は許し、他人の失敗には厳しい人も、「誰でも失敗はある」と公平に思う心のない、自己中心的な性格の人です。




自分のことしか考えない人の心理

自分が一番大切

プライドが高い人は、自分が上の立場であろうとするために、人を見下したり、命令口調で話すことがあります。自分のプライドを守ろうとする態度が、相手には自己中心的な態度に見えてしまいます。

またいつでも自分の気持ちを一番大切にする人は、人の話を聞き入れません。主体性があるともいえますが、正直な態度が協調性がないと思われてしまう原因になることがあります。

自分が正しいと思っている

自分のことしか考えない人が反省しないのは、自分は正しいと思っているからです。自分は悪くないと思っているので、怒り始めることもあります。相手には逆切れにしか見えないので、自分のことしか考えない人だと思われやすくなります。

完璧主義の人は、自分に欠点はないと思っているので、指摘されても認められません。自分が悪いと分かっていたとしても、完璧でない自分を受け入れられない気持ちから、反省できません。

自分のことしか考えない人が口が上手かったり、気が強い性格だと、自分が正しいと主張し続けることがあります。すると、指摘した方が言い負かされてしまうことがあります。その状態が繰り返されると誰も何も言わなくなるので、「自分の主張が正しい」と勘違いしていることがあります。

思い通りにしたい

自分の希望が通らなかったり、違う考えを持つ人を批判するのは、何でも自分の思い通りにしたいからです。

思い通りにならなかったときに、怒りの感情を態度に出してしまうのが、自分のことしか考えない人の特徴です。

自分のことしか考えない人は、日頃から何でも当たり前だと思っているところがあるので、思い通りにならないとイライラしやすくなります。

自分のことしか考えない性格の原因

人間不信

人から傷つくことをされたり、裏切られたことがある人は、人を信じられなくなることがあります。そして信用できるのは自分だけと思い込み、自分のことしか考えられなくなっていきます。

人と関わるだけで強いストレスを感じる場合は、対人恐怖症など不安症の可能性も考えられます。

自分は優れた人間だと思っている

自分は優れた人間だと思っている人は、人の意見を聞かなかったり、自分の言うことを聞くよう言ってくることがあります。それは自分は相手より優れていると、他人を見下す気持ちがあるからです。

他人を見下す態度に思いやりを感じられず、自分のことしか考えていない人だと思われる原因になります。


挫折したことがない人も、失敗した人に心ない言葉をかけることがあります。たとえ勉強や仕事ができる人であっても、人望がないので人が寄り付かなくなる原因になります。

防衛本能が強い

プライドが高い人は、自分のプライドを傷つけられると余裕がなくなります。

自分のプライドを守ろうとする気持ちが強いので、人に傷つくことを言われるとすぐ怒ってしまう、自分に非を認められないなど冷静さを失ってしまいます。


自分を抑えられずカッとなってしまう面が、自分のことしか考えない人だと思われる原因になります。

自分勝手でも怒られなかった

幼少期から自分勝手に過ごしても怒られなかった人は、社会に出ても性格が直らないことがあります。自分勝手に生きてきたので、共感性が育たなかったのが原因です。

またマイペースに過ごしても親から怒られなかった人は、時間は守るものと思っていないことがあります。遅刻癖がある人は、叱られたとしても自分の何が悪いのか分かっていないことがあります。

一人の時間が多かった

親が共働き、友達が少ないなど、子供の頃から一人でいることが多かった人は、自分のことしか考える必要がなかったので、他人のことを考えられないことがあります。

人と一緒にいる時間が増えることで、徐々に人を思いやる気持ちが生まれていくでしょう。身近にこうした人がいるときは、自己中心的な態度を指摘してあげると、本人も自覚しやすくなります。




自分のことしか考えない人に思い当たる病気・障害

アスペルガー症候群

アスペルガー症候群の特徴として、空気が読めない、相手の気持ちを考えて発言できないなどの特徴があります。


空気が読めない言動のせいで非常識な人だと勘違いされやすく、本人も悩みや孤独感を抱えていることがあります。

サイコパス

サイコパスは共感性が欠如しており、利己的な性格が特徴です。


自分が得をするためなら平気で他人を利用し、噓をついて人を騙します。

自慢話をよく話しますが、自分の非は一切認めず人のせいにしようとする面を持っています。

境界性人格障害

境界性人格障害の人は感情の起伏が激しく、精神が不安定です。

特にイライラしたときに、感情を爆発させてしまう特徴があります。


何でも白か黒かはっきりしないと落ち着かないなど、極端に物事を判断する傾向があります。

自己愛性人格障害

自己愛性人格障害の人は自分を特別な存在だと思っており、他人に対して傲慢な態度を取ります。

自分の業績などは過大評価しますが、他者を低く評価する面を持っています。

承認欲求も強く、非常に人目を気にするのが特徴です。

自分のことしか考えない人への対処法

なるべく関わらない

自分のことしか考えない人に、態度を直すよう指摘しても逆切れされる可能性があります。

学校や職場の人であれば、なるべく関わらないようにして、近くにいるときは別の場所に移動した方が良いでしょう。

自分勝手なことを言ってくることがありますが、受け入れないようにしてください。


受け入れると相手のペース巻き込まれて、繰り返し頼み事をされる可能性があります。

褒める

承認欲求が強いタイプには、適度に褒め言葉をかけるのも効果的です。自己中心的な人は、自分のしたことが認めてもらえないと不機嫌になることがあります。

褒め言葉をかけるだけで落ち着く人もいるので、イライラし始めたら励ますような言葉をかけてみてください。

相手の態度に反応しない

プライドが高い人に見下されるような態度を取られたときは、「この人は自分を守ろうとしているんだな」と考えてみてください。動物が敵に対して、威嚇行動をするイメージで相手を見てください。

見下す態度を取るのは、あなたではなく相手の心に問題があります。

相手を思いやる余裕がないほど、何かストレスを感じているんだと思えば、自分がイライラする必要はないと思えるようになっていきます。

仕事に支障が出るときは指摘・相談する

自分のことしか考えない態度を直すよう直接言っても、性格を改善するのは難しいので、同じことを繰り返す可能性が高いです。

しかし職場で自分勝手に振るまい、周囲に迷惑を掛けている人がいれば、指摘した方が良いでしょう。

あなたが上司の場合は他の人に迷惑がかかっていると説明し、同僚であれば上司に相談してみてください。業務に支障をきたす人は、懲戒処分になる可能性があります。

指摘の言葉を変える

「自分勝手なことをしないで」と注意しても、自己中心的な人は話を聞きません。そこで、性格を直さないデメリットを話してみましょう。

例えば「自分勝手なことばかりしていると、大切な人が離れていくよ」のように話します。今の状態ではまずいと感じれば、自己中心的な人も意識するようになるかもしれません。

頑固な人には「○○して」より「○○してくれると助かる」のように言うと、話を聞いてくれやすくなります。頑固な人は、指摘されるような言い方は受け入れられないからです。


性格をすぐに変えるのは難しいので、どちらの方法も根気よく続ける必要があります。




自分のことしか考えない性格を改善する方法

自分に自己中心的な面があり、直したいと思っている人もいるでしょう。そこで、自分のことしか考えない性格を直す方法について解説します、

自己中心的な面を書く

自分がどんなときに自己中心的になりやすいか、紙に書き出してみてください。「自分の希望が叶わなかったとき」「傷つくことを言われたとき」などです。

分からないときは、家族や友人などに、自分のどんな面が自己中心的なのか身近な人に聞いてみましょう。人の意見を聞くと、客観的な自分を見つめやすくなります。

なぜ自分のことしか考えないのか考える

なぜ自分のことしか考えられなくなるのか、原因を書きます。

例えば「傷つくことを言われたとき」に自己中心的になりやすいのなら、その原因を考えます。「自分の欠点を言われたから」「自分の欠点を見たくないからなどの理由です。

「相手がきつい言葉遣いだから」のような理由もあると思います。しかし、ここでは自分の気持ちに起こったことだけを書いてください。理由として出てきたものが、自分が自己中心的になってしまう原因です。

相手の気持ちを考える

自分勝手な行動をしたときに、相手がどう思うか考えてみてください。

自分がすぐ怒りやすいなら、「怒っている人が側にいたら、嫌な気分だろうな」と相手の立場に立って自分を見てみましょう。


自己中心的になりやすい人は、相手の立場を考える習慣をつけるのが大切です。主観的でなく、客観的に自分を見る視点を意識してみてください。

直すための対策を考える

自己中心的な面を自覚したら、どのように性格を改善するかを考えます。

「ストレスを感じても、人前では怒らない」「自分勝手にならないよう、相手を気持ちを考えながら話す」など、他人を不快にさせない方法を考えてみてください。

実践する

考えた改善法を実践しましょう。性格はすぐに変わらないので、失敗することもあります。失敗したら反省し、実践し続けることで性格は変わっていきます。

自分一人で実践するのは難しいと思うときは、「自己中心的になっていたら注意してほしい」と、身近な人に協力してもらう方法があります。

自分のことしか考えない人の末路

自分のことしか考えない性格を改善するには、日頃から意識する必要があります。

面倒なので、できるなら性格を直したくないと思う人もいるでしょう。

しかし、自分のことしか考えないで損するのは自分です。自分のことしか考えず行動した人に待っている結果を解説します。

人間関係が悪化する

自分のことしか考えない態度を取っていると、必ず指摘してくる人が現れます。そして相手と喧嘩が始まるなど、人と衝突することが多いので、人が寄り付かなくなっていきます。

特に学校や職場で自分勝手なことばかりしていると、トラブルメーカーだと思われて教師や上司から目を付けられるようになります。

好きな人を束縛する人は、かえって相手が離れてしまいます。人は他人に行動を制限されると、ストレスを感じるからです。


自分の気持ちだけでなく、束縛されている相手の気持ちを考えてみてください。

相手の行動を把握しようとする人は、相手を信頼できないので全て把握しようとします。信頼している人は、一々相手を束縛しようとはしません。

信頼されていないことが相手にも伝わるので、相手の心が離れる原因になります。

孤立する

思いやりのないことばかりしていると、自分も人から優しくされなくなります。


人が困っているときに助けなかったり、馬鹿にするようなことをしていると、自分が困ったときに支えてくれる人がいなくなります。

一人が好きな人は、一人の方が気楽でしょう。ただし人と一緒にいるときは、思いやりの心を忘れないよう意識してみてください。いつでも自己優先していると、

共感性が育たない

共感性が未熟だと、相手の気持ちがよく分からない、話が嚙み合わないなど、コミュニケーションが上手くいかない原因になります。


共感性が育たなかったのは家庭環境が原因など、自分のせいではない場合もあります。しかし、相手の気持ちを考えて行動するよう意識すれば、性格は変えられます。解説した改善方法を実践してみてください。