色々と助けてくれる親切な人はありがたい存在ですが、見返りを求めてくる場合は、最初から恩を売るつもりで親切にしているのかもしれません。

そうした恩着せがましい人にはどのような特徴があるのか、また対処法についても解説します。

恩着せがましいとは?

手を差し伸べる男性

恩着せがましいとは、わざと人に親切にして恩を売ることです。

先に自分から恩を売っておき、相手に感謝するよう要求したり、「前に助けてあげたんだから、手伝ってよ」のように、借りを返すよう要求してくる人などが、恩着せがましい人と言われます。

恩着せがましい人の特徴

損得勘定で動く

メリットとデメリット

恩着せがましい人は、自分が得になることでしか人助けしません。この人に恩を売っておけば良いことがあるだろうと思う人に近づき、恩を売る機会を窺っています。


また、本当は自分が得することしか考えていないのに「あなたの為を思って手助けしたのに」のように、あたかも相手を気遣うと見せかけて、自分の思うように相手をコントロールしようとするタイプもいます。

わざわざ頼んでいないことをする

こちらが頼んでいないことを、「やっておいたよ」と肩代わりしてくれるのはありがたいですが、そこで見返りを求めてくる人は恩着せがましいと思われるでしょう。

そもそも相手を助けたいと思って手伝うのではなく、最初から相手に恩を売るつもりで人助けをしているので、利己的な人であると言えます。

自己中心的

イライラする女性

自分の気持ちだけで突っ走りやすい人は、無自覚のうちに恩着せがましい人になっていることがあります。

相手が求めていないことを勝手にして「こんなに助けてあげているのに、何で感謝してくれないんだ」と怒ったり、不満を抱える人は、自分の気持ちばかりで、相手の気持ちを考えていません。

人を見下す

恩着せがましい人がよく言う「○○してあげた」は、相手を見下している気持ちの表れです。

「仕方ないから○○してあげたよ」のような言い方をする人は、「わざわざ時間を割いて○○してあげたんだから、感謝してね」という上から目線の気持ちを持っています。

横柄な態度

お手上げ

例えば、お店で店員に横柄な態度を取る人は、「自分はお客様で、お金を払っているんだから、それ相応の対応しろ」と恩着せがましい考えを持っています。

店員と話すときもタメ口、命令口調で話すなど、偉そうな態度を取りますが、品のない人だと思われていることに本人は気が付きません。

自分が困ったときに本性が出る

恩着せがましい人は、普段は人が良さそうに見えても、自分が困ったときに「この間助けてあげたんだから、これくらい手伝ってよ!」と、怒り出したり、恩を返せと要求してきます。

家族で言い争いになったときに、「誰のおかげで生活できると思っているんだ」のように、相手が反論できないであろうことを言ってくる人も恩着せがましい人でしょう。

マウンティングする

指差す男性

自分より出世した人に対して、「あなたがここまで出世したのは、あのとき自分が助けたおかげ」とわざわざ言ってくる人も、恩着せがましい人です。

「私がいなければ、あなたは出世できなかったんですよ」と言ってくるのは、対抗心があるか、助けた分の借りは返してねという意味合いがあります。

ナルシスト

人前で自分が人助けしたことをよく話す人は、「人助けする自分は素晴らしい」と自分に酔っているナルシストです。

自慢することで「自分はこんなにすごいんだ」と周りにアピールしますが、顰蹙を買うか、恩着せがましいとしか思われないでしょう。

恩着せがましい人の心理

自信がない

人を見下したり、横柄な態度を取る人は、本当は自信がない人です。

自信がない人は、普段から人を上下関係でしか判断できないので、自分以外を下に見て安心感を得ようとします。

だからこそ「○○してあげたんだから、感謝しろ」のように上から目線で恩着せがましい態度を取ります。

支配欲がある

恩を売っておき、後で感謝を要求する人は、相手を思うようにコントロールしたいと考えています。

「人から何かしてもらったら、お礼を返すのが常識じゃない?」のように、さも感謝しない相手が悪いような言い方をして、相手を自分の思う通りに動かそうとする狡猾さを持っています。

自己愛が強い

自己愛が強い人とは、プライドが高く「仕方ないから○○してあげた」と言ったり、承認欲求が強く「自分はこんなにすごいんだ」と自慢してくる人のことです。

「仕方ないから○○してあげた」と言うのは、自分が優位でいたい気持ち、「自分はこんなにすごいんだ」は賞賛されたい気持ちの表れです。

理想の自分(優位な立場にいる自分、賞賛されている自分)しか愛せない、認められない考えを持っており、それを現実化するために他人を利用しようとするので、恩着せがましい人になります。

恩着せがましい人への対処法

恩を売らせない

拒否

恩着せがましい人に、頼んでいないことで助けられたときには「ありがたいのですが、次からは自分でやります」と断りましょう。

そう言っておけば、同じことをされたときに「自分でやらないと気が済まないので、もうやめてください」「自分でやると言いましたよね?」のように拒否しやすくなります。

あまりにしつこい場合は、「迷惑なのでやめてください」とはっきり断りましょう。

自己満足を指摘する

自己中心的な人は「自分が喜ぶことは相手も喜ぶだろう」と考えることがあり、感謝されなかったときに「何で感謝してくれないんだ」と言い出すことがあります。

頼んでいないことで感謝を要求されたら、「そもそも私はあなたに頼み事をしていません」「自分の気持ちだけで行動されても、こちらは困ります」のように、相手の行動が自己満足であると指摘しましょう。

相手にしない

お辞儀

自己愛が強い・自信がないタイプの人に、上から目線でお礼を要求されたらイラッとするかもしれません。ですが、そういう人にイライラするのは時間の無駄です。

お礼を求めてくる人には、さらっと「ありがとうございます」と言っておき、自慢されたら「すごいですね」と言っておけば、相手はそれで満足します。


「この人はこうしないと、自分を保てない人なんだ」と思えば、イライラも落ち着くと思います。

見下してくる人は距離を置く

「全く世話が焼ける」のように、不満を言いつつ手を貸してくる人、「誰のおかげで生活できると思っている」などと言う人は、恩を売って相手をコントロールしようとしている場合があります。

特に夫婦や恋人で、散々馬鹿にする、罵倒した後に「仕方ないから手伝ってやる」のような態度を取る人は、口うるさいものの面倒見が良い人に見えるかもしれません。

ですが、「あなたは私がいないと、何もできない人」と思い込ませようとしている可能性もあります。

そのように他人をコントロールしようとする人は、モラハラに該当している人なので、なるべく距離を置いた方が良いでしょう。

夫婦や恋人の場合、モラハラからDVに発展する可能性もあるので、自分を守るために別れることも検討した方が良いと思います。

まとめ

恩着せがましい人の特徴と心理
  • 損得勘定で動く
  • わざわざ頼んでいないことをする
  • 自己中心的
  • 人を見下す
  • 横柄な態度
  • 自分が困ったときに本性が出る
  • マウンティングする
  • ナルシスト
  • 自信がない
  • 支配欲がある
  • 自己愛が強い
恩着せがましい人への対処法
  • 恩を売らせない
  • 自己満足を指摘する
  • 相手にしない
  • 下してくる人は距離を置く