「肝が据わっている」とは、落ち着いて物事に対処できるような性格を意味します。

突然のトラブルにも慌てない、物怖じせず自分の意見を言えるなど、なぜいつも堂々としていられるのか、疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。

肝が据わっている人の特徴、度胸をつける方法について解説します。

肝が据わっている人の特徴

冷静沈着

肝が据わっている人は喜怒哀楽が激しくなく、いつも落ち着いています。

普通は驚いたり、判断を迷うようなときでも顔色を変えず行動できるのが、肝が据わっている人の特徴です。

突然のトラブルにも動じず、状況に応じて適切な対処ができます。

客観視できる

肝が据わっている人は全体像を捉えた上で、自分が何をすれば良いかを判断する人です。

主観的に物事を見ていると視野が狭くなり、適切な判断ができなくなることがあります。

俯瞰しているからこそ、感情的にならずに最善策を考えることができます。

自分の意見を主張できる

肝が据わっている人は、怒られたり、脅されたりしても動じることなく、自分の意見を話すことができます。

自分より立場の高い相手でも、おかしいと感じたら反論や忠告ができます。

たとえ誹謗中傷されても自分の意思で行動する人です。

決断力がある

肝が据わっている人は、優柔不断になりません。

重要なことでも迷わず決めてしまうことがありますが、それは自分なら達成できるという自信があるためです。

一度決断したら迷ったり振り返りはせず、実現に向かって行動します。

固定観念に縛られない

肝が据わっている人は、状況によって臨機応変な対応ができます。

常識を意識し過ぎたり、こだわりが多いと、それが悩みの元になることもあります。

固定観念に縛られないことが、大胆さや精神的余裕を生み出しています。

器が大きい

肝が据わっている人は、他人を受け入れられる器量があります。

人間関係ではときに裏切られたり騙されるなど、傷付けられることもあります。

肝が据わっている人はそういう可能性も分かった上で、相手を信頼し、受け入れられる器を持っている人です。

人生経験が豊か

肝が据わっている人は最初からそうだったのではなく、今まで努力や苦労を重ねた結果かもしれません。

人間関係やお金、病気などの困難を克服した経験から、自分なら解決できるという自信があります。

「人生何とかなる」ということを実体験しているので、動じない心で対処できます。

マイナス感情を受け取らない

肝が据わっている人は、悪口や嫌味を言われても「そういう言い方はやめてください」とはっきり言うことができます。

あるいは悪口を言われてもにっこりと笑い返したり、呆れたような目で見るなど、相手にしないのが特徴です。

ネガティブな感情をはね返せる精神力を持っています。

周囲の雰囲気に流されない

ネガティブな人がいると、その雰囲気につられて自分も暗い気持ちになったことがないでしょうか。

肝が据わっている人は、そうした周囲の雰囲気に流されないのが特徴です。

例えば隣にイライラしている人がいても、平然と自分の仕事に集中しているなど、自分のペースで行動できます。

信念がある

肝が据わっている人は周りに流されず、自分の価値観を大切にしています。

「前向きでいれば不幸も変えられる」「自分が正しいと信じたことをやり通す」など、信念がある生き方をしている人です。

その信念が正しいかどうかは関係なく、自分軸がしっかりしているので、誰の前でも落ち着いて堂々としていられます。

逆境に強い

肝が据わっている人は逆境のときこそ、その精神力が発揮されます。

どんな不幸も悲観したり現実逃避せず、自分にできることをやり、周囲の人を落ち着かせようとします。

実力や自信があると、予想外のトラブルが起きても、かえって楽しめるような強さを持っている人もいます。

失敗に寛容

肝が据わっている人は、自分や他人が失敗しても感情的になりません。

自分が失敗したときは「またやり直せば良い」「今はこんなものだろう」と慌てることなく、一歩ずつ着実に進めていきます。

他人がミスしたときも責めたり騒ぎ立てることもなく、さっと手を差し伸べられます

病気・怪我に強い

肝が据わっている人は体調が悪くても、それをあまり表には出しません。

病気でも平静を装ったり、「このくらいすぐ治る」と前向きに考えます。

怪我をしても大騒ぎせずすぐに処置できるなど、深刻にならないのが特徴です。

肝が据わっていると言われたら?

「肝が据わっている」と言われた場合、どういう意味なのか分からないときもあるのではないでしょうか。

「肝が据わっている」とは日頃から落ち着いて見えたり、トラブルにも動じないなど、褒め言葉として使われることが多いです。

ただし空気が読めなかったり、図々しい態度を取る人のことを遠回しに肝が据わっていると言う人もいます。

意味が分からずもやもやするときは、どういう意味なのか相手に聞いてみると誤解をなくせるでしょう。




度胸をつける方法

挑戦する

失敗を恐れても何も身につかないので、興味を持ったことは後回しにせず実践してみましょう。

人の体験談を聞けば知識は増えるでしょうが、自分の経験にはなりません。

何事も、まずは自分でやってみるという意識が大切です。

客観視する

度胸がある人は動じない精神がありますが、それは自分を客観視できているからです。

何事も俯瞰して見られるようになると「自分は今イライラしているな」「こんなことで怒るのは馬鹿らしい」というように、自分の心を冷静に見ることができます。

感情に振り回されるのではなく、自分を傍観するような視点を習慣にできると、平常心を保ちやすくなります。

トラブルから逃げない

トラブルに巻き込まれたとき、人任せにしたり逃げるのは簡単です。

しかし自分で解決しようと考えたり、行動することが経験となります。

対処の仕方が分かってくると、似たようなトラブルが起きたときに、今度は落ち着いて対処できるようになるでしょう。

考え過ぎない

真面目な人やリスクを恐れる人は、何をするにも考え過ぎることがあります。

ある程度計画を立てたらとりあえずやってみるというように、まずは実践してみましょう。

予想外のトラブルが起きても、そういう状況を繰り返し体験することが、咄嗟の判断力や精神的余裕を持つことにつながります。

度胸をつけるなら慎重に行動することより、あえて困難に飛び込むような選択をした方が精神力が鍛えられるでしょう。

安全志向を捨てる

度胸をつけるなら「何のトラブルもなく物事を成功させたい」という考えを捨てましょう。

安全志向が強いと、少しでも不安を感じることを避けて、諦めてしまいます。

「何をするにもトラブルはつきもの」というように、失敗やトラブルを受け止める意識が大切です。

大切にしたいものを考える

度胸がある人は、守るものがあるからこそ強くなれる人もいます。

自分の命や価値観などを守ろうとしたり、自分が大切に思う人やもののためを思えば、肝が据わる人もいます。

大切にしたいものが分かっていると、いざというときにそれを守るためにどうすれば良いかを考えたり、立ち向かう意欲が生まれます。