人の不幸話を聞くと「自分の方が不幸だった」というような話をしてくる人がいないでしょうか。

ネガティブな話題でマウントを取ろうとしてくる人は、不幸自慢が好きな人かもしれません。

不幸自慢する人の心理や対処法について解説します。

不幸自慢する人の心理

誰より苦労していると思っている

不幸自慢する人は、自分ほど苦労している人はいないと思っています。

家が貧乏、毒親育ちなど、理不尽な状況で生きてきた人なら尚更です。

自分ほど苦労している訳でもないのに、不幸話をしている人が許せないと思う人が「私の方が…」と不幸自慢します。

マウンティング

苦労を美徳としている人にとっては、不幸は勲章のようなものです。

自分は人より経験を積んでいるという意識から、不幸話をされても「私の方がこんな不幸を体験し、苦労している」という方向に話を持っていこうとします。

前向きな思考ともいえますが、それを誇らしそうに話すと不幸自慢と思われます。

甘えと思っている

自分と他人を比べる人は、他人の不幸を甘えと思うことがあります。

自分の人生と比べて苦労していないと思えば、「それくらいで不幸と思うのは甘え。私の方が~」「そんな軟弱では生きていけない。世の中にはもっと不幸な人が~」と厳しい態度を取ります。

自分の基準で他人の不幸を判断し、自分の方が辛かったという人は、不幸自慢と思われます。

かまってちゃん

不幸自慢をすることで、「大変だったんだね」と周りから同情されたい人もいます。

自分を可哀相な人間に見せて自己憐憫に浸っていたい、自分の辛さを他人に理解してもらいたいと思っています。

認めたくない

不幸自慢する人は、自分が苦しい思いをしたことを認めたくないと思っていることがあります。

本当は辛いと思っていても良い経験であったように話し、不幸を美化しようとするので自慢と思われます。

心の支えにしている

不幸自慢するつもりはなく、不幸な体験を心の支えにしている場合もあります。

「あれだけの不幸を経験して、今の自分がある」と、不幸をバネにしてきた人です。

それを心の中で思っている分には何も思われませんが、日頃から過去の苦労話をしていると不幸自慢と思われてしまうことがあります。

親切で教えてくれている

親切心で自分の不幸について話す人も、不幸自慢と思われてしまうことがあります。

「こういう不幸を経験した人もいるんだよ」「こういう不幸があったから、同じような目に遭わないでほしい」のように、親切のつもりで教えてくれている人です。

不幸自慢する人の例(口癖)

不幸自慢する人が普段から口にする言葉の例です。

  • 「私の方が大変だった」
  • 「そんなもの苦労とは言わない、甘え」
  • 「何で私ばかり…」
  • 「苦労するのはいつも私」
  • 「疲れた」「体調が悪い」
  • 「忙しい」

自慢するつもりがなくても、これらの話し方が口癖になっている人は不幸自慢していると思われたり、ネガティブと思われやすいです。




不幸自慢をやめたいときの対処法

他人の不幸に共感する

不幸自慢する人は自分の不幸には共感してもらいたいと思っていても、他人の不幸には無関心です。

自分が相手を否定するなら、自分も相手には受け入れてもらえなくなります。

「私の方が不幸」「そんなものは苦労の内に入らない」のように否定するのでなく、相手の不幸にも共感する気持ちを意識してみましょう。

人の苦労話を聞く

自分だけが不幸と思うと、視野が狭くなり不幸感も強まります。

身近な人の苦労話を聞いたり、聞ける相手がいないなら似た境遇の人の話を本やネットで調べてみましょう。

不幸な体験をしているのは、自分一人ではないと気付くことが大切です。

不幸を受け入れる

自分の不幸を受け入れていない人ほど、他人にも「そんなものは苦労とは言わない。私の方が~」のように言ってしまいます。

不幸を受け入れているなら、悩んでいる人に厳しい言葉をかけるだけではなく、共感できるはずです。

心のどこかで受け入れていないからこそ、他人を通して自分を見てしまい、否定的な感情が起こります。

自分の不幸を受け入れている人は「辛い過去があったからこそ今の自分がある」「自分の学びのために必要だからそういうことが起きた」「どんなに辛くても生きていた自分は偉い」のように、考え方が前向きです。

過去に感じた気持ちを認める、不幸という捉え方を変える、そもそも本当に不幸な出来事だったのか見直すなど、自分の心と向き合う時間を持ってみましょう。

不幸自慢をする人への対応方法

共感する

不幸自慢する人には「大変だったんだね」のように共感する言葉をかけてあげましょう。

かまってちゃんの場合、自分の不幸を理解してもらいたいので、受け入れてもらえば満足する人です。

何でも自慢したがる子供のように見て、こちらが大人の対応をするのが良いでしょう。

幸福話をする

「私の方が不幸」というようにマウンティングする人には、幸福話をしてみましょう。

他人の幸せで明るい話は、不幸自慢を好むネガティブな人には面白くなく、マウンティングも取れなくなります。

自分の話でも世間話でも良いので、明るい話をしていれば相手の方から寄り付かなくなるでしょう。

前向きに話を持っていく

そもそも不幸話は雰囲気を暗くするので話さない方が良いと思いますが、会話の流れで話してしまうこともあるでしょう。

そういうときはポジティブな言葉を付け足すようにしてみましょう。

「~ということがあったけど、きっと大丈夫」のように言うと、同じ不幸話をしていても、不幸自慢をしている人のようにネガティブにはなりません。

自分が前向きでいればネガティブな人は離れていくか、前向きな態度に影響されて、相手の態度が変わることもあるでしょう。

指摘する

友人や恋人など親しい人であれば、不幸自慢を指摘するのも対処法です。

不幸自慢をする人は癖になっており、自覚がないこともあります。

不幸自慢が始まったと思ったら「それって不幸自慢だよね」のように指摘してみましょう。

なぜ不幸自慢がいけないのか分かっていないこともあるので、「雰囲気を暗くするから良くないよ」のように理由も伝えると良いでしょう。

自分の心を見直す

不幸自慢されているように感じるのは、自分の心に原因があるのかもしれません。

自分自身が過去の不幸に向き合えていないと、他人から不幸話をされたときに、自分の不幸と比べてしまうことがあります。

そして自分より苦労していないと思う人にイライラしたり、自慢と捉えてしまいます。

自分の中に押し殺している感情がないか見直すことも大切です。

距離を置く

不幸自慢する人と関わりたくないのであれば、自分からは話しかけない方が良いでしょう。

不幸自慢をする人は、自分が不幸でいることに幸せを感じる人です。

不幸でいた方がメリットがあると思っているので、指摘しても本人がやめたいと思わない限りは直りません。

ネガティブな話をする人の側にいると自分の気持ちも下がるので、できるだけ関わらないように注意しましょう。