人間関係、病気などで悩み「人間に生まれたくなかった」と思うことは、誰にでもあるのではないでしょうか。

「生まれない方が良かった」と考える人を反出生主義とも言いますが、その理由は人それぞれです。

「人間に生まれたくなかった」と思う理由や、後悔しない人生の考え方をご紹介します。

人間に生まれたくなかったと思う理由

人間関係が上手くいかないから

コミュニケーションが苦手で人間関係が上手くいかないと、孤独を感じやすくなります。

「自分の言いたいことを上手く伝えられない」「人と何を話したら良いか分からない」など、人と上手く関われない自分へのストレスから、人間に生まれたくなかったと思うことがあります。

自分が無力だと思うから

他人に認めてもらえて「自分は価値がある人間だ」と思う人は、必要とされないとネガティブになります。

「仕事(勉強)のできない自分は価値がない」と潜在的に思い込んでいると、ミスしたときに酷く落ち込み、自分を責める傾向があります。

「自分は無力だ、生きていても役に立たない存在だ」と自分を責めた結果、人間に生まれたくなかったと感じることがあります。

間違って生まれたと思うから

何らかの理由で自分が生まれたのは間違いだと感じ、人間に生まれたくなかったと考える人もいます。

例えば親が冷たい、育児放棄されたなど充分な愛情をかけてもらえなかった場合「親は望んで自分を産んだ訳ではない」と思い、生まれてはいけなかったと自分を責めることがあります。

人生が辛いものだから

人生は辛いことの方が多いと考える人は、人間に生まれたくなかったと考えることがあります。

特にいじめや虐待などのトラウマがある、貧困や病気に悩んでいるなどの人は、人生が楽しいものであるとは考えにくくなるでしょう。

出産は親のエゴだと思うから

親は子供を産む・産まないの選択ができますが、子どもには生まれる・生まれないの選択権はありません。

それを理不尽だと感じる人が、出産は親のエゴであると考え、自分は生まれたくなかったと思うことがあります。

人間が嫌いだから

人間が自然を破壊して他の生物を絶滅させ、環境を変化させている、未だに戦争を続けているなどの社会問題を考えると、人間などいない方が良いと考える人もいます。

あるいはいじめや虐待などで、他人に良いイメージがない人も、人嫌いや対人恐怖になりやすいです。

「人間など碌な生き物ではない」と思う気持ちから、自分は人間に生まれたくなかったと思うことがあります。

生まれた時代に不満がある

何十年も景気が停滞している、人間が資源を使い過ぎたため、将来的な食料・資源不足が懸念されているなど、現代に夢や希望より、不安を感じる人が今の時代、人間に生まれたくなかったと感じることがあります。

心が豊かでないから

現在の日本は医療や食べ物などには困らず、物質的には恵まれていますが、それで心が満たされるとは限りません。

寧ろ、簡単に欲しいものが手に入りやすくなると人が助け合う、協力する機会が減り、人間関係は希薄になっていきます。

人と関わる機会が減ることで孤独や寂しさを感じ、人間に生まれたくなかったと思うことがあります。

失敗に厳しい時代だから

現代の日本は一度失敗しただけで許されないような風潮があり、それが生きにくさの理由の一つにもなっています。

例えば「新卒で就職できないと、人生が終わる」のように本気で思い込んでいる人がいます。

就職活動が上手くいかない人が自死することがありますが、それも一度上手くいかなければもう終わりだと考えているからです。

自分や他人の失敗に厳しい人が増えていくと、誰もが息苦しさを感じる社会になっていきます。




人間に生まれたことを後悔しない考え方

他人と自分を比べない

他人と自分を比べて劣等感を感じる理由は容姿、経済力、人間関係など様々ありますが、自分で自分を傷つける行為です。


他人と比べて自信喪失するときは、「自分は何をしたいのか、どう生きていきたいのか」など、自分を見つめ直す時期に来ているときだと考えてみてください。

視野を広く持つ

一つのことで悩んでいると、そのこと以外を考えられなくなり視野が狭くなっていきます。

視野が狭くなると「なぜ自分ばかりこんな目に遭うんだ」と被害者意識も生まれやすくなります。

考え込むほどネガティブになるので、自分が悩んでいることの解決策を考える、同じような悩みを持つ人の体験談を調べるなどして、視野を広く持ちましょう。


例えば就職活動が上手くいかないなら、しばらくはバイトをする、在宅でできる仕事を探す、趣味で仕事になりそうなものはないかなど、他の選択肢も考えてみましょう。

行動を起こすことで、悩みの解決へのヒントが見つかりやすくなります。

嫌なことばかりに目を向けない

嫌な出来事があったときに悩み続けると、脳に深く記憶されるようになります。

また、長い間悩むことで「こんなに苦しむなら、人間に生まれたくなかった」と考えるようになります。

自分で自分のストレスを増やすことになるので、嫌なことを考え続けるよりも、他のことに意識を向けるようにしましょう。


すぐできることは深呼吸する、好きな人やものを思い浮かべるなどです。

また、悩む時間を作らないよう仕事や趣味に取り組むなど、意識を切り替えるようにしてみてください。

不必要なニュースやSNSを見ない

ニュースやSNSでネガティブな話題を見て、自分に関係のないことでストレスを溜めるのは無駄でしかありません。

マスコミは視聴率を集めるためポジティブな話題より、ネガティブな話題を報道します。人は得をするより損をしたくない気持ちが強いため、ネガティブな話に引き寄せられる性質があるからです。

ネガティブな話ばかり耳に入れると世間が暗いように感じられたり、自分の気分が悪くなるなど良いことはありません。

特に感情豊かな人や、情報に左右されやすい人は自分に必要な情報だけ入手し、余計なものはシャットアウトするよう意識してみてください。

生きる意味を探さない

真面目で自分に厳しい人ほど、人生を生きる意味を探そうとします。

それは「人生には意味がないと、価値がない」のような考え方を持っているからです。

しかし生きる意味を探そうとして見つけられないと、意味を見出せない自分にイライラしたり、失望したりします。

「生きる意味がなくても、自分はここに存在して良い」と、自分を認めてあげてください。


自分に厳しい人ほど難しいかもしれませんが、「意味がないと価値がない」という考え方は、自分を追い詰めてしまいます。

「人間に生まれたことに意味はない」
「意味はないのだから自由に生きていい」
「もし意味があるなら、生きているうちにいずれ見つかる」
「だから、今はやりたいことを色々やってみよう」

のように焦って答えを探そうとせず、今の自分を認めて向き合う、心の余裕を持つことが大切です。