怒りや不安など負の感情が抑えられず、辛いと感じることはないでしょうか。
負の感情というと、悪いイメージがあるかもしれません。しかし、コントロールすることでプラスに変えられる感情でもあります。
そこで、負の感情をコントロールする方法について紹介します。
負の感情とは?
負の感情とは、怒りや悲しみ、不安や緊張など暗い気持ちになる感情のことです。
負の感情を感じること自体は悪い事ではありません。しかし負の感情が長引くと、更にマイナス感情が増大してしまう原因になります。
まずは、どんなときに負の感情が生まれやすいのか原因を解説します。
負の感情が生まれる原因
不安
負の感情の一つが、不安感です。
初めてやることで緊張している、将来の見通しが立たないときなどは、不安が生まれやすくなります。
「自分はこの問題を乗り越えられるだろうか」と思う気持ちが、不安が生まれる原因です。
不安が長引くと心が疲れ切る、冷静になれずミスが増えるなどの悪影響が考えられます。
悲しみ
大切なものを失ったり、人の言葉に傷ついたときは、悲しんだり落ち込んでしまうものです。
悲しい気分のときは、物事に対してのやる気が起こらなくなります。
悲しみが長引くと怒りや恨みに変わることもあり、負の感情を強める原因にもなります。怒り
物事が思うようにいかない、人とケンカしたときなどは、怒りに支配されやすいです。
イライラして感情が乱れていると、冷静さを忘れてしまいます。
そのためますます物事が上手くいかなくなるなど、更に怒りを強める原因になります。
後悔
後悔も負の感情です。
「なぜあんなことを言ってしまったんだろう」のように悔やむ気持ちは、自分を責めることになります。
長い間後悔を抱えていると、自分を嫌いになったり、人生を否定的に考える原因になります。
負の感情を放置するデメリット
負の感情が強くなる
負の感情を我慢したり無視しても、捨てることにはなりません。
我慢した感情は、体や心に溜まっていきます。
つまり負の感情がますます強くなるので、負の感情を放置するのは危険です。
パフォーマンスの低下
負の感情があると、パフォーマンスの低下を招きます。
緊張や不安で、普段できることができなくなったことはないでしょうか。
負の感情に捉われてしまうと本来の力を発揮できず、マイナスの結果を生むことにつながります。トラブルを起こす
負の感情で心が乱れていると、トラブルを起こしやすくなるのもデメリットです。
疲れでミスが増えたり、些細なことにイライラして喧嘩するなど、マイナスの結果を生む原因になることがあります。
負の感情を抱く度に情緒不安定になっていると、人が離れていく原因にもなります。
他人にも伝染する
負の感情は、自分だけでなく周りにも悪影響を及ぼします。
人の脳にはミラーニューロンがあり、共感性を司ると考えられている細胞です。つまりミラーニューロンがあることで、人は他人と喜びや悲しみを分かち合うことができます。
そのため自分が負の感情を抱いていると、周りにも感情が伝染してしまうのです。
負の感情が表情や態度に出やすい人ほど、周囲にも悪影響を与えてしまいます。負の感情を感じたときは、感情をまき散らさないようにすることも大切です。
負の感情を受け入れる
負の感情をコントロールするには、まず自分が負の感情を感じていることを受け入れましょう。
感情をコントロールできないのは、自分の感情に気付いていないか、受け入れていないからです。
例えば怒っていないと言いながら、イライラした雰囲気を出している人を見たことはないでしょうか。
これは感情のコントロールができていない状態です。
怒っているときは、怒りの気持ちを素直に受け入れてください。
負の感情でも受け入れることで、自分の感情が分からなくなることを防げます。
負の感情を客観視する
負の感情を感じたときは、その気持ちを客観視してみてください。
例えばイライラしているときは「自分は今、怒りを感じているんだな」のように自分の気持ちを見つめてみましょう。
感情を他人事のように見ることで、自分の状態を把握でき、落ち着かせることができます。負の感情が起こる原因を避ける
自分を客観視できると、自分の感情をコントロールしやすくなります。
自分がどんなときに、負の感情を抱くのか分かるようになるからです。
例えば「自分は疲れるとイライラしやすい」と思うのであれば、イライラしないようにする方法を考えてみてください。
疲れはこまめに解消する、楽しいことをするなど、負の感情が生まれる原因を事前に避けやすくなります。
ルールを決める
負の感情をコントロールするには、自分のルールを決めておきましょう。
ネガティブになったら深呼吸する、怒りそうになったらその場を離れるなど、自分にできそうな対処を考えてみてください。
負の感情を感じたときのルールを決めてくと、感情に振り回されずコントロールしやすくなります。距離・時間を置く
すぐに解決できないような負の感情が起こったときは、距離や時間を置くのも有効です。
例えば人と喧嘩して「相手の顔も見たくない」と思ったときは、距離や時間を置きましょう。
すると、喧嘩したことを冷静に考えられるようになります。
次第に「なぜ喧嘩になったのか」「それほど怒ることではなかったかもしれない」などの気持ちが起こってきます。
そして自分から謝ろうと思えたり、相手も同じ気持ちで謝ってくることもあるので、感情をコントロールするのに効果的です。
負の感情のイメージを変える
過去のことを思い出して負の感情を感じたときは、イメージを変えるコントロール方法があります。
例えば人に怒られたことを思い出して、恐怖や悲しみを感じているとします。
そのとき頭の中で怒っている人を小さい人にしてみたり、キャラクターのような可愛い声にしてみてください。
イメージを書き換えることで、負の感情を増大させるのを防ぐ効果があります。
ポジティブに考える
トラブルに巻き込まれて負の感情が起きたときは、そのことを前向きに考えましょう。
「二度と同じ思いをしないために、対策を考えよう」「この困難を乗り越えたら、自分はまた一つ成長する」のように考えてみてください。
前向きに気持ちを切り替えると、トラブルを乗り越えようとする意欲が湧いてくるようになります。
メリットを考える
「仕事や勉強をやりたくない」のような負の感情が起こったときは、メリットを考えましょう。
行動しているときは楽しくなくても、終われば達成感を得たり、自己成長につながります。
大きな困難を乗り越えるほど、喜びも大きくなります。
感謝リストを書く
負の感情を抑えられないときは、感謝リストを作るのがおすすめです。
感謝リストを書くことで、今感じているマイナス感情をプラスに書き換える効果があります。
「良い天気に感謝します」「可愛いペットがいてくれて感謝します」のように感謝できることを思いつくまま書いてみましょう。
感謝の気持ちを書くことで気分が変わり、負の感情に支配されるのを防げます。
リストとして残しておくと、後日見直したときにも気持ちをプラスに変えられるメリットもあります。
負の感情はコントロールできる
負の感情をコントロールできるようになると、ネガティブな気持ちで過ごす時間が減っていきます。すると、人生も明るく前向きなものに変わっていくでしょう。
また、負の感情は考え方次第でプラスに変えることができます。負の感情に対する意識を変えて、上手に付き合っていくことが大切です。