「人間関係に疲れる」「人付き合いは面倒」といったストレスや悩みは誰でも抱えるものですが、それが限界に達すると、突然全ての交友関係を断ってしまう人がいます。
「人間関係リセット症候群」と呼ばれるこの症状が起こる原因や、リセットしたくなったときの対処方法についてご紹介します。
人間関係リセット症候群とは?
人間関係リセット症候群とは、今まで交友のあった人との関わりを突然断つ行動のことです。
人間関係をリセットする行動には
- 電話番号やアドレスを変える
- SNSアカウントを削除、もしくはブロック
- 突然仕事を退職する
- 突然家出して、音信不通になる
などがありますが、人間関係をリセットしたくなる理由は本人の性格、ストレスや悩みなど様々な原因があります。
人間関係リセット症候群になる原因
自己主張が苦手
自己主張が苦手な人は、ついその場の雰囲気に流されて、自分のやりたいことをやらない、人の頼みを断れないなど、他人に合わせがちです。
他人に合わせるのは我慢をしている状態なので、その状態に耐えられなくなると人間関係をリセットしたくなることがあります。
ストレスを抱え込みやすい
日頃のストレスや悩みを発散できず一人で抱え込みやすい人は「今の嫌な環境から抜け出したい」と思い詰めた結果、人間関係をリセットすることがあります。
突然仕事を退職したり、家出する人もいれば、家に閉じこもって外との関わりを断つようになるなど、自分から人を遠ざけて一人になろうとします。
何事も一生懸命
仕事もプライベートも一生懸命になりすぎると、ある日突然疲れてやる気がなくなり、何もかもどうでもいいと感じて、それまで築いてきた人間関係も全て放棄(リセット)してしまうことがあります。
「燃え尽き症候群」とも呼ばれる症状で、何事も一生懸命に取り組まないと気が済まない、完璧主義で小さなミスも許せない人がなりやすい傾向があります。
マイペース(自己中心的)
大人数で過ごすより一人の時間が好きなマイペースタイプの人は、人間関係が煩わしくなると「一人になりたい」と思い、交友関係をリセットすることがあります。
人付き合いが面倒になるとさっぱり連絡しなくなったり、転職・引っ越しして新しい環境に移るなど、孤独を恐れていない分行動に移しやすいタイプでもあります。
白黒(善悪)思考
これまで仲良くしていた人でも、自分と違う意見・価値観を持っていると知ったときに、もう関わりたくないと思ったり、自分が期待していたほどの人ではなかったと思ったときに相手との関係を切る人、こうした人は常に自分と似た価値観の人を求めています。
そして自分の理想に当てはまる人が現れるまで探し求めた結果、人間関係リセット症候群になっていることがあります。
何事も正しいか、間違っているかで判断する人は、自分と違う考え方を持った人を受け入れることができないので孤立しやすい傾向もあります。
人付き合いが嫌い・面倒くさい
元々人と関わることが好きではないと、無理に人付き合いを続けているうちにストレスがたまっていきます。
そしてストレスが限界になると、今まで付き合ってきた人と突然関わりを断ち、人間関係をリセットすることがあります。
また、過去に人間関係のトラウマがある人も人付き合いを避けたり、嫌なことがあると突然関わりを持たなくなるなど、自分の殻に閉じこもって関わりを断つことがあります。
繊細・ネガティブ
些細な言葉でも傷つきやすい、引きずりやすい人は、嫌な思いをしたときに人間関係を断ち切ることがあります。
言われた言葉をネガティブに捉えて「自分は嫌われているんだ」「相手の迷惑になっているんだ」と考え出すと、相手にもう会いたくないと思い、自分の殻に閉じこもります。
自信がない人の場合、人から褒められたとしても「お世辞を言っているだけだろう」と素直に言葉を受け取ることができず、自分で自信を失っていくような考え方をしていることもあります。
人間関係リセット症候群への対処法
自分の意思で行動する
自分のやりたいことを我慢し続けたり、人の言うことだけに従っていると、自分の幸せが何なのか、何のために生きているのかが段々分からなくなってきます。
そうして自暴自棄になったり、人間関係をリセットして全部やり直そうとする前に、自分のやりたいことを一つでも良いので始めてみてください。
ずっとやってみたかった趣味を始める、人から頼まれたことを断ってみる、誘いを断ってみるというように、人にどう思われるかより、自分がどうしたいのかを考えて行動し、我慢していた自分を解放しましょう。
そして、あなたがやりたいことをやって批判してくる人とは距離を置きましょう。あなたが自主的になったときに批判してくる人は、あなたを利用しようとしている人(自分の思う通りに操りたいと思っている人)です。
「類は友を呼ぶ」というように、あなたが自主的に行動することで、あなたの周りにも自主的に行動する人が集まるようになり、付き合う人の質も変わっていきます。
一人になる時間を作る
一人になることを恐れて、いつも誰かと一緒に居なければならないと思っていたり、「○○に行こうよ」と誘われると断ることができない人は、本当は一人になる時間も欲しいと思っているはずです。
「一人になる時間が欲しい」という自分の心の声を無視していると、それがストレスに変わっていくので「この日だけは誰にも会わない」と意識的に一人になる日、もしくは時間を作るようにしてみてください。
離れて暮らす
家族が嫌い、面倒など身近な人間関係をリセットしたいと思うときは、思い切って別居してしまうのも悪くないと思います。
家族に性格が合わない人がいると、心が休まらずストレスがたまりやすくなり、仕事に支障が出てくることもあるでしょう。
あなたが家を出ることで、家族にもあなたがどれだけストレスを抱えているのかが伝わりますし、近くにいるときには見えなかった相手のことが見えてくるので、心の整理整頓ができます。
別居が難しいときはホテルの部屋を借りるなど、必ず安らげる日(時間)を取って、嫌いな人のことを考えなくて良い時間を作るようにしてみてください。
まとめ
- 自己主張が苦手
- 人付き合いが嫌い・面倒くさい
- 何事も一生懸命
- マイペース(自己中心的)
- 白黒(善悪)思考
- ストレスを抱え込みやすい
- 繊細・ネガティブ
- 自分の意思で行動する
- 一人になる時間を作る
- 離れて暮らす