何となく落ち込む、イライラした気分になるなど、心がもやもやしたことはないでしょうか。

誰でも心のもやもやを感じることはありますが、そうした感情が起こるのは、様々なストレスが関係しています。

もやもやした気持ちが生まれる原因と解消法について解説します。

心がもやもやする原因

人目を気にしている

人から良く思われたい気持ちがある人や、常識を気にし過ぎる人は、心のもやもやを抱えやすいのが特徴です。

人からどう思われるか気にし過ぎると、嫌われたくない気持ちから自分の行動を制限するようになります。

自分の価値観でなく他人の価値観に振り回されて生きることになるので、イライラした気分を抱えやすくなります。

自己肯定感が低い

もやもやする気持ちは、自己肯定感が低い人にも起こりやすいです。自分を認めていない人は、嫌なことがあると「自分は駄目な人間だ」のように、すぐ不安感に捉われる傾向があります。

自己肯定感が低い原因は、過去に大きな失敗をした、自分の価値観を親に認めてもらえなかったなど、人により様々です。

自己肯定感が低いと、人間関係が上手くいかない原因になることもあります。他人とコミュニケーションが上手く取れないと、自分の伝えたいことを上手く話せず、自己嫌悪に陥ってしまうことがあります。

コミュニケーションが苦手だと、相談できる相手を見つけられないなど、心のもやもやを解消できない原因にもなります。

変化を恐れる

現状維持が大切だと考える人は、仕事や恋愛で変化が起こると、もやもやした気持ちを抱えやすくなります。

現状を変えることに大きな不安を抱えやすく、悪い方向に向かうのではと思い込んでいるのが原因です。


現実を変えたいと思ってもなかなか行動に移せない人は、本心では変化を恐れており、今は変わる必要はないと考えています。

理不尽な目にあった

自分に関係のないトラブルに巻き込まれたなど、理不尽な目にあったときももやもやした気持ちになりやすいです。


仕事で頑張っても上手くいかない、評価されないなど、思うように物事が運ばないときもイライラした気持ちになりやすいです。

上司から理不尽な目にあった場合、立場上言い返すことができず、もやもやした気分を抱えやすくなるでしょう。

心配性な性格

心のもやもやを抱えやすい人は、世の中や自分の将来に不安を感じるなど、心配性な面があるのが特徴です。

「このままで大丈夫だろうか?」と漠然とした不安を感じると、心配性な人ほど考え過ぎてしまいます。


未来のことは考えてもすぐに答えが出ないことなので、考えがまとまらず、更にもやもやする原因になります。

周囲の影響

気温や天気の影響を受けやすい人は、体質に合わない場所にいるともやもやした気持ちになりやすいです。


個人差はありますが、晴れの日は明るく、雨の日は落ち込みやすいなど、誰でも気候に影響される面は持っています。影響を受けやすい人ほど、何となくもやもやした気分になりやすいです。

季節によっては花粉症などで体の調子が悪くなり、イライラする原因になっていることもあるでしょう。

また、仕事場や自分の部屋などが整頓されていないと、ストレスを感じやすくなります。

物が多過ぎてイライラする、使いたいものがどこにあるかわからないなど、もやもやした気持ちを抱えやすくなります。

多忙で疲れている

仕事や家事が忙しく、自分のことで精一杯なときは、気付かないうちにもやもやした気持ちを抱えやすくなります。


気を遣い過ぎる、頑張りすぎる人ほど無理をしてしまい、精神的な疲れを覚えやすくなります。

疲労がたまっているとネガティブになりやすく、イライラした気持ちになりやすいです。




心のもやもやを放置するデメリット

ストレスが増える

心がもやもやしたままでいると、不安感やイライラなどのストレスを感じやすくなります。

ストレスが増えると、普段は気にならないようなことにもイライラしやすくなります。


更にストレスがたまりやすい状態になるので、もやもやした気分を感じたら、早めに解消することが大切です。

自己中心的になる

もやもやした感情がたまっていくと、心に余裕がなくなり、自己中心的な考えが生まれやすくなります。

自己中心的な態度になると、人間関係でトラブルを起こしやすくなります。


「なぜ自分ばかりこんな目にあうんだ」とイライラしやすくなり、八つ当たりする原因にもなりやすいです。

自己嫌悪に陥る

もやもやする気持ちを放置しておくと、ネガティブな気持ちを感じやすくなります。

ネガティブな気持ちでいると何もやる気が起きない、行動してもミスが増えるなど、物事が悪い方向に向かう原因になりやすいです。


やる気が起きない自分は駄目だと感じてしまったり、物事が上手くいかないのは能力不足だからだと、自己嫌悪に陥りやすくなります。

情緒不安定になる

心がもやもやした状態が続くと、情緒不安定になりやすいです。

不安感、イライラした気持ちに捉われて泣いたり、感情を抑えられず怒る人もいます。


感情の出し方は人によって違いますが、ネガティブな気を発していると、自分だけでなく周囲の人も暗い気持ちにさせてしまいます。

自分の気持ちが分からなくなる

もやもやする気持ちを我慢して、自分の行動に制限をかけていると、自分の気持ちが分からない状態になっていきます。

自分の気持ちが分からないと、本当は疲れているのに無理をしてしまうなど、心のもやもやが増える行動をしてしまうことがあります。


また自分の気持ちが分からないので、やりたいことが分からなくなり、漠然と不安を抱えやすくなることもあります。

免疫力が落ちる

体と心はつながっているので、ストレスがあると体にも不調が出てくることがあります。

ストレスは免疫力を低下させるともいわれ、慢性的にだるい、風邪を引きやすくなるなど症状として現れることがあります。

心の病気になる

ストレスを無視して無理を続けると、うつ、燃え尽き症候群のような心の病気になる可能性があります。真面目な人や頑張り屋な人ほど、辛い状況でも無理をしてしまう傾向があるので、注意が必要です。

一度病気を発症すると、社会復帰までに時間がかかる場合もあります。病気になる前に、普段から心のもやもやを解消する習慣を持つことが大切です。




心のもやもやを解消する対処法

もやもやした感情を自覚する

心のもやもやは目に見えないので、もやもやした気持ちを自覚することが大切です。

「何だか疲れているな」「イライラしているな」と自分の心の状態を見つめて、受け入れる意識を持ってみてください。


小さなストレスも無視すると積み重なっていくので、些細な心の変化に気付いて、こまめに休息を取ることが大切です。

原因を考える

なぜ心がもやもやするのか、よく分からないときは原因を考えてみてください。

「仕事でミスをした」「恋愛が上手くいかない」「将来に不安がある」など、何らかの原因があるはずです。

考えがまとまらないときは、もやもやする理由を紙に書き出してみましょう。文字として見ることで、自分の気持ちが分かりやすくなります。

もやもやする原因とは関わらない

もやもやする原因が分かっているときは、なるべく関わらないようにしてみてください。

関わるともやもやする人がいるなら、必要以上に関わらないようにするなど、ストレスをためないように自分を守りましょう。

周囲に影響されやすい人は、居心地が悪いと感じる場所で長く過ごさないなど、もやもやするような場所に近づかないことが大切です。

相談する

悩みを抱えているときは、家族や友人、上司など、自分が信頼できる人に相談するだけでもストレスを軽減しやすくなります。

自分一人で解決できないと思ったときほど、一人で抱え込まず、周囲の力を借りることも大切です。

好きなことに集中する

心のもやもやが収まらないときは、おいしいものを食べる、好きな音楽を聴くなど、好きなことに集中しましょう。


好きなことに意識を向けることで、もやもやした気持ちを忘れやすくなります。好きなことをすると笑顔が出てくるので、ポジティブな気持ちになりやすいメリットもあります。

深刻に考えない

もやもやした気持ちに意識を向けていると、ますますネガティブになってしまいます。

深刻に考え過ぎるよりも「どうにかなる」のように、ポジティブに考える気持ちが大切です。深刻に悩むと、それがかえって物事が上手くいかなくなる原因になることもあります。

一度悩み出すと考えを止められない人は、眠って考えることを止めるのもおすすめです。

涙を流す

もやもやしてストレスがたまったときは、涙を流してストレスを消す方法があります。

涙を流すと自律神経が興奮状態になりますが、その後にリラックスを促す副交感神経が働きやすくなるからです。


感動的な映画を見る、音楽を聴くなど、意識して涙を流す習慣を作ってみてください。

掃除する

部屋が整頓されておらず、物に囲まれているとストレスを感じやすくなります。

散らかった物を整頓したり、いらない物を思い切って捨ててみましょう。普段から換気をするなど、部屋の空気を入れ替えることも大切です。




仕事で心がもやもやしたときの対処法

仕事で心がもやもやする原因には、本人の仕事に対する考え方や、職場環境などが関係しています。

仕事に関連することで、心がもやもやしたときの対処法を解説します。

コミュニケーションを磨く

会議や打ち合わせで自分の気持ちを伝えるのが苦手な人は、伝え方の技術を覚えることが大切です。

伝え方が上手いと思う人を参考にする、話し方の上達法について解説された本を読むなど、自分のコミュニケーション力を磨く行動をしてみてください。

ミスを減らす

仕事でミスするともやもやする気持ちになりやすい人は、同じことを繰り返さないよう対策を考えましょう。

自分で対策が思いつかない人は、仕事のやり方に関する本を読むなど、アイデアを取り入れて実践してみてください。


睡眠不足など生活習慣の乱れも仕事のミスにつながるので、体調を整えることも大切です。

自分の仕事に集中する

「自分が頑張っているのに、他の社員がさぼっているのを見るともやもやする」という人がいます。

他人の行動を見てイライラするのなら、自分の仕事に集中した方がストレスを感じにくくなります。他人が仕事をさぼっていても、最後に困るのは本人です。

職場の人間関係が悪い場合も、険悪な雰囲気を意識しているともやもやしやすくなります。

「自分は仕事をしに来ているんだ」と意識して、仕事に集中することが大切です。

変化に慣れるか様子を見る

仕事量が増えた、勤務時間が変わった、昇進で身分が変わるなどの変化が起こると、疲労やストレスを感じやすくなります。

生活パターンが変わったときは、自分が変化に慣れるか様子を見てみましょう。


新しい生活パターンに限界を感じたときは、上司に話して希望を伝えてみるなど、相談することが大切です。

上司や相談窓口に話す

仕事の人間関係や、職場環境に問題があると感じたときは、上司や相談窓口に相談してみてください。

相談窓口には公的機関が運営しているものや、職場によっては産業カウンセラーに相談できることがあります。

職場環境の悩みは、他の社員も言わないだけで同じ悩みを抱えていることがあります。自分一人だけが悩んでいると考えず、勇気を出して相談することも大切です。

人間関係で心がもやもやしたときの対処法

心がもやもやする原因に多いのが、「人間関係が上手くいかない」という悩みです。

そこで、人間関係が原因で心がもやもやしたときの対処法を解説します。

話し合いをする

家族や恋人など人間関係にトラブルがあった場合は、相手と話し合ってみましょう。

お互いに不満に思っていることを言うだけでなく、同じことで喧嘩にならないようルールを決めるなど、対策を考えることも大切です。

ネガティブな人とは関わらない

悪口や愚痴が多いなど、ネガティブな人といると自分もネガティブな気持ちになりやすいです。

家族やパートナーなど、身近な人がネガティブであるほど、自分も影響を受けやすくなります。


ネガティブな考えを持つ人よりも、ポジティブな考えを持つ人と付き合うことが大切です。

自分の性格や態度を振り返る

人間関係のトラブルが多い人は、自分の性格や態度に原因がないか考えてみましょう。

人と意見が合わないと相手を批難する、人に注意されても素直に聞き入れないなど、自分の態度がトラブルの原因になっていることもあります。


相手の気持ちも尊重して、思いやりのある態度を取ることが大切です。

人間関係を見直す

自分と性格や価値観が合わない人と、無理に付き合おうとしていないでしょうか。人付き合いでストレスを感じるときは、リセットする気持ちで人間関係の断捨離をしてみてください。

自分が心から大切にしたいと思える人を選んで、付き合うことが大切です。

住環境を整える

人間関係のトラブルは、住環境が原因で起こることもあります。

家選びをするときは、事前に住環境についてよく調べてみましょう。

過ごしやすそうな家か、近所の騒音、人間関係のトラブルはないかなど、下調べをすることが大切です。


事前によく調べることで、人間関係のトラブルを避けやすくなります。

心のもやもやはこまめに解消する

心のもやもやを感じたときは、無理せず休むことが大切です。

もやもやの原因が分からないときは、自分の気持ちを書き出してみてください。

適度に休みを取ったり、好きなことをしてストレスを解消しましょう。