人から頼みごとをされるとつい引き受けてしまい、断れないと悩むことはないでしょうか。
すぐに断れる人からすると、なぜやりたくないことまで断れないのか、心理が分からないこともあるのではと思います。
断れない人の心理や、断わり方が分からないときの対処法について解説します。
断れない人の特徴
八方美人
断れない人は自分がどうしたいかより、人からどう見られるかを気にする人です。
人から良く思われたい気持ちがあるため、やりたくないことでも頼まれると断れず、期待に応えようとします。
愛想が良い
愛想が良い人は話しかけやすい雰囲気があるので、頼みごとをしても断らないだろうと期待されやすいです。
誰にでも笑顔で、親切に対応しなければならないと考えていると、嫌なことも断れない場合があります。
優柔不断
性格がはっきりしている人は、無理なものは無理と最初から断れます。
優柔不断だとその場で悩み続けたり、返事を後日に持ち越すなど先延ばしにして、すぐに断れません。
真面目
断れない人は、真面目で責任感が強いのが特徴です。
人から頼みごとをされると、自分がやらなければと義務のように感じて引き受けてしまいます。
その真面目さを利用されて仕事を押し付けられるなど、都合の良い存在扱いされやすいタイプでもあります。
自己犠牲する
人の役に立ちたい、困っている人を助けたい気持ちがある人は、断るのが苦手なタイプです。
本当は嫌なことでも「自分が頑張れば相手が助かる、喜んでくれる」という気持ちがあるので断れません。
優柔不断
断れない人は優柔不断で、はっきり意思表示するのが苦手です。
すぐに断れないので迷い続けたり、相手から催促されないと返事しません。
また断らずに引き受けたとしても、当日にサボったりドタキャンするなど、無責任な行動を取ることがあります。
ストレスをためている
本当はやりたくないことも断れない人は、ストレスをためていることが多いです。
やりたくないことを無理してやれば、たとえ優しい人でもストレスはたまっていきます。
長期間我慢していると、自分に頼みごとをしてくる人に不満を持ったり、嫌うようになることがあります。
断れない人の心理
嫌われたくない
断れない人は、自分が断ることで相手に嫌われるのではという恐怖心があります。
嫌われたくない、悪口を言われたくないなどの気持ちから、本当はやりたくないことでもつい引き受けてしまいます。
自分の意思がない
断れない人は自分の意思がないので、はっきり嫌だと言うことができません。
自分の意思がないので相手の勢いに押されてしまい、相手のペースに巻き込まれてしまいます。
相手を傷つけたくない
はっきり断れば相手を傷つけてしまうかもしれない気持ちから、断れない人もいます。
人を悲しませたくない、落ち込ませたくないという気持ちがある人は、我慢してでも相手の期待に応えようとすることがあります。
共感性が高い
共感性が高い人は、相手の立場になり想像できる人です。
相手がどれほど困っているのか、自分が断ればこの人はどうなるのかなど、色々と想像できてしまうので、見捨てたり放っておくことができません。
断り方が分からないときの対処法
その場で判断しない
その場で断れないと感じたときは、返事を後にするのも対処法です。
「予定を確認してから連絡します」のように伝え、一度時間を置いた方が冷静に判断しやすくなります。
断るのが気まずいのでそのまま放置するという人がいますが、相手は返事を待っているので、それは失礼な対応です。
会って断るのが気まずいなら、電話やメールで連絡して断ることもできます。
ルールを決める
これだけはやらないと自分で決めておくと、すぐに断りやすくなります。
例えば「他人とお金の貸し借りはしない」など、後でトラブルに発展しやすいことは最初から断るというように、自分でルールを決めておきます。
もしお金を貸してほしいと言う人がいたら、「私はお金の貸し借りはしないようにしている」と相手にも伝えておくと、同じことを頼まれなくなります。
断り方のフレーズを作る
とっさに断る言葉が出てこないので、相手の勢いに負けて断れない人もいるのではと思います。
断り方のフレーズを考えて練習しておくと、いざというときに断りやすくなります。
- お礼(お誘いいただきありがとうございます)
- 前置き(申し訳ないのですが、せっかくのお誘いですが、)
- 理由(先約があり、家庭の事情により)
- 断る(ご遠慮いたします、お気持ちだけ頂戴いたします)
のように、状況をイメージしていくつか考えてみてください。
愛想笑いをやめる
普段から愛想笑いをする人は、何を言っても断らないだろうと期待されやすいです。
普段から笑顔でいるのをやめて仕事に集中する、無駄話もしないという態度でいると、話しかけられにくくなります。
忙しそうにする
頼みごとをされやすい場合は、時間に余裕がありそうに見えるからかもしれません。
忙しそうな人にわざわざ頼みごとをしようと思う人はあまりいないので、普段から忙しそうに行動したり、予定がたくさんあることを話すのも対処法です。
断ることの認識を変える
「断る=相手を否定する」と解釈するので、断れないという人がいます。
しかし、断ることは頼まれたことをできないと伝えるだけで、相手を否定する意味はありません。
精神的に成熟している人は、頼みを断られたからといって、自分が否定されたと感じたり、怒るようなことはありません。
もし相手が否定されたと感じるなら、それは相手の心の問題です。
自分を否定されたと被害妄想を抱く人は自己肯定感が低かったり、自己愛や思い込みが強いので、関わると自分のエネルギーを奪われることがあります。
そのためできないことは断ることが、自分を守ることにもなります。
断ることのメリットを考える
断ることで自分のやりたいことに時間を使えるメリットがありますが、相手の人間性が分かることもあります。
こちらが頼み事や誘いを断ることで不機嫌になる人は、依存的で、他人を都合の良い存在扱いするタイプである可能性が高いです。
最初から断ることで、そうした人間を寄せ付けないメリットがあります。
断れないことのデメリットを考える
断るのが苦手な人は、断らなかった後のことも考えてみましょう。
- 断れないことで何でもしてくれると思われ、都合の良い存在扱いされる
- 断れないので、自分の大切なものをどんどん奪われていく
- 何を言っても断らないので、舐められるようになる
のようにデメリットを挙げると、断れない人は自分を守る意思がないことが表れているので、悪人を寄せ付けるようになります。
デメリットを考えてみると、断る勇気も必要だと思えるのではないでしょうか。