何だか生きにくさを感じる、生きるのが辛いという気持ちになっているときは、自分らしさを忘れている状態です。

自分らしさを忘れると、イライラする、疲れやすくなるなど情緒不安定な状態になりやすくなります。

そこで、自分らしく生きるために大切な、生き方が楽になる考え方をいくつかご紹介します。

自分らしく生きるの意味は?


自分らしく生きるとは、自分の心に正直に生きることです。良いことは良い、嫌なことは嫌という気持ちを素直に表せる人は、人間関係のストレスを感じにくい特徴があります。

自分らしく生きにくいと感じる人は、自分の気持ちよりも人の気持ちを優先しがちです。人に意見を譲ることもときには必要ですが、生きにくさを感じる人の場合は、何でも人に合わせすぎている傾向があります。

自分らしく生きる方法

人目を気にしない


自分らしく生きにくい人は、人の目を必要以上に気にする傾向があります。

自分らしく生きられない人は、仲間外れにされたくない、嫌われたくない、軽蔑されたくないという心理から、本当は自分と違う意見や考えにも、つい同調してしまいます。

しかし、自分が嫌われたくないと考えているのと同じように、周りの人も多少はそういう思いを持っています。つまり皆、自分の評価にしか関心がありません。良くも悪くも、自分の存在は、他人にはそれほど注目されていないのです。

ですから、必要以上に人目を気にして自分の思うように動けないのは、とてももったいないことです。

人目を気にしすぎる傾向がある人は、もう少し自分の考えで行動するよう心がけることで、気が楽になり、自分らしく生きられるようになっていきます。

自分を特別視しない


意識的でも無意識でも自分を特別だと思っている人は、人目を気にして自分らしく生きることが難しくなります。

自意識の高さやプライドの高さがあると、恥をかきたくないといった心理から強がりを言ったり、見栄を張ろうとします。

それは本当の自分を言葉や態度などでカモフラージュしている状態です。

最近はSNSなどの影響で承認欲求の強い人が増え、自分を特別な人間に見せようとする人が増えています。

自分に満足できている内はまだ良いですが、欲が過ぎると認められたいという気持ちが底なしになり、満たされない思いに捉われて自分らしく生きられなくなります。

自分を特別な人間だと思う気持ちが強い人は、他人から認められようとするよりも、まずはありのままの自分の姿を受け止めようとする勇気が必要です。

期待に応えようとしない


「人の期待には応えなければならない」と思っている人は、「人の期待に100%応えることはできない」という認識を持っておくことも大切です。

どれだけ期待に応えようと努力しても、認められることもあれば、批判されることもあります。人の気持ちは曖昧なもので、その時の機嫌や状況によって評価も変わってきます。

「人の期待に応えなければ」という気持ちが強い状態は、自分の将来に対する判断や結果を相手に委ねている状態です。そして自分の気持ちを抑えてでも、相手の期待に応えようとしてしまいます。

しかし職場で上司の期待に応えようとしたり、恋愛で相手の期待に応えようと何でも言いなりになっていると次第にストレスが溜まり、自分が何のために頑張っているのか分からなくなり、自分を見失いやすくなります。

期待は相手が自分を信頼してくれていることの証でもありますが、相手が自分に抱く一方的な願望ともいえます。一方的な願望には際限がありません。全ての期待に応えようとすれば、自分が壊れてしまいます。

ですから、期待に応えられるのが難しいと感じた場合は、期待に応えるのが難しい理由をきちんと相手に説明します。相手が自分勝手な人間でなければ、理由を説明することであなたを「きちんと自分の意志を表明できる人」だと見て、蔑むこともなく、敬意を払う対応をしてくれます。

スルーする


街中で知らない人が自分を見ていた、目が合ったというときにイライラしたり、不安になりやすい人が最近増えています。

そのような人は他人と偶然目が合っただけで「何なの、あの人」、「変質者かもしれない」というように人の視線に過敏に反応します。

最近は物騒な事件も報道されているので、見知らぬ人に不信感を抱くことはある程度仕方のないことだと思います。

しかし必要以上に人の目を気にしすぎると、自分の思うように行動できなくなり、警戒心が強くなり、ストレスが溜まっていきます。

人に見られていたとしても、一々その視線の意味を考えようとするのでなく、「どうでも良い」とスルーすることも大切です。

どうしても怪しい人だと思ったら、イライラする気持ちが起こる前にその場を離れることが大切です。不快な場所から離れることで無駄なストレスを抱えることなく、自分を取り戻すことができます。

自分の意見を言う


自分らしく生きるためには、自分が何を考えているのか自覚する必要があります。自分が何を考えているのか分からないと、自分が行動を起こす意味や、ひいては生きる意味が分からなくなってくるからです。

自分の気持ちを人に伝えたり文章にすることで思考が整理され、「自分はこういう考えを持っているんだ」ということを自覚できます。

自分の意見を言うときは、人に批判されることを考えるのでなく、自分の気持ちのままに、素直になることが大切です。

意見を言ったり書くのが苦手な人は、今まで着てみたかった服を着るというように、今までやってみたいと思っていたことをすることで、自分の気持ちを少しずつ表現する方法もあります。

自分を縛る考えに気付けば自分らしく生きられる


自分らしく生きにくいと感じたときは、「~しなければならない」という気持ちに捉われているときです。「上司の期待にこたえなければならない」、「恋人に嫌われるようなことはしてはいけない」という観念は、自分を縛り付けます。

「~しなければならない」という気持ちを捨てれば、本当は自分はどうしたいのかが徐々に分かってきます。

自分らしく生きるためには、まずは自分を縛り付けている考え方に気付くことが、自分らしく生きるための始まりです。