子供育てにはお金がかかる、仕事のように予測できないので大変などの考えから、「子供を産む意味が分からない」と考える人は若い世代に増えています。

そうした考え方が広まり少子化が進む一方、それでも子供を産む人もいます。

なぜ子供が欲しいと思うのか、反対に子供をつくらない人もいるのか、それぞれの理由を紹介します。

子供を出産する理由

ポジティブ思考

子供を産む人は、人生観がポジティブです。

人生に良いイメージがない人は「なぜこんな辛い時代に子供を産むんだろう」と考えるでしょう。

ポジティブな人は「人生は辛いこともあるけど、良いこともある」「良いことも悪いことも色々経験して幸せになってほしい」と思い、子供を産みます。

好きな人の子供が欲しい・自分の子供が見てみたい

「好きな人の子供が欲しい」と思い出産するのは、恋愛結婚が多い現代では最も多い理由だと思います。

独身のときは子供を望んでいなかった人も、好きな人に出会うことで「この人の子供が欲しい」と思うことがあります。


また「自分の子供がどんな子供なのか知りたい、会ってみたい」という理由で子供をつくる人もいます。

世間体のため

親から「孫の顔が見たい」と言われる、自分と同年代の友人に子供が生まれるなどの理由で、子供をつくることを考える人もいます。


身近な人が出産すると、子供を産んでいない自分が半人前のように感じられたり、そろそろ自分も子供を持っても良い時期かもしれないと意識するタイプの人です。

時間潰し・寂しいから

結婚していても、仕事と家事の生活で趣味がない人は、お金や時間を持て余していることがあります。

暮らしに余裕がある人は子育てをすることで充実した時間を過ごしたい、自分が働く意味を見出したいという人もいます。


また子供がいれば孤独になる心配がなく、子供に側に居てもらいたい、老後の面倒を見てもらいたいと考えて子供を望む人もいます。

自分の夢を子供に託したい

自分が叶えられなかった夢を子供に託すため、子供を望む場合もあります。


ただ、親の夢を無理矢理子供に押し付けるのは、子供に強いストレスをかける行為です。

現在は毒親の特徴の一つとされており、思うように生きられなかった子供は親を恨み、親子関係が悪くなったり、子供が大人になってから絶縁されるケースもあります。

特に何も考えていない

結婚したら子供を産むのが普通と考えている場合、特に理由もなく出産する人もいます。

「子供を産むのは本能なので、当たり前のこと」のように考えている人は、出産に対して色々と考え込んだりしません。


貧乏子沢山も、自分の稼ぎで何人の子を養えるかなど現実的なことは考えず「子供がたくさんいた方が楽しい」などの理由で産んでいると考えられます。

また、避妊をしなかったなどの理由で子供ができたものの、できたからには産むと決めた、または子供を望んでいなかったが手術が怖い、手術可能な時期を過ぎていたなどの理由で出産する場合もあるでしょう。




出産したくない理由

子供が好きではない

子供自体が好きではない人は、子供をつくろうとは考えにくいでしょう。

子供嫌いな理由としては、うるさい、わがまま、生意気、不潔など、様々な理由が考えられます。

子供の未熟さが受け入れられない人にとっては、子供がいるだけでストレスに感じてしまいます。

子供=負債と考えている

出産したくない人は、子育てにお金や時間がかかることに悪いイメージを持っています。

「子供は宝、夫婦の希望」のようなイメージがありません。

子供を出産すればそれで終わりではなく、子育てに時間、体力、気力のほとんどを使うことになります。


子供好きな人にとっては、色々大変でも子供がいて幸せと感じられるでしょう。

しかし、子供にそれほど愛着がない人には、子供に自分の全てを奪われているように思い、ストレスを感じることがあります。

自分のために生きていきたい・一人が好き

お金・時間は全て自分のために使いたいと考える人は、子供を持ちたいと思いません。

束縛を嫌い、自由に生きたい人にとって、子供は自分の自由を奪う存在だからです。


娯楽サービスが充実している今は、ショッピング、旅行、グルメ、エステなど一人でも楽しめるものがたくさんあります。

自分の娯楽を優先したい人にとって、子供は必要ないと思う人もいます。

子供にパートナーを奪われる

子供が生まれると、夫婦だけで過ごせる時間が今までより少なくなります。

子供の世話をする時間が増えてくると、子供に妻、もしくは夫を取られているような気がして子供が欲しくないと思う人もいます。

子育てする自信がない

昔の日本は、近所同士で助け合って子育てをしてきました。

しかし、核家族世帯が増えた今は、周りの手助けがないまま、手探り状態で子供を育てるしかありません。

子育てに行き詰まると子供を虐待してしまうケースもあり、「虐待してしまうかもしれないから怖い」「成人するまで無事に育て切れるか自信がない」という理由で子供をつくらない人もいます。

虐待・いじめなどのトラウマ

自分の幼少期に良い思い出がなく、そのトラウマから子供を産みたくないと考える人もいます。

例えば虐待を受けた人の場合、「自分が子供を産むと、子供を虐待してしまうのではないか」という不安から、子育てに自信を持てない人もいます。

養育費がない

子供を育てるだけの金銭的余裕がないと、子供を産みたくても産めないと思う人もいるでしょう。

出産から22年間の養育費だけで平均1,500万円程度はかかり、学費では小・中・高は公立に通ったとしても、大学の学費で500~600万円の費用が必要になります。

昔は貧乏子だくさんでも周りも同じように貧しい家庭が多かったので、近所同士、助け合いながら生活していけました。大学進学率も低く、大学に行かず働くという選択肢もありました。

ただ現在は、何か特別な理由(やりたいことが決まっている、病気など)がなければ大学まで卒業するのが一般的と考えられており、就職活動でも大卒が有利という風潮がある時代です。

学費にお金がかかる時代、「子供の希望する学校に行かせてあげられないかもしれない」と考えると、子供に惨めな思いをさせるのは可哀想だと思い、子供をつくることを選択しない人もいます。

子育ては親のエゴ?

人間が子供をつくるのは、どういう理由であっても親のエゴであるともいえます。何故なら、子供には生まれる・生まれないの選択肢はないからです。

ただ、親に成人するまでまともに育ててもらった場合は、エゴだけで産んだとは言い切れないと思います。

エゴとは利己主義な人のことですが、そうすると、親は自分のために子供を産んでいることになります。

子供を虐待したり、捨てたり、子供を利用して自分が幸せになろうとする親は、エゴで産んだとも考えられます。

そうでない場合は、エゴとも言い切れないでしょう。本当のエゴイストなら、子育てに自分の時間やお金を捧げて、幸せを感じることはないと思います。