会話に主語がない人と話すと、話の内容が分かりにくくイライラしてしまうことはないでしょうか。

自分自身が話に主語がないと注意されることが多く、悩んでいる人もいると思います。

なぜ主語が抜けてしまうのか、会話に主語がない人の特徴や心理、対策法などを紹介します。

会話に主語がない人の特徴

相手の気持ちを考えない

会話に主語がない人は、普段から相手の気持ちを考えません。

人の話を聞かない、自分の考えだけで行動するなど、自己中心的な面があります。

自分の気持ちだけで行動しているので、相手の立場に立った話し方ができず、会話に主語がなくなります。

主語が指示詞

会話に主語がない人は、主語に指示詞を多用します。

指示詞とは「これ」「あれ」「それ」などの言葉です。

突然「あれはどうなった?」のように質問してくるなど、聞き手が混乱するような指示語の使い方をします。

人やものの名前を覚えない

会話に主語がない人は、人やものの名前を覚えられません。

名前を覚えていないので、「あの人」「それ」など曖昧な呼び方になってしまいます。


名前を覚えられないのは記憶力や病気などが関係していることもありますが、名前を覚えるのが面倒で覚える気がない人もいます。

頭の回転が速い・せっかちな性格

会話に主語がない人は、頭の回転が速いか、せっかちな性格です。

頭の回転が速い人は、思いついたことを次から次へ、そのまま話すことがあります。

せっかちな性格の人は、結果を先に話したがります。

話の内容や重点を先に知ってほしいため、主語がない話し方になってしまいます。

集中力・想像力がある

会話に主語がない人は、集中力や想像力がある人です。

集中力や想像力がある人は、自分が思い描いているイメージを想像しながら話を進めていきます。

自分の世界に集中しながら会話をしているので、無意識に主語が抜けてしまうことがあります。


想像力豊かな人でも、相手の視点に立って行動するという意味での想像力がない人の場合は、主語がない自己中心的な話し方になっていることがあります。

会話に主語がない人の心理

自覚がない

会話に主語がない人は、そのことに自覚がありません。

自覚がないので人に指摘されるまで気付かなかったり、気付いたとしても主語がない話し方が癖になっているので、同じことを繰り返します。


あるいは自分では主語を入れて話しているつもりでも、実際には主語が抜けており、注意されて気付く人もいます。

自分と他人の境界線がない

会話に主語がない人は、自分と他人の境界線が曖昧です。

自分と他人が同じことを考えている感覚で話しているので、主語がなくても通じるだろうと思っています。


しかし、自分と他人がいつも同じことを考えている訳ではないので、聞き手に話が伝わらなくなってしまいます。

自分の発言に自信がない

自分の発言に自信が持てないときに、主語がなくなる人もいます。

自分の発言に自信がないので「私は○○だと思います」とはっきり言えず、「普通は○○だと思います」のように、誰の考えか分からない曖昧な言い方をします。

他人に興味がない

他人に興味がない人は、会話に主語がなくなることがあります。

周囲に興味がない人には、人やものの名前を覚えようとする気がない人もいます。

名前を覚えていないので、「あれ」「それ」などの曖昧な主語になってしまいます。

主語の入れ方が分からない

会話に主語がない人は、適度な主語の使い方が分からないので、主語が抜けてしまうことがあります。

日本語は主語を入れなくても話が通じるため、主語を使い過ぎるとしつこく感じられたり、自己主張が強いように思われます。

会話に主語がない人は、主語を入れ過ぎないようにする余り、話の内容が分かりにくくなってしまうことがあります。




会話に主語がない人の改善法

5W1Hを意識する

会話に主語がない人は、5W1Hを意識して話をしてみましょう。

5W1H
  • いつ(When)
  • どこで(Where)
  • 誰が(Who)
  • 何を(What)
  • なぜ(Why)
  • どのように(How)

特に主語がない人は、「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」のいずれかが抜けていることが多いです。

「映画館に行った」→「昨日私は駅前の映画館に行った」のように、5W1Hを意識すれば、相手にも状況が伝わりやすくなります。

指示語を多用しない

主語があれ、それなど指示語になりやすい人は、多用しないように気を付けてみましょう。

あれ、それなどの言葉は曖昧で誤解を招きやすい表現です。

「あの人→○○さん」のように、具体的に人やものの名前を言うように意識してみてください。

相手の反応を見ながら話す

会話に主語がない人は、相手の反応を見ながら話すことを意識してみましょう。

自分の話を理解してくれているか、相手の表情や態度を見ながら話すことが大切です。


相手が理解しているか分からないときは「どう思う?」のように質問すれば、相手がどれだけ自分の話を聞いているのか分かります。

小説を読む

伝わりやすい会話を知るには、小説を読んでみましょう。

物語の状況がどのように説明されているかを意識して読むと、伝わりやすい言葉遣いを知ることができます。


また、読書することで新しい言葉を覚えるので、自分の考えを表現しやすくなるのもメリットです。

会話に主語がない人への対策法

指摘する

会話に主語がない人には、主語がないことを指摘することが大切です。

主語がない人は無自覚なので、指摘されることで初めて気付きます。

「主語がないので、何のことを言っているのか分からない」と言えば、相手も自分の言葉遣いについて注意を向けるようになるでしょう。


職場の場合は、自分だけでなく皆で指摘するようにすると、本人も気のせいではないと自覚しやすくなります。

質問する

会話に主語がない人が上司など指摘しにくい人の場合は、質問してみましょう。

「あれはどうした?」と言われたら「あれとは何ですか?」のように訊き返します。


そうすることで、遠回しに「主語がないので分からない」と伝えることができます。

確認する

主語のない話し方をされたときは、会話の内容を確認してみましょう。

「つまり○○で△△すれば良いんですね?」のように、曖昧な部分は確認を取っておくことが大切です。


もし自分の解釈が間違っていれば、相手がその部分を訂正してくれるでしょう。

相槌を打つ

主語がない会話に興味が持てないときは、相槌だけ打っておくのも対処法です。

会話に主語がない人は、その話し方が癖になっており、指摘しても中々直らない人もいます。

雑談は適当に相槌を打って聞き流すなど、自分がストレスを溜めないようにすることも大切です。

病気・障害の可能性を考える

会話に主語がないことを注意されても改善されない場合は、病気や障害の可能性もあります。

主語にあれ、それなどの言葉が増えた、人の名前が思い出せないなどの場合、認知症など記憶に関わる病気も考えられます。


またADHDの人には、相手の反応に関係なく早口で話し続ける、急に話が飛んで主語が分からなくなるなどの特徴があります。


職場の場合、業務に支障が出るのであれば上司に相談してみましょう。

病気や障害の疑いがあれば専門医の受診を勧めたり、配置転換されるなど、何らかの対応をしてもらえる可能性があります。