食い意地とは、どうしても食べたいという気持ちが強いことです。

食い意地が張っている人は何でもガツガツ食べたり、人の食べ物まで取ろうとすることがあるため、不快に感じる人もいるでしょう。

なぜそこまで食に強い関心があるのか、食い意地が張っている人の特徴や心理について解説します。

食い意地が張っている人の特徴

食べ物への関心が強い

食い意地が張っている人は、普段から食べ物のことばかり考えています。

グルメ番組ばかり見ている、話の内容も食べ物に関することなど、いつでも食べ物のことで頭が一杯です。

食に関することにお金や時間を使っています。

一日中食べている

食い意地が張っている人は、いつ見ても何かしら口に入れているのが特徴です。

三食は必ず食べる、間食にお菓子を食べる、いつも飴やガムを口に入れているなど、常に何かを食べています。

仕事をしながら食べる、テレビを観ながら食べるなど、食べながら何かしていることが多いです。

人の食べ物も取る・欲しがる

食い意地が張っている人は、他人が食べているものも欲しがります。

誰かが食べているものを「私も食べたい」と分けてもらおうとしたり、他人のお皿に並んでいるものを「それ、食べないならちょうだい」と取って食べようとします。

他人が買い置きしたものも食べてしまうというように、食べ物を見れば手当たり次第に手を付けます。

食べ物を分けない

食い意地が張っている人は、人の食べ物は取りますが、自分の食べ物を分けるのは嫌がります。

食べることが好きでも、ケチにならず分けられる人は意地汚いとは思われません。

自分の食べ物が減ることには敏感なので、貪欲で食い意地が張っていると思われます。

目の前に食べ物があれば食べる

食い意地が張っている人は、見える場所に食べ物があればとりあえず食べます。

お腹が空いていなくても何となく食べてしまうというように、誘惑に弱いのが特徴です。

常にお菓子をストックしているなど、買い置きして身近に食べ物を置いています。

腹十分目まで食べる

食い意地が張っている人は腹八分程で終わらせず、満腹になるまで食べます。

外食すれば料理を大量に注文する、バイキングに行けば沢山の品数を食べようとするなど、とにかく沢山食べようとします。

少しでも多く食べたい気持ちが強く、吐きそうになるまで食べたり、質より量を重視します。

行儀の悪さが目立つ

食い意地が張っている人は、食に執着する余りマナーが悪くなることがあります。

分かりやすいのが指や皿を舐める、地面に落としたものをそのまま食べるなどの行為です。

もったいないという気持ちも、行き過ぎれば意地汚く見えてしまいます。

食い意地が張る心理

育ち・家庭環境

親が食欲が強い人の場合、それに影響されている可能性があります。

子供の頃から山盛りの料理を出されたので食べる量が多く、普通の人からすると食い意地が張っているように見えます。

また食べるのが好きな家系だと、食べたいものを何でも与えられているので我慢することを知らず、好きなだけ食べてしまいます。

食べられない経験をしている

食い意地が張っている人は、食に関するトラウマを持っている可能性があります。

貧困や虐待で満足に食べられなかった、大家族で食事の取り合いだった、食べたいものを禁止されていたなど、満足に食べられない時期を経験した人は、食に執着することがあります。

過去に経験した「食べたくても、食べられなかった」というストレスの反動です。

ストレスがある

食い意地が張っているというより、ストレスから沢山食べている場合があります。

食べたいから食べているのではなく、食べることで不安やストレスを紛らわそうとして沢山食べます。

食べ過ぎが癖になると過食・拒食症になることがあり注意が必要です。




食い意地の直し方

マナーに気を付ける

  • 断りもなく他人の食べ物を食べる
  • 食卓に料理が置かれた瞬間に飛びつくように食べる
  • 口一杯に食べ物を詰め込む
  • かき込んで食べる
  • 指や皿などを舐める
  • 地面に落としたものをそのまま食べる
  • 他人の食べているものを目で追う

などの行為は食べ方が汚い、みっともないと思われやすいです。

「食べ方が汚い」「行儀が悪い」と注意されたことがあるなら、食べ方が綺麗な人を参考にする、食事マナーの本を読む、講座を受けるなど、綺麗な食べ方を勉強するのもおすすめです。

栄養のあるものを食べる

栄養価の低いものばかり食べているので、すぐ空腹になっている可能性があります。

加工食品のように安く便利なものほど、食べているときは満足感が高いものの、栄養が少なく腹持ちが悪いものが多いです。

腹持ちが良く栄養価の高いものを選ぶことで、量を減らしても満腹感を得やすくなります。

ゆっくり食べる

料理を大盛りにしたり、早食いする人は、ゆっくり食べるのを意識してみてください。

よく噛んでゆっくり食べることで満腹中枢が刺激され、適量の食事で満足感を得ることができます。

早食いを防止するにはよく噛まないと食べられない、歯ごたえのあるものを食事に取り入れてみましょう。

病気のリスクを考える

必要以上の食事は糖尿病や虫歯など、生活習慣病の原因になります。

また肌荒れや肥満、糖化による老化現象など、容姿にも関係することです。

栄養があり腹持ちの良い食品を選ぶ、お菓子を買い置きしないなど、できることから始めて食事量を減らしてみましょう。

食い意地が張っている人への対処法

対応を決めておく

食い意地が張っている人に「一口ちょうだい」のように言われて嫌なら、最初から断ることが大切です。

あげてしまうと頼めば分けてくれる人だと思われて、何でもちょうだい、それ分けてと言われるようになります。

「食べたければ自分で買って」「潔癖症だから無理」のように理由を付けて断るか、別の食べ物をあげる、自分だけあげないで相手の分ももらうなど、自分が納得できる対応を考えておきましょう。

弁償してもらう

食い意地が張っている人は、何の断りもなく他人の食べ物も食べてしまうことがあります。

また食べないよう注意しても、誘惑に弱い人は食べてしまう可能性があります。

食べられたくないものは見せないのが一番良いですが、もし食べられてしまったら、同じものを買ってもらうか作ってもらう、あるいはお金で弁償してもらうなどルールを決めておくのがおすすめです。

「勝手に食べたら弁償しなければならない」というルールがあれば、無断で手を付けるのをやめてくれる可能性があります。

指摘する

食い意地が張っている人をみっともないと感じたときは、不快であることを伝えてみましょう。

食い意地が張っている人は食べることに夢中で、みっともないと思われているとは気付いていないことが多いです。

「食べ方が汚い、行儀が悪い」「一緒に食べていて食欲が失せる」というように思っていることを伝えると、食べ方に気を付けてくれる可能性があります。

病気のリスクを説明する

食事量が多い人には、食べ過ぎによる病気のリスクを説明してみましょう。

例えば糖分の摂り過ぎは糖尿病やがん、失明に関わる眼病などあらゆる病気を引き起こす原因になります。

「食べたいだけ食べて死ねるなら良い」という人もいますが、そうあっさり死ねるとは限りません。

一度発症すれば、長い闘病生活を送る人生となる可能性もあります。

健康が心配なのであれば、真剣にそういう話を伝えてみましょう。

またバセドウ病のように、病気の症状で食欲旺盛になることもあるので、食事量に異常さを感じたときは病気の可能性も疑ってみましょう。

距離を置く

食べ方には、その人の人柄や育ちが表れます。

食い意地の悪さを指摘されて直す気がない人は「沢山食べて何が悪い」という価値観があり、ずっとそのままで生きてきたので、今更変える気がない人です。

それは自己中心的で話を聞かない、気遣いができないという人間性が、食事の際に表れていると見ることもできます。

食事は一生関わることなので、価値観が合わないと感じるなら離れることも考えてみましょう。