片想いの相手と両想いになった途端、相手と距離を置きたくなり、関わりを避けるようになってしまうことはないでしょうか。

そうした気持ちの原因は、蛙化現象の可能性があります。

蛙化現象する人の特徴や心理、直し方などを解説します。

蛙化現象とは

蛙化現象とは、片想いの人から告白されると、急に気持ちが覚めたり、気持ち悪く感じてしまう現象のことを言います。
蛙化現象という名前は、童話『蛙の王』が由来とされています。

ある国の王女が池に落とし物をしたところに蛙が現れ、落とし物を拾う代わりに願いを叶えてほしいと言いました。

蛙に落とし物を拾ってもらうと、王女は蛙の願いを聞いて一緒に食事をし、寝室へ行きますが、嫌悪感に耐えきれず蛙を壁に投げてしまいます。

その瞬間、蛙の魔法が解けて王子の姿になり、二人は恋に落ちて、最後は結婚しました。

蛙に対して王女の気持ちが正反対に変わることが由来となり、蛙化現象と言われます。

蛙化現象する人の特徴

告白されると冷める・気持ち悪いと感じる

蛙化現象する人は、両想いになると気持ちが冷めるのが特徴です。

蛙化現象する人は、片想いの間は自分からアプローチするなど、積極的な行動を取ります。

しかし、片想いの相手であっても告白されると急に気持ちが冷めてしまい、気持ち悪いとさえ感じてしまう場合があります。

距離を置きたくなる

蛙化現象する人は、両想いになると相手と距離を置きたくなるのが特徴です。

相手に対して気持ちが冷めるので、会いたくなくなる、連絡が遅くなる、返事をしなくなるなどの行動を取ります。

スキンシップが嫌い

蛙化現象する人は、スキンシップが嫌いなのが特徴です。

両想いになると相手が気持ち悪いと感じてしまう人は、スキンシップもできなくなります。

また、恋愛に関係なく元々スキンシップが嫌いな人は、恋人にスキンシップを求められることに嫌悪感が出てしまい、相手を嫌いになることがあります。

異性の兄弟姉妹がいない

蛙化現象する人は、異性の兄弟姉妹がいない傾向があります。

幼少期から異性の兄弟姉妹がいれば、自然と異性とのコミュニケーションに慣れていくものです。

異性の兄弟姉妹がいない場合、社会に出てから同年代の異性と関わることになるので、好きな人でもどう接して良いか分からず、距離を置いてしまうことがあります。

恋愛物語が好き

蛙化現象する人は、恋愛物語が好きなのが特徴です。

自分が実際に恋愛をすると楽しめなくても、恋愛物語を観たり読んだりするのは楽しいと思います。

実際の恋愛とフィクションの恋愛のギャップを感じてしまい、自分が恋愛をしても楽しめない、物足りなく感じてしまうことがあります。

二次元・アイドルが好き

蛙化現象する人は、二次元・アイドルが好きなのが特徴です。

二次元キャラクターやアイドルは美男美女で性格も優しい・明るいなど、魅力的な面をたくさん持っています。

恋愛に対して理想が高い人ほど、キャラクターやアイドルのように完璧な相手を求めて、現実の恋愛に興味が持てない、ギャップに苦しむことがあります。




蛙化現象する人の心理・原因

自己肯定感が低い

蛙化現象が起こるのは、自己肯定感の低さが原因になっていることがあります。

自己肯定感が低い人は「どうせ自分は誰からも好かれない」のような、ネガティブな感情を潜在意識に抱えていることがあります。

すると、いざ両想いになっても現実を信じることができず、「私が誰かに好かれるなんて嘘だ」「騙されている」など、否定的な感情が起こります。

そうした自己肯定感の低さが、相手を遠ざけてしまう原因になります。

両想いが恋愛の終わり

多くの人は、両想いになってからが恋愛の始まりだと考えるでしょう。

しかし蛙化現象する人のように、両想いになったらそこが恋愛の終わりだと考える人もいます。

こうしたタイプの人は、片想いから振り向いてもらえるまでの時を一番楽しい時期と考えており、両想いになった後のことは考えていません。

蛙化現象する人は両想いになると欲しいものが手に入ったという喜びや達成感で満たされ、相手に対して一気に興味を失うことがあります。

恋愛経験が少ない

蛙化現象するのは、恋愛経験が少ないのが原因かもしれません。

恋愛経験が少ないと、恋人にどう接すれば良いか分からず、その不安が相手を遠ざける原因になってしまうと考えられます。

恋に恋している

蛙化現象する人は、恋に恋している心理があると考えられます。

恋に恋する人は、恋愛物語が好き、または物語のような展開を夢見ているのが特徴です。

両想いになるまでの展開、両想いになってからの恋愛模様などを想像するのが好きなように、自分がイメージする恋に恋しているのであって、自分が恋愛をしたい訳ではないと考えられます。

理想が高い

蛙化現象する人は、恋愛に対して理想が高い可能性があります。

例えば二次元や恋愛物語が好きな人が現実の恋愛をしてみると、理想と現実のギャップに耐えられない場合があります。

幸せな恋愛物語とは違い、現実の恋愛には相手と性格や価値観が合わないなど、ネガティブな面も出てきます。

また、片想い中は相手の良い面ばかり見えるものですが、実際付き合ってみると、相手の良い面だけでなく悪い面も見えてきます。

そうした面を受け入れられないと、恋愛が長続きしない原因になるでしょう。

トラウマ

異性トラブルに巻き込まれたトラウマで、蛙化現象になっている場合もあります。

過去にストーカー被害に遭ったなど異性に対して不信感があると、いざ恋愛をしてみるとトラウマを思い出し、異性への抵抗感が出てしまうことがあります。




蛙化現象の直し方

自分を大切にする

蛙化現象する人は、自分を大切にしようと思う気持ちが大切です。

「自分は誰かから好かれる訳がない」のように考えるのは、自己肯定感を下げる考え方です。

「自分は好きな人に愛される価値がある」と、自分の存在を自分で認める気持ちを意識してみてください。

自分を大切にする人は、人からも大切に扱われるようになります。

相手の言葉を素直に受け止める

人から褒められたときは、その言葉を素直に受け止めるよう意識してみましょう。

「嘘やお世辞に決まっている」のように疑心暗鬼に受け止めると、自己肯定感を下げる原因になります。

また、せっかく言葉を掛けてくれた相手に対しても失礼なことです。

褒められたら素直に「ありがとう」とお礼を言い、自分にはそれだけの魅力があることを認める気持ちが大切です。

相手の好きなところを挙げる

蛙化現象で相手を遠ざけたくなったときは、相手の好きなところを思い出してみましょう。

相手のどういう面を好きになったのか、思いつく限り考えてみてください。

相手の良いところを思い出すことで、相手を好きな気持ちを思い出し、気持ちが徐々に戻ってくる可能性があります。

理由を説明する

蛙化現象が起こる理由が分かっている場合、それを相手に説明してみましょう。

例えば「元々異性と関わる機会が少なかったので何を話せば良いか分からず、つい避けてしまう」のように説明すれば、相手もなぜ避けられるのか理解できるようになります。

事情が分からないと相手は「嫌われるようなことをしたのかもしれない」と不安を抱えてしまうので、理由をきちんと説明してみてください。

交友関係を広げる

蛙化現象が起こるのは、異性とのコミュニケーションが分からないことが原因とも考えられます。

その場合、まずは異性の友人や知り合いを作るようにしてみましょう。

同い年が苦手であれば、年上や年下の異性と交流すると、関わりやすいかもしれません。

自分のペースで交流を続け、徐々に異性とのコミュニケーションに慣れるようにしてみてください。

蛙化現象された側の対処法

時間を置く

蛙化現象されるとショックを受けると思いますが、まずは気持ちを落ち着けるために距離を置いてみましょう。

相手から避けられているのに無理に近づいても、更に嫌われる可能性があります。

また相手を責めると、相手の心が離れてしまう可能性があります。

時間を置いてから理由を尋ねると、相手も遠ざけてしまう理由を話してくれるかもしれません。

理由を尋ねる

蛙化現象される理由が分からないときは、理由を尋ねてみましょう。

「どうして避けるの?」「何か嫌われるようなことをした?」のように訊いてみれば、理由を話してくれるかもしれません。

返答の理由次第で、今後も付き合いを続けていくかどうかも考えやすくなるでしょう。

別れる

蛙化現象の態度に付き合い切れないと感じるなら、別れるのも一つの選択です。

お互いの価値観を理解できないまま無理に付き合っても、喧嘩やトラブルの原因になります。

様々な恋愛の形があることを受け入れて、新しい恋の道に進むことも視野に入れてみましょう。