人のために何かするのが好きな人は、尽くす人になりやすいです。

思いやりは大切ですが、人に尽くし過ぎると自分が疲れる、相手が離れていくなど、人間関係が壊れる原因にもなります。

尽くす人の特徴や、尽くし過ぎるのをやめる方法について解説します。

尽くす人の特徴

面倒見が良い、お節介

尽くす人は普段から周りをよく見ており、配慮できるのが特徴です。

困っている人や体調が悪そうな人にすぐ気付いて声をかけられるので、面倒見が良いと思われていることもあるでしょう。

ただし自立心が強い人には、過干渉やお節介だと思われることがあります。

頼みを断らない

尽くす人は頼られたら相談に乗る、手伝うというようにいつも協力的です。

相手から無理な要求をされても、大抵のことは受け入れようとします。

尽くし過ぎてしまう場合は、相手がそれに甘えて要求がエスカレートすることがあります。

共感性が高い

尽くす人は共感性が高い傾向があります。

相手がどれだけ困っているか、苦しんでいるのかを共感しやすいので、放っておくことができません。

思いやりのある人ほど周りの人に尽くそうとします。

先回りする

尽くす人は相手の求めていることを先回りしてやるのが特徴です。

相手が求めていることをすぐに察することができ、苦労してほしくないので先に問題を解決しようとします。

そうすることが相手のためになると思っていますが、何でもやり過ぎると重いと思われてしまうことがあります。

束縛する

特定の人に尽くす場合は、尽くすだけでなく相手を監視しようとしたり、束縛することがあります。

相手の近くにいるために、尽くすという形でコミュニケーションを取ろうとします。

そして相手の予定を把握しようとする、勝手にスマホを見ようとするなど、プライベートに踏み込んでいきます。

自立した人間関係が築けない

尽くす人は何でもやってあげてしまうので、自立した人間関係を築くことが難しいです。

日常的に尽くしていると相手が何もしなくなったり、尽くされるのが重い、依存されていると感じて相手が離れてしまうこともあります。

尽くす、尽くされるバランスがどちらかに偏っていると、人間関係を悪くしたり、維持することが難しくなります。

尽くす人の心理

見返りを求めている

尽くす人は相手に自分を好きになってほしい、認められたいなど、何らかの見返りを求めていることが多いです。

尽くすほど自分にお礼をしてくれるはず、注目してくれるはずという気持ちがあるからこそ他人に尽くします。

自己主張・支配欲がある

尽くし過ぎる人の場合は、支配欲があります。

何でも面倒を見てあげることで「あなたを助けられるのは自分だけ」と思わせたい、依存させたい気持ちがあります。

感謝を伝えたい

相手に深く感謝している場合、見返りを求めず尽くそうと思える人もいます。

自分の方が受けた恩が大きいのだから、お返ししたいという気持ちで相手のためになることをします。

依存心がある、自己肯定感が低い

他人に尽くすことで自己肯定感を得ようとする人もいます。

そのままの自分では存在価値を感じられないので、自分から人のためになることをします。

人から感謝されたり頼られたりと、他人から感謝されることで自己肯定感を満たそうとします。

相手を信用していない

尽くすのは相手を信用していないこともあります。

自分が尽くさなければ相手は自分と一緒にいてくれないと思うので、相手のために色々してあげようとします。

相手を信用できない人は、自己肯定感も低い傾向があります。

癖になっている

尽くす人は、尽くす行為が人と関わるきっかけになっている可能性があります。

他人に対してずっと同じコミュニケーションを取ってきたので、尽くすことが癖になっている人です。

ヤングケアラーで、家族に尽くすのが日常的になっていたという可能性もあります。

相手のためと思っている

依存症や病気の人に尽くすのは、相手のことを放っておけない気持ちがあるためです。

相手は自分がいなければ病気になってしまう、生きていけないだろうという気持ちがあるので、相手のことを支えようとします。

しかし何でもやり過ぎてしまうと相手がそれに甘えて何もしなくなったり、自分も追い詰められて精神を病むことがあります。

正義感・責任感が強い

責任感が強いので見て見ぬ振りができない場合もあります。

目の前に困っている人がいたら「自分が助けなければならない」と思うような正義感や責任感がある人です。

トラブルが起きると積極的に問題を解決しようとするので、結果的に周囲に尽くすようになっています。

自覚がない

尽くしているように見えても、本人はそう思っていない場合もあります。

人に何かしても感謝や見返りを求めていないなら、親切心からやっているだけでしょう。

「あれもやってあげた、これもやってあげた」と言わない、思わない人は尽くしている自覚はないと思われます。

余裕がある

自分に十分な余裕があるので尽くせる人もいます。

お金に困っていないので人に渡せる、時間に余裕があるので人助けできるというように、自分に余裕があるので他人に手を貸せます。

相手のために尽くすというよりは、気分次第、自己満足でやっているところがあるでしょう。

尽くし過ぎるのをやめたいときの対処法

自己犠牲はしない

誰でも人のために何かしようとすることはあり、尽くすことは人として自然な気持ちの表れです。

ただし人に尽くし過ぎると自己犠牲になるので、それは避けた方が良いでしょう。

人助けするなら、自分ができる範囲にすることが大切です。

そのバランスが崩れると、自分が疲弊するだけでなく、搾取する人から目を付けられやすくなります。

搾取する人は他人から無限に奪っていく人なので、そういう人を寄せ付けないためにも無理なことは断った方が良いでしょう。

見返りを求めない

見返りを求める気持ちがあると、無駄にしたくない、取り戻したいという気持ちから相手に依存心が起こります。

また見返りが得られなかったときにイライラしてしまう、相手を恨んでしまうなど悪循環に陥りやすいです。

尽くすなら見返りがなくても良いと思える、自己満足でできる範囲にすることをおすすめします。

相手の意思を尊重する

先回りして尽くす癖がある人は、まず相手の気持ちを考えてみてください。

他人の問題を先回りして解決するのは、相手の行動、判断する自由を奪っていることでもあります。

相手が困っていたとしても、その人は自分で問題を解決したいと思っているかもしれません。

手伝っても良いか聞いてみる、助けを求められたら手伝うというように、相手の気持ちを考えることも大切です。

提案する

尽くす人は頼み事を断るのが苦手なことがありますが、断れないのであれば提案する方法があります。

「これはできませんが、これはできますよ」というように、交渉してみましょう。

こちらから提案することで、自分の許容範囲を伝えられるメリットもあります。

断る=嫌われるという思い込みを捨てる

人の頼みを断れない人は、断ったら相手に嫌われると思い込んでいることが多いです。

しかし大抵の人は、断られたら別の人に頼んだり、自分で何とかしようとするので、断られたからと嫌うようなことはないでしょう。

また自分の願いを聞いてもらえなかったからと、相手のことを嫌ったり、恨んだりするような人と付き合い続ける意味はあるのでしょうか。

そういうネガティブ感情を抱く人は搾取する人だったり、根に持つタイプなので、関わらない方が良い部類の人間です。

断ることで相手がどういう人間性なのかも分かるので、無理なものは無理と言った方が、依存的な人を見分けられるメリットもあります。

感謝してくれる人に尽くす

尽くすことがやめられないなら、感謝してくれる人に尽くすことをおすすめします。

尽くされることを当たり前のように考える人もいるので、そういう人に尽くしてしまうと、何もかも搾取されてしまいます。

誰にでも尽くすのでなく、言葉や態度で感謝を伝えてくれる相手を選ぶことが大切です。