お金のことにうるさいなど、損得勘定が強い人が身近にいないでしょうか。

損得勘定は合理的に考えるときは必要な判断力ですが、人間関係のトラブルを起こす原因になることもあります。

損得勘定が強い人の特徴や心理について解説します。

損得勘定の意味

損得勘定とは、何事も損得で判断することです。

「損得勘定する人」と言うと、自分が得することしかしない人というネガティブな意味で使われることが多いです。

打算的に判断するので、損得勘定が強いと嫌われやすくなります。

どんな人が損得勘定が強いと思われるのか、性格や行動の特徴について解説します。

損得勘定が強い人の特徴

金銭管理に厳しい

損得勘定が強い人は金銭管理に厳しいです。

少しでも安いものを買おうとする、人に奢ったりはしないなど、一円でも自分が損するのを嫌います。

周囲の人からはケチだと思われている傾向があります。

見返りを求める

損得勘定が強い人は見返りを求めます。

損得勘定が強い人が人助けするとすれば、それは相手を助けることで自分にメリットがある場合だけです。

見返りが得られないと「~してあげたのに」のように相手に不満を言う人もいます。

注目されることだけやる

損得勘定が強い人は、注目を集めるようなことを選んでやります。

縁の下の力持ちのような、目立たない役割はやりたがりません。

自分が目立つこと、賞賛されることでなければ進んでやろうとしないのが特徴です。

八方美人

損得勘定が強い人は八方美人です。

信念がなく、自分にとって得する選択をするため、その場によって発言が変わるのが特徴です。

損得勘定が強い人を安易に信用すると、裏切られる可能性があります。

媚びへつらう

損得勘定が強い人は、権力者に媚びる傾向があります。

力のある人の前では良いことしか言わない、おだてる態度を取るなど、気に入られるような行動を取ります。

そして目下の相手には対応が雑、冷淡など関心を持たないのが特徴です。

神経質

損得勘定が強い人は神経質な傾向があります。

大らかな人は自分が得する、損するということをあまり考えずに人と関わります。

神経質な人は何かと損得を気にし、自分が損すると思うと協力しなかったり、損する人との付き合いを避けようとします。

合理的

合理的に物事を考え過ぎると、損得勘定が強くなります。

合理的に考えることは、仕事など利益が求められる場面では約に立つものです。

しかし仕事にも人間関係はつきものなので、合理的に損得勘定ばかりしていると、冷酷だと思われたり信用性を失うなど、対人関係のトラブルになることがあります。

損得勘定が強い人の心理

承認欲求が強い

損得勘定が強いのは承認欲求が関係しています。

人から目立つことを進んでやるのは、人から賞賛されやすいからです。

承認欲求が満たされないような、目立たない役割はやろうとしません。

自己愛が強い

自己愛が強い人は「自分は完璧な存在で、いつでも得をするのが当たり前だ」のような自惚れを持っていることがあります。

損するようなことは他人にやらせれば良いと思っており、やりたくないことは他人に任せます。

誰かに指示されたり使われることを嫌い、わがままだと思われている傾向があります。

負けず嫌い

負けず嫌いが損得勘定の原因になることがあります。

例えば今日買った物が、別のお店でもっと安い値段で売られていたらショックを受けるでしょう。

負けず嫌いな人はショックを受けたときに負けたような悔しさを覚え、同じ思いをしたくないので損得勘定が強くなります。

失うのが怖い

損得勘定が強いのは、自分が何かを失うことに強い恐怖心があるのかもしれません。

人のためにお金を失うのが怖い、時間を無駄にするのが怖いなど、失うことに恐怖心を持っている可能性があります。

恐怖心がある場合、何らかのトラウマが関係していることがあります。

トラウマがある

トラウマから損得勘定が強くなる人もいます。

例えば貧乏でお金に苦労した過去があれば、お金のことに関して損得勘定が強くなることがあります。

あるいは友人や恋人に利用された、騙されたなどのトラウマがあり、損得勘定でしか付き合えなくなっている可能性もあります。

家庭環境

親も損得勘定が強い人であると、親の価値観をそのまま受け継いでいる可能性があります。

損得勘定が強い人に育てられれば、それが当たり前の環境で育ったので、自覚がないこともあります。

例えば「勉強ができない子と仲良くしてはいけません」のような差別的な教育をする親に育てられた場合、頭の良い人や仕事のできる人としか付き合わないなど、損得勘定を持つ原因になっていることがあります。

損得勘定が強い人の末路

人間味がなくなる

損得勘定で判断すれば、仕事上では損することは少なくなるでしょう。

ただし損得勘定を重視し過ぎると、冷酷で人間味がない人だと思われるようになります。

結果を出す人にはなれるかもしれませんが、周囲の人からは冷たい人だと思われるようになるでしょう。

損得勘定の人間関係になる

損得勘定が強いと、損得勘定が中心の人間関係になっていきます。

自分の損得勘定が強ければ似たような人が集まり、損得で判断しない人は次第に離れてしまうからです。

損得勘定で判断する同士だと、お互いが得するときは協力できるでしょうが、どちらかしか得しないときは協力を得られなくなります。

人の優しさや愛情は感じられない人間関係になっていくでしょう。

別のものを失う

損得勘定が強いと、結果的に損していることがあります。

例えばお金の損得勘定が強く、少しでも安い物を買おうとして遠くのお店へ行くと、交通費や時間など、かえって失うものが増えていることがあります。

無駄を省いているつもりが、かえって無駄を増やしていると気付かない状態に陥りやすいです。




損得勘定をやめたいときの対処法

損得勘定が強い原因を考える

損得勘定が強い場合、何らかのトラウマが原因になっていることがあります。

例えばお金に関して損得勘定が強いなら、過去にお金に関するトラブルがあり、それを引きずっている可能性があります。

お金に困ったことがあっても、今お金があるなら、過去の価値観を徐々に変えていく意識を持ってみましょう。

なぜ損得勘定が強くなったのか、原因を探ることが自己理解につながります。

損得勘定ばかりで判断しない

損得勘定は、合理的に物事を考えるためには必要な判断力です。

ただし損得で判断し過ぎると、人から嫌われる原因にもなります。

損得勘定は仕事においては役立つものですが、人間関係では損得抜きで付き合うことも大切にしてみましょう

損得を意識しない交友関係で、自分の価値観が変わることもあります。

自己中心的にならない

損得勘定を直すには、自己中心的にならないことが大切です。

自分が得するとしても、その判断で誰かが辛い思いをするなら別の方法を考えるなど、他人の気持ちを考えるようにしてみましょう。

損得勘定が強くても、自分だけでなく他人のことも考えられるならば、嫌われることはなくなります。

損して得取る

損得勘定して嫌われやすいのは、目先の利益や損失を気にする人です。

目先の損得で判断するのはあからさまで、他人にも分かりやすいからです。

「損して得取れ」ということわざがありますが、損得勘定するなら、長い目で見て大きな利益を得たり、信頼を得る選択をしてみましょう。

長期的に考えて損失ではなく投資となる判断をすれば、損得勘定しても嫌われることは減っていくでしょう。

損得勘定で動く人への対処法

損得で対応する

損得勘定で対応する人には、自分も損得勘定で接するのが一つの対処法です。

お互いに損得で判断し、必要ないことには介入しないと割り切る付き合い方です。

相手から助けを求められても断るなど、無理に関わる必要はないので、ストレスを感じずに済むでしょう。

頼み事はしない

損得勘定が強い人には、なるべく頼み事はしない方が良いでしょう。

頼み事をすると、恩着せがましい態度を取られたり、見返りを求められる可能性が高いです。

損得勘定が強い人は手助けしようとしてくれることがありますが、借りを作ることになるので、自己解決するか、他の信頼できる人に頼んだ方が良いでしょう。

損したと思わせないようにする

損得勘定が強い人は、自分が損することについて敏感です。

そのため、損すると思わせないような対応を意識してみましょう。

どんな物事にもメリットとデメリットはあるので、相手の気付いていないメリットについて説明すると、自分は得できるんだと納得してくれる可能性があります。

自己成長する

損得勘定が強い人と付き合いを続けたい場合は、自己成長の機会だと思うのも対処法です。

損得勘定が強い人は、実力のある人と交流を持とうとする傾向があります。

そのため自分が力をつければ、損得勘定が強い人に一緒にいたいと思われるようになるでしょう。

距離を置く

損得勘定が強い人には、色々忠告するよりも、距離を置く方が良いでしょう。

損得勘定が強いのは、その人の性格や育った環境など様々な原因があり、人から注意されてすぐに直るものではありません。

いつか孤独になったとき、損得勘定ばかりで付き合うのは駄目だと自分で気付くでしょう。

その人にとっては必要な学びであるので、考えが合わない人には干渉せず、距離を置くことが大切です。