他人の不幸を喜んだり、願ってしまうことはないでしょうか。
嫌いな人の不幸を願う、関係ない人の不幸を喜ぶ人もいますが、そうした気持ちになるのをやめたいと悩む人もいると思います。
人の不幸を願う心理、やめたいときの対処法について解説します。
人の不幸を願う人の特徴
他人と比べる
人の不幸を喜ぶ人は、普段から自分と他人を比べることが多いです。
自分の地位、容姿、年収、結婚などあらゆるものを他人と比べ、相手より優れているか・劣っているかで自分の価値を判断しています。
相手に勝っていると感じているときは優越感に浸っていられますが、負けていると感じると焦りや嫉妬を感じ、不幸になればいいと考えてしまいます。
自己肯定感が低い
自己肯定感が低いと、自分と他人を比べやすくなります。
自分より仕事ができる人、才能がある人など、優れている人ばかり目に付くようになります。
自分には手に入れられないものを持っている人への劣等感や嫉妬から、不幸を願ってしまいます。
競争心が強い
競争心が強いと、勝ちたい気持ちから相手の不幸を願ってしまうことがあります。
「相手がトラブルに巻き込まれればいい」「自分の前からいなくなればいい」など、自分が有利になることを望んでしまいます。
自分が不幸だと思っている
人のこと不幸を喜ぶ人は、自分も不幸を感じている人です。
不幸だという自覚がなくても、満たされない感情を抱えています。
自分が満たされていれば他人の不幸に共感できるので、嬉しいという感情は生まれないはずです。
自己愛が強い
自己愛が強い人は、自分が一番幸せであることに幸せを感じる人です。
そのため、自分より幸せそうな暮らしをしている人がいることが許せません。
家族や友達でも、自分より幸せである人には嫉妬したり、不幸になるよう嫌がらせをすることがあります。
噂好き
噂好きな人は、大抵は明るい話でなく他人の不幸話を好みます。
不幸を喜ばない人であれば、普段から不幸話は避けたり、人から聞いても面白いとは思いません。
他人の不幸は蜜の味で、話のネタ程度にしか考えていない人が騒ぎ立てたり、周囲に言い触らしたりします。
挫折したことがある
挫折した人の中には、自分のように挫折した人がいると喜ぶ人がいます。
成功した人を見るのは面白くないので、夢を持っている人を馬鹿にしたり、足を引っ張ることもあります。
失敗した人を見て喜ぶのは同類が増えたと感じたり、他人も失敗しているのだから、それだけ実現させるのが難しいのだと自分に言い聞かせているのだと考えられます。
人の不幸を願う人の心理
相手のことが嫌い
嫌いな人の幸せを、素直に喜ぶのは難しいと思います。
悪い人間が幸せになるのは面白くない、不幸になれば痛快だと思うのが人情です。
相手への怒りや恨みの念があるほど、不幸になればいいと思う気持ちが強まります。
自分の人生に不満がある
人の不幸を喜ぶのは、自分の人生に不満があるからです。
自分の人生が面白くないので、他人が幸せになるのは面白くないと感じます。
自分と同じ不幸に陥っている人を見て、安心感や喜びを感じてしまいます。
自分は不幸だと思いたくない
苦労した経験が多い人は、他人の人生を羨ましいと感じることがあります。
自分より苦労していなさそうな人が幸せそうにしていると、不公平感から幸せを喜べない人はいます。
自分は苦労・努力してやっとここまで来たのに、今までの自分の人生は何だったのか、苦労が無駄であったように感じ、幸せそうな人を見たくない、妬んでしまう気持ちが生まれます。
依存心が強い・孤独を恐れている
友達や恋人など、身近な人の不幸を喜ぶ人は、孤独を恐れていると考えられます。
友達が先に結婚したり、パートナーが仕事で成功すれば、自分だけ置いて行かれたような気持ちになる人です。
自分から離れてしまうなら、幸せになってほしくないと願ってしまいます。
自分より下がいれば安心する
人間関係を上下関係で判断する人は、自分より不幸な人がいれば安心します。
他人が不幸になれば、自分の方が幸せであるような優越感を感じられるからです。
そのため自分より幸せそうな人を見ると自分が下、負けたように感じ、他人の不幸を願ってしまいます。
人の不幸を願うのをやめたいときの対処法
自分に返ってくると思う
人の不幸を願っている間は、自分も心から幸せになることができません。
「○○さんが不幸なればいい」と考え続けるほど、その意識は潜在意識に刷り込まれます。
潜在意識は、自他の区別ができない心の領域です。
つまり誰かの不幸を願うと、自分の不幸も願うことになります。
また潜在意識には時間の概念がないため、過去の不幸を思い出すと、潜在意識は「今の自分が不幸なのだ」と認識してしまいます。
自分で自分の不幸感を強める、自分を呪っているような状態になるので、人の不幸を願う気持ちは長引かせないことが大切です。
ネガティブな感情を受け入れる
誰かを憎い、嫌いと思う気持ちがあるなら、その気持ちを認めてあげましょう。
ネガティブなことを考えてはいけないと蓋をしても、その気持ちは解消されません。
- 相手に言えるなら不満を言う
- 言えないなら手紙に書く
- 自分が不満に思っていることを書く
- ストレス発散できる趣味を見つける
など、ネガティブな感情を外に出すことをしてみましょう。
ネガティブな感情を溜めたままにしていくと、蓄積して心の病になったり、対人関係のトラブルを起こすなど、良いことはありません。
感情を自分の内に溜めておかないことが大切です。
時間の無駄と考える
嫌いな人のことを考え続けることは、自分の人生の時間をその人のことを考えることに使うということです。
その期間が長ければ長いほど、相手に自分の時間を奪われている、支配されていることになります。
そう考えると時間の無駄、もっと有意義なことに時間を使いたいと思うのではないでしょうか。
辛いことほど簡単には忘れられないと思いますが、過去よりも未来よりも今、今の自分を幸せにすることに意識を持ってみましょう。
マインドブロックを外す
自己肯定感が低い人は「私には無理」のようなマインドブロックをかけています。
ブロックがかかる原因は幼少期の環境や、言われたことを鵜呑みにしやすい性質など様々ですが、何にせよ「自分は無能」のような思い込みを信じているのは自分自身です。
自己肯定感が低い人は自分と他人を比べがちですが、優れている人の不幸を願うのでなく、自分の心を見直してみましょう。
心のブロックに気付きやりたいことをやってみる、素直に行動してみる、「自分に制限をかけていたのは自分だった」ということに気付くことが大切です。
前向きに考える
他人が失敗して不幸になればいいと考えるのでなく、自分も頑張ろうと前向きな意識に変えていきましょう。
前向きになれないのは「自分はあの人のようになれる筈がない」という思い込みがあるか、他人をそっくりそのまま真似ようとして失敗しているのではないでしょうか。
どれだけ真似することを努力しても、その人になることはできないので、全て真似しても成功できる訳ではありません。
全てをそのまま真似るのでなく、その人から参考にできることは学び取る意識を持つことが大切です。
自分の幸せについて考える
人と比べて自分の価値を判断する人は、自分が何に幸福を感じるのか、よく分かっていないのではないでしょうか。
地位が高ければ、結婚できれば、容姿が優れていれば、必ずしも幸せになれる訳ではありません。
自分軸がなく現実に振り回されている人は、たとえ望んだものを手に入れたとしても、またその状況で人と比べることをやめられず、不幸感から抜け出すことができません。
自分にとって何が幸せなのか、見直す時期に来たと考えてみましょう。
人の不幸を願う人への対処法
自分の話はしない
自分が困っているときに「何があったの?」「相談に乗るよ」と首を突っ込む人には注意した方が良いです。
親切心ではなく野次馬根性で、話の内容を詳しく知りたいだけという場合もあります。
信頼できない人、噂好きの人に悩みを話すと言い触らされる可能性があるので、口が堅く信頼できる人に話すのが賢明です。
良いことは話さない
人の不幸を願う人には、自分にあった良い出来事は話さない方が良いでしょう。
楽しかったこと、嬉しかったことなど良い話をすると、嫉妬される可能性があります。
ライバル視されると執着されて嫌がらせをされたり、足を引っ張られることもあるので、幸せな話は避けた方が良いです。
距離を置く
身近な人が、他人の幸せを喜べない人だと分かったら、その人とはなるべく距離を置いた方が良いでしょう。
そうした人は自分が一番でないと気が済まない、嫉妬深いなどネガティブな性質を持っているからです。
自分の幸せを一緒に喜んでくれる人と親しくする方が、自分の人生も明るく豊かになります。
苦労話をする
自分の幸せを妬んでくる人は、何の苦労もなく幸せを掴んだと思っている可能性があります。
自分が幸せになるまでにどれだけの苦労があったのか、それを話せば相手の心境も変わっていきます。
「この人も苦労して今幸せになっている」ということが分かれば、嫉妬されることはなくなるでしょう。