人と話しているときに相手の目を見ない人はいませんか?目を合わせてもらえないと「嫌われているのかな」「何か気に障ることでもしたかな」と思うかもしれませんが、本人の心理的な問題から目を合わせられないこともあります。

また、反対に人と話すときに目を合わせられないことで悩んでいる人もいます。

そこで目を合わせない人の心理や、目を合わせられないときの対処法についてご紹介します。

目を合わせない人の心理

自信がない

会話する男女

自信がない人は、普段から目線が下になりがちです。

相手と目を合わせないのは自分を見てほしくない気持ち、もしくは相手の雰囲気に押されて目を合わせられないなどの理由があります。

また、人は自分の言動に自信が持てないときにも他人と目を合わせにくくなります。

別のことに気が向いている

話を聞いているときに目線が合わなくなるときは、返事をしているとしても、別の考え事をしている可能性があります。

会話中に目線がそれるのは話がつまらないと思っている、早く会話を終わらせたいと思っている、大事な用事がありそのことに気が向いているなどの理由が考えられます。

自分の気持ちを知られたくない

目を隠す女性

相手に隠し事をしていたり、嘘をついているときにも人は他人と目を合わせにくくなります。

相手に自分の本心を見抜かれるのではという恐怖感や、早く会話を終わらせたいという心理から相手とのコミュニケーションを拒否している状態です。

相手が嫌い・興味がない

会話している相手が嫌いだったり、興味がないときにあからさまに目を合わせない人もいます。

幼稚な人、失礼な人という印象を持つでしょうが、はっきり自分の気持ちを態度に表す人なので、分かりやすい性格ともいえるでしょう。

ただし、相手に好意があるときにぶっきらぼうな態度を取る人もいるので、必ずしも相手を嫌っている訳ではないこともあります。

目を合わせないだけでなく、イライラした表情、会話を早く終わらせようとする、普段から近くに寄ってこない場合は相手と関わりたくないと思っている可能性が高いです。

一人にしてほしいと思っている

悩む男性

特定の人でなく全ての人に対して目を合わせない人は、人嫌いでなるべく人と関わりたくないか、何らかの悩みを一人で抱え込んでいる可能性があります。

精神的な病気

「人と話すことが怖い」など、精神的な問題を抱えており目を合わせられない人もいます。

他人に恐怖を感じる理由は人によりますが、、過去のいじめ、虐待などのトラウマ、ストレスで、人と会うことや話すことに恐怖を感じており、目を合わせられなくなることがあります。

目を合わせない人に多い性格

人見知り

人見知りな性格の人は、初対面の人と接するときに全く目を合わせられなくなったり、思うように話せなくなることがあります。

ただし、人見知りでも打ち解けていくうちに自然と目を合わせてくれるようになる人もいます。

臆病・慎重派

他人が怖い人は、自分になるべく関わらないでほしい気持ちから目を合わせなかったり、会話そのものを避ける傾向があります。

また、他人を簡単に信用しない人は、自分の本心を隠すため、あまり人と目を合わせないことがあります。

自己中心的・はっきりした性格

「人と話をするときは、目を見て話せ」と言うように、会話中にほとんど相手の目を見ないのは、一般的に失礼と思われやすい態度です。

しかし、ほかのことに気が向いて目を合わせない、恥ずかしいから目をそらす、嫌いだから目をそらすなど、相手に失礼と思われることができるのは、そのときに考えていることが態度に表れやすい性格ともいえます。

目を合わせられないときに考えられる病気

社交不安障害

  • 「会話中に目を合わせなければいけないと思う余り、人と会うのが苦痛になる」
  • 「目を合わせなければ変に思われると思い、会話に集中できない」

コミュニケーションにストレスを感じるときは、社交不安障害のような心の疾患も考えられます。

社交不安障害の場合は体の震えが止まらない、異常に汗をかく、人と会うことに恐怖を感じるといった症状があり、そうした不安感から人と目を合わせられなくなることもあります。

発達障害

発達障害のある人によっては、会話中に相手と目を合わせないことがあります。

目を合わせない理由は人によりますが、相手の目を見ることが嫌い・怖い、会話中に目を合わせる必要性を感じないためなどの理由が考えられます。

目を合わせる必要性を感じていない場合、「話をするときには、目を合わせるようにほしい」と言えば少しずつ目を合わせてくれるようになる人もいるようです。

目を合わせられないときの対処法

目の周辺を見る

女性の目

人と会話するときには、目をはっきり見る必要はありません。目を直視せず、眉間や目と目の間など、目の周辺を見ていれば相手に目線を合わせているように見えます。

「目を合わせなければ失礼だ」と思い相手の目を見続ける人がいますが、目を凝視すると相手に威圧感を与えることになります。

人間を含めて、動物がじっと目と目を合わせる行為は敵対心を意味しています。喧嘩する前に動物はお互いに睨み合いますが、これは人も同じです。

人は信頼や愛情を伝えるときに目を合わせることもありますが、凝視は敵対心を表すこともあるので、じっと見続けると相手は本能的に威圧感を感じるようになります。

そのため会話中は相手の目を見るのでなく額の中心や目と目の間など、目の周りをぼんやりと見る感じで相手を見ましょう。

インタビュー番組で対話練習する

目を合わせられない人はコミュニケーションに自信がない人も多いので、テレビなどで話し方が上手だと思った人の真似をして会話練習することも、自信をつけることにつながります。

対話練習におすすめなのは、一対一で会話しているインタビュー番組です。話す側・聞く側はどういう態度をしているかよく観察し、真似できそうなところは真似てみましょう。

また、テレビに映っている人の顔を見て話の内容に対して相槌を打ったり、自分の意見を言ってみるのも対話の練習になります。

目を合わせられないことを変だと思わない

会話の様子

目が合わせられないことで悩むのは「目を合わせられないことを変に思われたくない」「視線をどこに向けたら良いか分からない」という意識があるからです。

目線に意識が向いているため、会話にも集中できなくなり、人と会うのが苦痛になる悪循環が起こります。

一度目線のことが気になると、その意識を手放しにくくなると思いますが、そういうときは「もう変に思われても良い」「どうにでもなれ」と開き直る気持ちで話してみましょう。

最初は開き直るのに勇気がいるでしょうが、何度かそれを練習して繰り返していると、目線のことが気にならなくなってきます。

「目を合わせられないことを変に思われたくない」「目をどこに向けたら良いか分からない」など自分の中にある目線への意識を捨てる練習をすることで、徐々に視線の悩みを手放すことができます。