知ったかぶりとは、知らないことを知っているかのように振る舞うことを意味します。
正直な人からすると、知らないと言えば済むことを、なぜ知っているふりをするのか疑問に感じるのではないでしょうか。
知ったかぶりする人の心理や対処法について解説します。
知ったかぶりする人の特徴
人の目を気にする
知ったかぶりする人は、自分が人からどう見られているかを気にします。
そして自分を良く見せたい気持ちが強い人が、知ったかぶりする傾向があります。
知らないと言うよりは知っていると言った方が、人から注目されたり褒められると思っているので知ったかぶりします。
自分のことのように話す
知ったかぶりする人は、他人から聞いた話やSNSで知った情報などを自分のことのように話すことがあります。
自分が知っている、体験したという形にすることで、自分を知識人に見せようとするのが特徴です。
負けず嫌い
知ったかぶりする人は、何事も勝負で判断していることがあります。
そのため知らないことでも「私も知っている」と競うようにアピールしてくるのが特徴です。
知らないと言うと負けた気持ちになるので、知っていると嘘をつきます。
話好き
知ったかぶりする人は話好きですが、自分の知識を自慢するのが目的なので、コミュニケーションは一方的です。
人の話を聞くなら、自分の知らない情報を相手が知っているときです。
相手の話を聞くより自分の話を聞いてほしい気持ちが強いので、「あれも、これも知っている」と自分からアピールします。
人を見下す
知ったかぶりする人は、人を見下すような態度を取ることがあります。
自分はいつでもマウントを取る側でいたいので、弱点を見せたくないと思っている人です。
知らないことがあるとマウントを取られると思っているので、知ったかぶりすることで見下されないようにしています。
責任感がない
知ったかぶりする人は、その場しのぎの態度を取るのが特徴です。
例えば知ったかぶりした後にミスしても、注意されれば「そんなことは知らない、聞いていない」と開き直ったような態度を取ります。
自分が知ったかぶりしたことを忘れたり、都合の良いように物事を考えるのが特徴です。
人に教えない
知ったかぶりする人は、本当は意味を理解していないので人に教えることができません。
教えてほしいと言われても自分で調べるように言うだけで、教えることを避けようとします。
また自分のことは棚に上げて「こんなことも分からないのか」と馬鹿にしたり見下すだけで、何も指導しないことがあります。
意識高い系
知ったかぶりする人は、ビジネス用語や専門用語をよく使うのが特徴です。
日本語で通じる言葉もあえて横文字を使い、難しい言葉を使うことで自分を有能に見せようとします。
しかし知ったかぶりなので正確な意味は理解していなかったり、知識はあっても実力が伴っていないのが特徴です。
知ったかぶりする人の心理
知らないことに悪いイメージがある
知ったかぶりする人は「知らない=馬鹿にされる、怒られる」のように、悪いイメージを持っています。
知らないことを恥じる必要はないと思っていれば、素直に知らないと言ったり、質問できるはずです。
知らないと言って馬鹿にされた、仲間外れにされたなど、過去に悪いイメージを抱くようになった原因があると考えられます。
コンプレックスがある
知ったかぶりする人は、学歴や能力などにコンプレックスを抱えていることがあります。
コンプレックスを隠したい気持ちがあると見下されたくない、馬鹿にされたくない気持ちが強くなるので、知っているふりをして自己防衛します。
またコンプレックスがある人は承認欲求が強いことがあり、認められたい気持ちから知ったかぶりすることがあります。
相手を意識している
特定の人の前で知ったかぶりするのは、相手を意識している場合があります。
ライバル心があるなら、ライバルが知っていることを自分が知らないと言えば負けたような気持ちになるので、知っていると嘘をつきます。
相手に好意を抱いているなら、好かれたい、良く思われたい気持ちから知っているふりをします。
仲間外れにされたくない
孤独が怖い人は知ったかぶりすることがあります。
八方美人な人が知ったかぶりする場合は、一人になりたくない、誰からも好かれていたいという気持ちがあるためです。
皆が知っていることを自分だけ知らなければ、話の輪に入れてもらえなくなる可能性があるので知ったかぶりします。
面倒くさい
知ったかぶりする人は、相手の説明を聞くのが面倒だと思っている可能性があります。
知らないと言えば親切に説明してくれる人もいるでしょうが、その説明を聞くのが面倒と思っていたり、自分で調べたいと思っているので知っているふりをします。
無駄なコミュニケーションをしたくないと思って、知ったかぶりする人です。
話を鵜呑みにする
見聞きしたことを何でも鵜呑みにする人は、知ったかぶりだと思われてしまうことがあります。
話好きな人ほど、情報の信憑性を確かめずにすぐ広めようとするためです。
誤った情報を真実のように話してしまうと、知ったかぶりや嘘つきだと思われてしまいます。
理解していない
知ったかぶりしているというよりは、物事をきちんと理解していないのでそういう風に見える場合もあります。
説明されたときには理解していたつもりでも、実践する状況になると忘れてしまったり、よく分からないまま行動するのでミスします。
自分は理解していると思い込んでいるので確認せず、ミスを繰り返すので知ったかぶりしていると思われます。
知ったかぶりをやめたいときの対処法
素直に知らないと言う
知ったかぶりする人は、「知らない」と言うことに悪いイメージがあるのかもしれません。
しかし、知らないこと自体は悪いことでも恥ずかしいことでもありません。
知ったかぶりは言い換えれば嘘をつくことなので、嘘をつくよりも正直に知らないと言う方が隠し事をしない性格だと信頼されます。
もし知らないと言ったときに馬鹿にしたり見下すような人がいても、その人の性格に問題があるので相手にしないようにしましょう。
知ったかぶりのデメリットを考える
知らないことを知っていると嘘をつくと、その嘘がばれないように更に嘘をつくというように、嘘を繰り返すようになります。
嘘がばれないように気を遣うのなら、最初から素直に知らないと言う方がずっと楽ではないでしょうか。
知ったかぶりは、嘘をつくことで自分のハードルを上げてしまう行為です。
嘘がばれた場合は、嘘つきだと思われて信頼を失います。
デメリットの方が多いという意識があれば、知ったかぶりをやめようと思えるようになるでしょう。
質問する
知ったかぶりするよりも、分からないことがあればすぐに質問してみましょう。
よく分からないまま行動しても、ミスやトラブルを増やす原因になります。
少しでも分からないと感じたら調べたり質問する、それを習慣にすることで知識が増えていきます。
勉強する
自分の知識を増やせば知ったかぶりではなく、本当に知識が豊かな人になれます。
自分が取り組んでいることについて普段から勉強したり、人に説明できるくらい理解していれば、質問されたときにすぐ説明できるようになるでしょう。
勝ち負けで判断しない
負けず嫌いな人は、他人より劣っていると思われたくないので知ったかぶりすることがあります。
しかし自分より知識や技術を持っている人がいるなら、その人から学ぶ意識を持つことも大切です。
敵対視するよりも学び取ろうとする気持ちがある人の方が、より知識や技術を得ることができるでしょう。
自分で調べる
知ったかぶりしても、それで他人に迷惑がかからなければ嫌われることはありません。
知らないと言えない雰囲気があったり、どうしても咄嗟に知ったかぶりしてしまう場合は、その後に知らないことについてよく調べておくことが大切です。
知ったかぶりして何度もミスしたり、トラブルを起こすことだけは避けるようにしてみましょう。
知ったかぶりする人への対処法
質問する
知ったかぶりする人には、本当に知っているのか色々質問してみましょう。
その分野についてよく知らないと答えられないことまで質問してみると、本当に知識があるのかが分かります。
曖昧な返答や、答えずに逃げるのなら、知ったかぶりする人であると考えられます。
提案してもらう
知ったかぶりする人は「そういうやり方は良くないよ」と相手のやり方を否定し、マウントを取るためにアドバイスしてくることがあります。
その場合は「ではあなたならどうしますか?」とアイデアを求めてみましょう。
本当に知識がある人なら適切なアドバイスをしてくれるでしょうが、的外れな話をしたり、提案しない人は知ったかぶりする人の可能性があります。
知っていることを話す
知ったかぶりする人には、自分が知っていることを話すのも対処法です。
知ったかぶりする人は自分以上に知識がある人の前では、嘘がばれると思うので知ったかぶりできません。
その人より知識があるなら、普段から詳しい話をしていると知ったかぶりされることはなくなるでしょう。
関心がない態度を取る
承認欲求から知ったかぶりする人には、関心がない態度を取ってみましょう。
知識を自慢されても褒めない、質問せず興味がなさそうに聞き流すなど、反応を薄くします。
知ったかぶりする人は話好きな人が多いので、話を聞いてくれないと面白くないと感じます。
関心がない人といても承認欲求が満たされないので、相手の方から離れてくれるでしょう。
正しい情報を教える
知ったかぶりしているつもりはなく、誤った情報を本気で信じている可能性もあります。
その場合は正しい情報を教えれば、自分が間違っていたことに気付いてくれるでしょう。
ただしプライドが高い人は自分の間違いを認めなかったり、恥をかかされたと逆恨みすることがあるので、素直に話を聞く人に教えることをおすすめします。
確認を取る
知ったかぶりする人は説明したことを理解していなくても「分かりました」と言うことがあります。
その場合、後になってミスやトラブルを起こすことがあるので注意が必要です。
説明した後にいくつか質問して、本当に理解しているのか確認を取った方が良いでしょう。
また一度説明しただけでは忘れていることがあるので、実際に行動する前に覚えているか、確認を取ることも大切です。