職場や知り合いなど、あなたの周りに世間知らずだな、甘やかされて育ったんだなと思うような人はいませんか?世間知らずと思われやすい人には、いくつかの共通点があります。世間知らずと思われがちな人の特徴と克服法をご紹介します。

世間知らずと思われる人の特徴

視野が狭い


世間知らずの人は、自分が関心を持ったものにしか興味がなく、自分の世界に浸るタイプです。興味がないことについて話されても「自分には関係のないことだから」と相手の話に耳も傾けません。

人から色々な話を聞いて自分の視野を広げるという考えがないので、ますます世間知らずになっていきます。普段から得ている情報も少なく、決まったジャンルのことしか話さないので、周りの人から見れば自分のことにしか関心のない世間知らずという印象を与えます。

責任感・忍耐力がない


世間知らずな人は、嫌なことがあると途中で投げ出して愚痴を言い続ける、できない理由ばかり挙げ続けるなど、責任を持って何かをすることが苦手です。

大人になれば無責任な態度は通用しないので、一般には自分で解決しようと努力したり、誰かに相談してみるなど、何らかの解決策を考えて行動します。

世間知らずな人は、視野が狭いためにその解決策が思い浮かばなくなると、ひたすら自分だけで考え込んでしまったり、どうにもならないと思って逃げたり、誰かに責任転嫁させようとします。どんな理由であれ、問題を投げ出してしまう態度は幼稚で世間知らずな印象を与えます。

マイペース


世間知らずな人は、仕事でもプライベートでも報告・連絡・相談ができません。マイペースで生きているので、ドタキャンしても相手に申し訳ないという気持ちもなく、謝らない、言い訳を繰り返すなど、相手に不快な思いをさせていることにも気が付いていません。このように他人に配慮ができないところが、自分のことにしか気が回らない、世間知らずな印象を与えます。

家事ができない


家事が下手というより、「家事のやり方が分からない」という人は、今まで親や家族が家事を代行してくれていたと思われます。

箱入り娘・息子のように育てられてきた人は、お米の研ぎ方が分からず洗剤で洗ってしまったり、洗濯機の使い方、干し方が分からなかったりと、家事のことは何も分かりません。あまりにも家事のやり方自体が分かっていない人は、何も知らない世間知らずと思われてしまいます。

ニュースを知らない


今は新聞、テレビ、スマホのニュースなどを見ていれば、経済、政治、流行、事件、災害など、さまざまな情報が手に入る時代です。簡単に情報が得られる時代に、最近のことを何も知らない人は、世間知らずと思われます。

また世間のことについて何も分かっていないので、誰かから意見を求められても自分の考えが言えず、「分からない」、「意見は特にないです」と答えてしまい、世の中のことを何も知らない、分かっていないんだなという目で見られてしまいがちです。

一般常識がない


公共の場で騒ぐ、大声で話す、ゴミをポイ捨てする、食事のテーブルマナーが分からないなど、マナーが身についていない人は、何も教わってこなかったんだな、という印象を与えます。

またTPOの感覚が分からず、常識に捉われたくないという思いから奇抜な服装をする、突飛な行動を取るなど、常識と個性を履き違える人も、恥知らず、世間知らずと思われてしまいます。

言葉遣い


敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)が使い分けられない人は、世間知らずな印象を与えます。社会人になりたての頃は多少言葉遣いを間違えても多めに見てもらえますが、30代、40代になっても敬語で話せない人は、仕事もできないという印象を持たれてしまいがちです。

また、成人しても人前で自分の家族をパパ、ママと呼ぶなど身内の呼び方を知らない人も、かなり幼稚で世間知らずな印象を与えます。

言葉の使い分けが分からないときは、仕事でよく使われる敬語、用語をまとめたビジネスマナーの本を読むと、ビジネスで役立つ敬語表現を中心に勉強できます。

漢字が読めない・書けない


大人になっても小学生で習う漢字が読めないなど、一般的に使われる漢字が読めないと、それだけで世間知らず・頭が悪いという印象を持たれてしまいます。

学生時代の勉強に加え、普段から本を読んだり、ニュースを読んでいれば、普及している漢字のほとんどは覚えられます。その漢字すら読めないとなると、無学で何も身についていない人という印象を与えてしまいます。

空気が読めない


今話していることとは関係ない別のことを話し始めたり、やたら話を自分のペースに持っていき、話の主導権を握りたがるなど、自分を前面に押し出す話し方をする人は、相手に不快な印象を与えます。

「とにかく自分の話を聞いて!」と主張するような話し方は、「聞いて聞いて」と話しかけ続ける子供のように、幼稚な印象を与えます。

会話はキャッチボールなので、自分の話を聞いてもらったら相手の話も聞くのが自然ですが、そうしたコミュニケーションのやり取りが分かっていないために、大人げない、世間知らずな印象を与えてしまいます。

現実的な目標がない


現実的に行動する人は、仕事や趣味で成功させたい目標があると、それを達成するには具体的にどう行動すれば良いか、同じような経験をしている人はどうやって成功体験を掴んだのかなど、客観的に物事を考えます。

世間知らずと呼ばれる人は目標はあっても、それを成し遂げるための具体的なビジョンはありません。婚活を例に挙げると「年収1,000万以上の人でないと結婚しない」など、目標自体から現実的でないこともありますが、本人にはその自覚がなく理想だけを追い求めています。

「では年収1,000万以上の人と結婚するには、自分は何をすれば良いか」ということについては何も考えがなく、若ければ、美しくさえあれば結婚できるなど、考え方も短絡的です。具体的な目標もなく突飛すぎる目標を掲げていると、理想が高いというよりは、身の程知らず、世間知らずという印象を与えてしまいます。

世間知らずの克服方法

TPOを意識する


個性を主張することはプライベートな場面では自由です。ただ、社交的な場所で個性を主張しても、ただの恥知らずとなってしまいます。あくまでも社交的な場面では、TPOを意識した言葉遣いや髪型、服装を心がけてみましょう。まずは見た目を意識して整えるだけでも、印象は変わります。

関心を持つ


世間知らずの人は、ニュースを読んだり、読書をしたりと、世の中に関心を広げていきましょう。自分の内にある情報で満足しているだけでは、世間知らずから脱却できません。

読書を続けると、漢字を覚え、語彙力が自然と鍛えられていきます。さらに実用書は仕事や生活の悩みなどの解決策やヒントを教えてくれるので、知恵・教養を高めることにもつながります。

相手の立場で考える


世間知らずの人はマイペースで行動しがちなので、人と話すときは相手の気持ちを考えてみましょう。自分だったら言われたくない、されたくないことを相手にしないよう意識すると、周りの人に気遣いができるようになっていきます。

また、自分の話ばかりせず、相手の話をよく聞くことも気遣いのひとつです。自分の話したいことを聞いてもらったらそれで良いという態度は、相手に対して失礼です。自分が話したら相手の話も聞く、これを心がけることでコミュニケーションが上達していきます。

世間知らずの人は自分に興味のない話は聞かないところがありますが、興味がなくても、とりあえず人の話は聞いておきましょう。その話が後で自分の役に立つときが来るかもしれませんし、人の話を聞く姿勢を身につける練習にもなります。

始めたことはやり遂げる


仕事、家事、趣味などで自分がやると決めたことは、行きづまっても「自分にはもうできない」と音を上げるのでなく、やりたくないという気持ちは脇に置いておいて、とりあえず最後までやり通しましょう。上手くいかなくなるとすぐ投げ出してしまうのは無責任な態度で、人からも信頼されなくなります。

また、世間知らずの人はいきなり大きな目標を掲げるので、挫折を繰り返すことがあります。目標を決めるときは大きな目標を掲げるのでなく、今の自分にできそうなことを目標にしましょう。

簡単に例えると、家事が全く分からない人は最初から本格的な料理を作ろうとするのでなく、まずは目玉焼きを焼いてみる、野菜炒めを作ってみるなど、簡単なことから始めてみましょう。自分の今のレベルを理解し、そこからステップを重ねて成功体験を積むことで、達成できる目標の決め方も上手くなっていきます。