「つい物を買い過ぎてしまう」「必要のない物まで購入してしまう」というように、ついお金を使い過ぎてしまう人は浪費癖の傾向があります。
浪費癖の程度は人により差がありますが、買い物依存症になる人もいるため、自覚のあるうちに対処することも大切です。
浪費癖がある人の特徴と克服方法をご紹介します。
浪費癖がある人の特徴
衝動買いする
浪費癖がある人の考え方は即物的です。
「とにかく欲しい」「今買わないともう手に入らないかもしれない」と、欲しい気持ちが先走って物を購入します。物に対する執着心が強い人は、浪費癖も強いのが特徴です。
浪費しない人の考え方は、購入する前に一歩踏みとどまって考えます。
「今必要なものだろうか」「次買おうと思ったときになかったら、縁がなかったと考えよう」と、物に対する執着心も強くなく、欲求に振り回されるのでなく、自分で考えて購入するか・しないかを決めています。
買い物がストレス発散になっている
ストレスを買い物で発散する癖がある人は、買ったものを大切にしない傾向があります。
「買う」という行動でストレスを発散するのが目的なので、買ったものは今必要だったり、どうしても欲しいものではないからです。
また、買ったことで得られる幸福感も一時的なものでしかないので、また買い物をするときの高揚感を求めて特に欲しくないものを買い続ける癖があります。
この行動を自分で抑えることができず、借金してまで物を買う場合は買い物依存症の可能性があります。
貯蓄の管理をしていない
今、自分の貯蓄がどれくらいあるのか把握していない人は、お金に対する危機感が低くなりがちです。
貯蓄を把握していれば「今は貯蓄が少ないから買うのはやめよう」「毎月自由に使える金額はこれくらいにしておこう」とお金に関してルールを決めたり、買い過ぎを自制する気持ちになりますが、貯蓄を把握していないと、特に浪費癖のある人はお金を使いやすくなりがちです。
少額のお金を使っていく
値段の安いものは手の届きやすい金額のため、浪費癖の強い人ほどすぐ購入したくなります。
ただ、1つの値段が少額でも、その回数が多ければ出費はかさんでいきます。
例えば100円ショップで買い物をしていて、買う予定がなかったものもたくさん買ってしまうというように、目的の物以外のものをよく購入する人は浪費癖の傾向があります。
ついで買いをする
浪費癖のある人は買う予定のもの以外に、ついで買いをする癖があります。
ついで買いをする人は、ペンを買いに来たのに、メモ帳やクリアファイルもついで買いするというように、買う予定のないものも購入します。
ついで買いでもそれが本当に必要なものなら良いですが、「デザインが気に入ったから」というように、必要・不必要でなく好き・嫌いで物を購入していると出費がかさみやすくなります。
借金してでも欲しいものを手に入れる
浪費癖の強い人は、欲しいものがあると借金してでも洋服や雑貨、家電など、必ず必要ではないものも購入します。
日用品を借金してまで購入しようと思わないと考えるのが多くの人の感覚ですが、浪費癖のある人は「借金してもすぐに返せばいい」と考えています。
「借金する」こと自体に危機感がなく、軽い気持ちでお金を借りる金銭感覚に加えて、キャッシングやリボ払いなどお金を借りやすいカードを持っていると更に浪費癖が強まる傾向があります。
浪費癖を治す方法【マインド編】
本当に必要なものか考える
欲しいものがあるときは、購入前にそれは今、本当に必要なものなのかを考えましょう。
娯楽品だけでなく食品・日曜品なども家にどれくらいの量があるのか、買っても置き場所があるのかを考えて購入しましょう。
「安かったから」と大量購入する人がいますが、食品であれば使い切れなかったときは廃棄することになり、置き場所がないのに買うと部屋に物があふれ、買ったことを忘れて家にあるものをまた買ってしまう原因にもなります。
お金の使い方が上手い人は、値段の高い安いで判断するのでなく、今必要なものだけを購入します。
必要なものにしかお金を使わないという、ただシンプルなことをしているだけですが、それを日常的にしているだけで、余分にものを買う人よりコツコツとお金が貯まっていきます。
今必要ないものばかり家にあふれて、結局お金は減っているというのは二重の損でしかありません。
借金するのは損でしかないと考える
借金する人は「お金を借りる=お金が減る」という意識・危機感が必要です。
浪費癖のある人は「借金してもすぐに返せばいい」と考えている人がいますが、借金は利息が付くので、返済しても±0でなく最終的に預金は減ることになります。
利息は借りた金額が多いほど高額になりますが、そうした仕組みから「少しくらい借りるならいい」と思って少額を借りる人もいます。
ただ、例え利息が少なかったとしても、借金を繰り返していればその額は少しずつでも確実に増えていることになります。
お金を受け取ったときは増えたような感覚になりがちですが、借金はお金は減ることはあっても、増えることはありません。
カウンセリングを受ける
買い物依存症の疑いがあるときは、精神科・心療内科にある依存症専門外来で治療を受ける方法があります。
病院に行くのが不安な場合は、全国の保健所、精神保健福祉センターで電話・面談での相談を行っているので、そちらで相談することもできます。
公的機関へ相談するときは、電話で事前の予約が必要です。
浪費癖を治す方法【行動編】
貯蓄を把握する
浪費癖のある人がまずやることは、貯蓄管理をすることです。
全財産を把握して思っていたより貯蓄額が少なかった場合、それだけで出費を控えようと危機感が生まれやすくなります。
貯蓄と自分の収益から、毎月自由に使って良い金額を決めましょう。
毎月の限度額を超えてどうしても欲しいものがあるときは、翌月は出費を控えるというようにルールを決めることが大切です。
出費の管理をする
出費があったときは、すぐにそれを金銭出納帳に記録します。
難しいことは考えず、
- 商品を買ったときの月日
- 商品の金額
- 商品名
を記入します。
記入が面倒なときは会計アプリを使うのもおすすめです。
浪費癖がある人ほど、「そんなにお金を使っていないのに、なぜかお金が貯まらない」という人がいますが、たった数百円の買い物でも、その回数が多いと、帳簿に書き出してみると結構な金額になることがあります。
買った商品とその金額を一覧として見ることで、使っているつもりはなくても「こんなにお金を使っていたんだ」と目に見えて把握しやすくなります。
支払いは現金・プリペイドにする
電子マネー・クレジットカードはスムーズに支払いを済ませられる点でメリットですが、自己管理ができない人はお金を使いやすくなります。
浪費癖のある人は、支払いはなるべく現金・プリペイドにするのがおすすめです。
電子マネーやクレジットカードで支払いすると、「これだけのお金を使った」という目に見えての感覚がなくなります。
そうすると、浪費癖のある人はお金を使っている感覚が薄れて「カードを出せば欲しいものが手に入る」という考え方になっていきます。
金銭感覚のある人には理解しにくい感覚ですが、浪費癖のある人はまるで欲しいものが手に入る魔法のカードのように使ってしまうので、預金が0になるまで使ってしまうこともあります。
クレジットカード・通帳を持たせない
浪費癖のある人にクレジットカード、通帳など持たせると湯水のようにお金を使ってしまう人がいます。特に預金残高がいくらあるのか、自分で把握できない人に持たせるのは危険です。
「浪費癖のある人にカードや通帳を持たせてお金を全部使われてしまった」というトラブルはよくありますが、浪費癖のある人の金銭感覚は、一般の感覚とは違うと知ることも大切です。
浪費癖のある人は「必要なものを買う」という感覚でなく「あるだけ使っていい」という考え方をしているので、クレジットカードや通帳は持たせてはいけません。
家族に浪費癖のある人がいるときもカード、通帳は持たせず、現金もしくはプリペイドカードのように使える額が決まっているカードを持たせることをおすすめします。