几帳面な人というと、気が細やかで真面目という印象がありますが、どのような特徴のある人が几帳面だと思われやすいのでしょうか。

また、小さなことでもくよくよと悩んでしまい、几帳面な性格を直したいと思っている人もいます。

几帳面な人の特徴や、几帳面な性格で悩むときの対処法について解説します。

几帳面の意味

家計簿

几帳面な人とは、物事の細かい部分まできちんとさせようとする人のことです。

几帳面=真面目な人という良い意味で使われることが多い言葉ですが、几帳面が過ぎると神経質、完璧主義といった悪い印象を持たれてしまうこともあります。

几帳面な性格の特徴について、メリット・デメリットを交えて解説していきます。

几帳面な性格の特徴【長所】

計画的

スケジュール

几帳面な人はトラブルやミスが起こるのを避けるため、何事も計画してから行動する特徴があります。

物事の初めから終わりまでのスケジュールだけでなく、予想されるトラブルについても対策を考えるなど、入念に準備をしてから取り組むので、仕事でもミスが少なく評価されやすいでしょう。

ただし、几帳面な人は計画を練ったり、計画通り行動するのは得意ですが、考えもつかないことが起こると、臨機応変に対応できないことがあります。

完璧を目指す

几帳面な人が計画的なのは、常に完璧を目指しているからです。大体の人が気にしないような細かい点も、自分が納得するまでこだわり続けます。

小さなこともすぐ見抜いたり、細部までこだわりを持ち続けられる能力は、正確性が求められる経理などの仕事や、デザイナーなどクリエイティブな仕事では有利になるでしょう。

ただし、完璧を目指してこだわり過ぎてしまうと、仕事のスピードが遅れて締め切りに間に合わないといったデメリットも生まれてしまいます。

礼儀正しい

お辞儀

几帳面な人は、言葉遣いに気を付ける、約束・時間を守る、贈り物をされたら返礼するというように、礼儀やマナーを守ります。

真面目な人、しっかりしている人という印象を持たれるので、周囲からも評価されやすいところがありますが、あまり礼儀正しすぎると堅苦しい印象を与えてしまうこともあります。

約束を守る

几帳面な人は真面目な性格で、きちんと約束を守れるのが長所です。

待ち合わせ時間に遅れない、仕事の締め切りを守るなど、決めたことを必ず守ろうとします。

そのため几帳面な人は腕時計を欠かさず身に着けている、スケジュール帳を持ち歩く傾向があります。

几帳面な人はこうした行動を日頃から行っているため、人から評価されて信頼されるようになります。

信頼されやすい

几帳面な人は、人から信頼されやすいのが特徴です。

几帳面な人は真面目な性格で、物事を丁寧にこなすため自然と信頼されやすくなります。

几帳面な人は適当なやり方をしないので、「この人に任せれば成果を出してくれるだろう」と、重要な仕事を任されるなど、評価されやすいメリットがあります。

また、細かいことにも気付くので、質の高いものを生み出すことができます。

ただし期待に応えようとして仕事を頑張りすぎたり、完璧を求めすぎるとそれがストレスとなり、自分を追い込んでしまうことがあります。

細かいことに気が付く

几帳面な人は、細かいことによく気が付くのが特徴です。

観察力があり、問題にすぐ気付くなど、事前にミスを回避する能力があります。

また、几帳面な人は他人の気持ちについても考えることができます。言葉遣いにも気を配り、人が不快になるような言葉は使いません。

男性でも女性でも細やかな気遣いができるため、誠実な印象があるのが特徴です。

整理整頓が得意

部屋

几帳面な人は身の周りをきちんとさせたいと思っているので、散らかっている状態が許せません。

使ったものは元の場所にしまう、ゴミはすぐに捨てるというように、普段から部屋を汚さない習慣ができているので、整理整頓が上手です。

自分が使う場所をきれいに管理できる人ですが、身近にズボラな人がいると「何できれいにしておかないんだ」と細かく指摘してしまい、口うるさい人だなと思われてしまうこともあります。

貯金・節約できる

几帳面な人は貯金や節約ができるのが特徴です。

几帳面な人は、真面目にコツコツ物事に取り組むのが得意です。

そのため毎日同じ額を貯金するなど、少しずつお金を貯めていくのが苦になりません。

日頃から節約も心掛けており、生活に必要なものだけを買うなど、ストイックな面を持っています。




几帳面な性格の特徴【短所】

神経質と思われる

几帳面な人は、神経質と思われてしまうことがあります。

几帳面な人は何事も細かく確認したり、妥協を許さない完璧主義のような面を持っています。

そのため、几帳面な人は時間にルーズな人や楽観的な考え方をする人が苦手です。

几帳面さを他人にも押し付けてしまうと、人間関係のトラブルを起こしやすくなります。

ストレスをためやすい

几帳面な人は細かい部分にまで気を配るので、ストレスをためやすいのが特徴です。

几帳面な人が色々なことを気にかけるのは、心配性な面も関係しています。

大体の人が気にしないような細かいことも、几帳面な人はいつまでも悩み続けていることがあります。

まだ起こっていないことについて考え過ぎると余計なストレスを抱えてしまい、体にも心にもよくありません。

また、几帳面な人は何事も計画通りに進めようとするので、思い通りにならないと強いストレスを感じることがあります。

疲れやすい

人一倍細かいことにこだわる人は、それだけ疲れもたまりやすくなります。

自己管理できる人なら適度に休みを取れるでしょうが、「今やっていることを終わらせるまでは休まない」と決めて無理をしてしまう人もいます。

休みを取らないのは「スケジュール通り進まないのは嫌だ」「後回しにしたらミスするかもしれない」など、完璧を目指す気持ちが原因です。


休まないということは、ずっと緊張状態でいることになるので、集中しすぎるあまり燃え尽き症候群のようになってしまうこともあります。

几帳面な性格になる方法

計画を立てて行動する

几帳面な性格の人は、何事も事前に準備してから行動します。

準備をするためには、まず計画を立ててみましょう。計画を考えたら、想定できるトラブルについても考えておくと、臨機応変に対応しやすくなります。

また、几帳面な人は作業の合間に確認を入れるなど、ミスを減らすよう心掛けています。

確認は最後にすればいいと考える人もいますが、後でミスが見つかると全てやり直しになってしまう場合もあります。

そうした事態を避けるためにも、几帳面な人のように細かいチェックを入れることは大切です。

整理整頓する

几帳面な人は、身の回りを整理整頓しておくのが特徴です。

物を整理整頓しておくことで、必要な物を探し回るなど無駄な時間をなくすことができます。

部屋がすっきりしていると、精神的にゆとりが生まれるのもメリットです。

また、習慣的に身の回りを綺麗にしていると、散らかりや汚れも目に付きやすくなります。

そのため整理整頓を心がけると、掃除も上手くなっていきます。

妥協しない

几帳面になるには、物事に妥協しない気持ちも大切です。

大雑把に物事を考える人は、集中力が切れてくると「これくらいでいいだろう」と投げ出してしまうことがあります。

しかし、それでは完成度の高いものを生み出すことは難しくなります。

集中力が切れてきたときは、投げ出すのでなく休憩を入れて気分転換してみましょう。


自分でやると決めたことは、最後までやり遂げる気持ちを意識してみてください。

几帳面な性格を直したいときの対処法

こだわりを持つ点を絞る

円グラフ

何かを始めるとき、全ての物事を完璧にこなそうとすると、ミスは少なくなるものの時間がかかりやすくなります。

そこで優先順位を作り、時間をかけるべきところとそうでないところを判別しましょう。


そして重要なことには時間をかけて取り組み、そうでないことは早く終わらせるというように、時間配分を決める習慣を意識してみてください。

完璧を求めすぎない

「計画通りに進めたい」「少しでも気になるところは、直さないと気が済まない」のように完璧を求めるのは、思う通りにいかなかったときの不安や恐怖心があるからではないでしょうか。

思う通りに行動できなかったとき、「自分には何の価値もない」「自分は駄目な人間だ」と自分を責めてしまうことはありませんか?

ミスしないよう気を付けるのは悪くありませんが、自分に厳しすぎると小さなことでもくよくよ悩んでしまい、自分を追い込んでしまいます。

最初から完璧を目指すのではなく、「問題が起こったら、そのときに対応すれば良い」くらいの気持ちで、心に余裕を持ちましょう。


不安が大きいときは、上手くいかなかったときの対応策をいくつも考えておけば、すぐに対処しやすくなると思います。

適度に休息する

休憩する女性

休憩するとその分仕事が進まなくなると考えている人は、「休憩すること=仕事をしないこと」だと考えていますが、休憩するのも仕事の内です。

休憩せず仕事を続ければその分仕事は進みますが、集中力が低下していくのでミスしやすくなったり、無理した分のストレスがたまっていきます。

特に几帳面な人は気が細かい分、人並み以上にストレスを抱えていることがあります。

休憩することに罪悪感や焦りを感じるなら、最初から休憩する時間も計画表で決めておくのが良いと思います。

礼儀正しくなりすぎない

礼儀正しくするのは相手を思ってのことですが、あまり礼儀正しすぎると相手にも気を遣わせてしまうので、「何だか堅苦しい人だな」と人を遠ざけてしまう原因になります。

また、格式張った振る舞いは、かえって相手を馬鹿にしている態度に見えてしまうことがあります。

礼も過ぎれば無礼になるので、肩に力を入れ過ぎないことも大切です。

几帳面さは長所として活かそう

几帳面になるには、細かいことに目を向ける意識が大切です。

しかし、色々なことに気を配り過ぎるとストレスを感じる原因にもなります。

几帳面な性格の長所と短所を理解して、長所として活かせるよう意識してみてください。