スピーチ、面接、プレゼンなど、緊張しやすい人にとっては苦手で逃げ出したくなるものかもしれません。しかし、就職活動や会社では避けては通れないものでもあります。元々日本人は人前で緊張しやすい性格の特徴がありますが、緊張しやすいのは悪いことばかりではありません。今回は緊張しやすい人の特徴や、改善方法についてご紹介したいと思います。
緊張しやすい人の特徴は?
真面目・不器用な人
緊張しやすい人は真面目な性格です。周りの期待に応えたいという思いから、緊張してしまいます。しかし、緊張すること自体は誠実さの表れですので悪いことではありません。
また、不器用な人も緊張しやすい特徴があります。不器用な人は予想外のことが起こると緊張してパニックになったり、頭が真っ白になってしまいます。
人の評価が気になる人・トラウマがある人
人の評価が気になる人も、緊張しやすくなります。人の評価が気になる人は、周囲の期待に応えたい、自分を良く見せたいという気持ちがあります。本来の自分を出せなくなるため、緊張しやすくなってしまいます。
また、過去に人前で何か失敗をしてトラウマになってしまい、緊張してしまう人もいます。失敗経験がトラウマになると、「また失敗するのではないか」と予期不安が起きて心の切り替えが難しくなるため、緊張しやすくなります。
緊張しやすい人のメリットは?
集中力がある
緊張しない人は、緊張していない分、注意力が減って必要ないことも話してしまう場合があります。緊張しやすい人の場合は、常に緊張感を持っているため、その分人前で話すときも余計なことを話す可能性が減ります。
また、緊張しない人は自分の話だけに夢中になって聞き手の反応をあまり気にしていませんが、緊張しやすい人は聞き手の反応に敏感であるため、どのような話、話し方をすれば聴き手が自分の話を聞いてくれるのかを考えられます。そのため、話す練習を重ねれば、緊張しない人よりも緊張しやすい人の方が、話し上手になる可能性を持っています。
緊張しやすい人の改善方法は?
事前に準備する
緊張しやすい人は緊張する場面を意識して、しっかり事前に下準備することが大切です。準備をしておけば、本番のイメージも浮かびやすくなります。人前で話す場合は原稿を作って話す練習をし、面接であれば、質問される内容を予想しておき、目の前に面接官がいるつもりで、一人で鏡に向かって練習して話すのも改善法になります。
緊張しやすい、あがり症の人に多いのが、実際に何もせず、脳内だけでイメージや準備をするだけという練習方法です。しかし、イメージと現実にやってみるのでは違いがあります。実際に声に出したり、何度も練習すると、話の矛盾点や自分の話し方におかしなところに気付きやすく、緊張をほぐすだけでなく、話し方の上達にもつながります。
通る声を意識して話す練習をする
緊張しやすい人は、緊張したときに声が小さくなってしまう場合があります。そのため、普段一人のときも、読書などをして滑舌良く話す練習をしてみてください。大きな口を開ければ大きな声が出ると思っている人がいますが、それは歌手や俳優が声量を出すトレーニングであって、スピーチや面接などの日常会話で大きな声を出す必要はありません。大きな声を出し過ぎると、静かな場所ではかえって空気の読めない人と認識されてしまうこともあります。
日常会話では、相手の方に自分の声を届けるように意識して話せば、相手にも声が聞こえやすくなります。声量を上げるためにトレーニングなど特別なことをしなくても、相手に自分の声を聞いてもらうということを意識して話せば、声は自然と出るようになっていきます。
ゆっくり話す
緊張しやすい人は早口で話すことがありますが、できる限りゆっくり話すようにしてください。ゆっくり話すことに意識を向けていると、緊張していることを忘れていきます。早口で話したい場合は、早口言葉を滑舌良く話す練習をしたり、早口で音読する練習をして、滑舌を良くするトレーニングをすれば、アナウンサーや声優のように早口でも聞き取りやすい声になっていきます。
要点を紙に書く
緊張しやすい人で頭が真っ白になってしまいがちの人は、緊張してもこれだけは言っておきたいという要点は紙に書いて、スピーチや面接当日も持参してください。話すことを全て書くと、聞き手の顔を見なくなる可能性があるため、要点だけを書くようにしてください。
また、紙に書いた通りに全て話そうとする人もいますが、それが緊張の原因にもなります。そのため、多少言葉が変わったり、言葉に突っかかったりしても、要点を話せれば良いです。「失敗してはいけない」という気持ちではなく「失敗しても良い」という気持ちを持つと、気が楽になって話しやすくなるメリットもあります。
緊張は成功の元
緊張しやすい人は物事の変化や人の態度に敏感なため、緊張しやすい気持ちを練習して上手くコントロールできるようになれば、緊張しない人よりも話し上手になる可能性を秘めています。
俳優や歌手でも、何度人前に立っても緊張するといいます。場慣れしているような人でも緊張するのですから、緊張するのはおかしいと思うのでなく、緊張するのは普通のことと捉え、自分の緊張する心に怯えることなく、「体がやる気を起こしている」と前向きに考えるようにしてみてください。