誰もが思いやりのある人であったら、人は人間関係で苦しむことも少なくなると思いませんか?しかし、世の中には人に対して思いやりを持てない、自分さえよければ良いという人はたくさんいます。また、自分自身が思いやりのない行動をしていると、自然と人間関係のトラブルも増えていくものです。

そのような状況を抜け出したい、思いやりのある人になりたいという方のために、今回は思いやりのある人の特徴や、思いやりのある人になる日々の心がけ、考え方についてご紹介します。

思いやりのある人の特徴1:相手の気持ちを考えて行動する

思いやりのある人は、自分も相手も納得して前に進めるような発言・行動を心がけています。たとえ意見が食い違ったとしても、お互いが対等に渡り合っていけるようなアイデアを提案して、争いや喧嘩などのトラブルに発展しないように行動しています。

相手が不快な気持ちにならないように、且つ自分の意見も相手に受け容れてもらえるように考えられる人は、思いやりのある人です。ただし、自分の気持ちを抑えて人の心を優先する人は、思いやりがあるというよりも自己犠牲の気持ちが強い傾向があるといえます。

思いやりのある人の特徴2:物より心を大切にする

「世の中お金が全て」「美人が得をする」と考える人がいますが、目に見えるものばかりに捉われている人は、いつまでも心の豊かさを得ることができません。本当に人の心を豊かにするものは、目には見えないものだからです。目に見えないものとは、人の心です。

人の心を思いやることができる人は、自分の気持ち、人の気持ちを尊重して人と接しています。そして、人に対して高圧的な態度を取ったり、人の気持ちを考えずに発言できる思いやりのない人は自己愛、保守的な気持ちは強いですが、実は自分の気持ちは尊重できていません。

自分の気持ちを心から信じられないために、その不安を悟られまいと人に高圧的な態度を取ったり、思いやりのない発言が平気で口にできるのです。そして、大抵の場合そのことについては、本人も気付いていません。

思いやりのない人は生まれ付きの性格や複雑な家庭環境が原因になっているため、その性格を他人が治すのは難しいです。思いやりのない人は自然と周囲から人が離れていきますので、たとえ失礼なことを言われたとしても聞き流し、寧ろ反面教師としてその人を見るのがおすすめの対処法です。

思いやりのある人の特徴3:優劣で判断しない


思いやりのある人は、優劣で人や物を判断しません。人は完璧を求める心の性質があるため、優れたもの、評判のあるものだけが良いと決めつけがちです。しかし思いやりのある人は、劣っているといわれるもの、誰も目を向けないようなものにも価値を感じる心があります。

思いやりのある人は、この世に価値のないものなど存在しないということを知っています。そうした思いやりのある人の優しさや繊細な心は、他の人の心にも光りをもたらします。だからこそ思いやりのある人は、多くの人に慕われるのです。

思いやりのある人の特徴4:結果で判断しない

思いやりのある人は、結果だけで物事を判断しません。思いやりのない人は、悪いことが起こると相手を責めたり、頭ごなしに怒りますが、思いやりのある人はなぜそのようなことが起こったのか、まず原因を突き止めます。

なぜなら、悪い出来事が起こったとしても、そこに悪意があって起こった出来事かは分からないからです。そして、もし頭ごなしに怒って誤解があった場合、気まずくなってその後の関係が悪くなることまで分かっているからです。

原因を知った結果、悪意があったことが分かったとしても、思いやりのある人は感情的に怒ることはせず、同じ過ちを繰り返さないよう相手に反省させます。思いやりのある人は、人が悪いことをしても反省はさせますが、決して人を責めることはしないのです。

思いやりのある人の特徴5:気持ち・考えを押し付けない

思いやりのある人は、自分の意見だけでなく、他の人の意見や考えにも耳を傾けることができます。それは、思いやりのある人は自分の考えだけが全てではないことを理解しているからです。

思いやりのない人は、自分の意見だけが正しいと思い込む面を持っており、人に自分の意見や気持ちを押し付ける傾向があります。こうした意見・気持ちの押し付けは対人関係においてトラブルを招く可能性の高い行動です。

思いやりのある人の特徴6:精神的に自立している

思いやりのある人は、自分の行き方、物の考え方をしっかりと持っており、精神的に自立しています。精神的に自立していない人は心に余裕がないため、自分のことしか考えられず、人に対しての思いやりがなくなります。

誰でも心に余裕がないときは自分のことしか考えられなくなるように、精神的に自立していない人は、常に何かしらの不安に晒されている状態ともいえます。そして、日頃から自信が持てない、不安感が強いなどの気持ちが強くある場合は、躁うつ病などの精神病に進行している可能性もあります。

躁うつ病は興奮とうつ(気分の落ち込み)を繰り返す、感情の起伏が激しくなる病気です。興奮状態のときは人に暴言を吐く、乱暴的になるなどの症状もあるため、以前は優しい人だったのに最近は思いやりがなくなった、という方の場合は、うつ病などの精神病を発症している可能性もあります。

思いやりのある人になる方法1:自分を大切にする

思いやりを持つというと人に親切にすることを考えがちですが、思いやりのある人になるには、まずは自分を思いやる心がけを持つことが大切です。いつも一番そばにいる自分のことも大切にできない人は、他人のことを思いやることはできません。また、自分を大切にできない人は、人から思いやられることもなくなります。

思いやりのある人になる方法2:感謝を心がける

思いやりのある人は、日々の生活の中でも感謝して生活しています。ご飯が食べられること、水道をひねれば綺麗な水が出ること、温かい清潔な布団で寝られることなど、これらは多くの日本人にとっては普通にできることです。

しかし、世界にはまだ貧しい思いをしている人はたくさんいます。普通に生活できるということは当たり前ではないということに気付くと、自然と感謝の心が生まれてくると思います。

思いやりのある人になる方法3:マイナス言葉を言わない


マイナス言葉とは、自分や周りの人の気力を低下させるような言葉のことです。「うまくいくわけがない」「失敗したらどうしよう」「どうせ」といった言葉は、思いやりのない性格の人に多い口癖です。悪口もマイナス言葉の1つです。日頃からマイナス言葉ばかり話していると、話している本人もストレスが溜まったり、周りの人も気分が悪くなります。

マイナス言葉が頭に浮かんだり、身の回りにマイナス言葉ばかり言う人がいたら、それを頭の中でプラス言葉に変換するようにしてください。「自分はできる」「うまくいく」「チャンスは訪れる」などのプラス言葉を何度も自分に言い聞かせることは、自分を大切にする考え方であり、自信をつけるきっかけにもつながります。

思いやりのある人になる方法4:見返りを求めない

人に何かして感謝されなかったときに不満が残るのは、あなたが見返りを求めているからです。人は自分が何かしたら感謝されたい、また、自分が何かしてもらったら感謝するのが礼儀だという気持ちを持つものです。しかし思いやりという観点からしては、見返りを求めている時点で、それは本当の思いやりとはいえません。

思いやりとは、相手の幸せを願い、見返りは求めない心のことです。相手に感謝されたい、必要とされたいという気持ちは相手への思いやりではなく、結局は自分の気持ちだけを考えていることになります。ですから、感謝されないことが嫌なのであれば、初めから何もしない方が良いです。

感謝しない人に対して「あの人はお礼も言えない」「世間知らず」という人もいますが、それは相手の行動を責めるというよりも、自分がしたことへの感謝が返ってこなかった不満から出てくる言葉です。そして、そのように人を責める気持ちが生まれるくらいなら、お互いにとって何も良いことはなく、やはり初めから何もしない方が良いのです。

思いやりのある人を目指そう


思いやりのある人になるには、まずは自分のことを大切にしてください。また、思いやりがなくなっているときは何かしらのトラブルや悩みを抱えている場合が多いです。そのようなときは、まずはそのトラブルや悩みを人に相談したり、紙に書いて冷静に見つめ治したりと、問題から逃げるのではなく、向き合う行動を起こすことが大切です。