生きていく上で嘘を吐かない人はいません。しかし、嘘を吐くことがあまりに多い人の場合は、なぜこの人は嘘を吐くのか、何を考えているのだろうと周りも思い始めます。嘘を吐くことが多い人は、一体何を考えているのでしょうか。そこで、嘘を吐く人の原因や心理について詳しくご紹介します。
嘘吐きな人の特徴は?
嘘を吐く人の特徴は、嘘を吐いていることに悪気がありません。人の発言を自分の発言のように言いまわしてみたり、知らないことを知っているといってみたり、ほんの些細なことでも嘘を吐きます。しかし、本人は嘘を吐いているという自覚が薄く、自分に都合の良いことであれば嘘を吐いても良いと思っています。そのように嘘を重ねていくことで、本人自身も嘘と本当特別がつかなくなっていきます。
また、あまりに嘘を吐く回数が多いと矛盾も出てきますが、嘘を吐く人は矛盾を指摘されてもさらに嘘を重ねたり、話をすり替えようとして、その場を切り抜けようとします。特に口がうまい人の場合は周りも騙されてしまうので、簡単に嘘吐きだと見抜くことが難しくなってきます。
嘘を吐くのは病気?
「嘘も方便」という言葉があるように、ときには嘘を言った方が場が丸く収まることもあります。ただし、嘘を吐く回数があまりに多い場合は、虚言癖の可能性もあります。
虚言壁とは、嘘を吐くのが癖になってしまっていて、当たり前のように嘘を吐いてしまう性質のことです。本来であればやむを得ない事情で嘘を吐いたり、嘘を吐いたら相手のことを裏切る、周りの信用を失うという自覚があります。
虚言壁の人の場合は、嘘を吐くのが全て自分のため、都合の良い嘘を重ねていくという傾向があります。虚言壁は病気とは認められていませんが、あまりに嘘を重ねていく人の場合、周囲もおかしいと気付いて距離を取られるようになっていきます。
嘘が多いときに考えられる病気
虚言壁のほかにも、嘘が多い人に考えられる精神病があります。反社会性パーソナリティ障害を発症すると、社会的なモラルが低下して普通の人よりも嘘を吐きやすくなる症状が出る場合があります。反社会性パーソナリティ障害の発症率は、人口のおよそ1~3%ほどで、男性に多い病気です。
虚偽性障害は、仮病が癖になっているときに考えられる病気です。病気のときは普段より優しくしてもらえますが、その優しさを求めて病人を演じる頻度が多い場合は、ただの仮病というよりも虚偽性障害である可能性があります。
また、記憶が途切れやすい病気を発症していることから、嘘を吐いていると誤解されてしまう場合もあります。アルツハイマー型認知症・慢性アルコール依存症・解離性障害を発症していると、日常的な記憶を忘れてしまったり、解離性障害の場合は別の人格が過ごしていた時間のことは分からないということがあります。
このように精神的な病気を発症している場合は、本来は精神科や心療内科での治療をするのが望ましいのですが、本人は病気を発症している自覚がないため、病気を発症したまま放置されているケースが多いのも事実です。
嘘吐きな人の心理
プライドが高く劣等感が強い
嘘吐きな人は自分が知らないことがあるのが許せなかったり、人から馬鹿にされることを恐れて、嘘を吐いてでも知らないことを知っていると言ったりします。特に、プライドが高くても劣等感が強い人が嘘吐きになりやすくなります。劣等感が強いと、嘘を吐いてでも自分をより良い姿に見せようとして、嘘を重ねていきます。
構ってほしいが努力はできない
嘘吐きな人は、嘘を吐いてでも周囲から認められたいという気持ちが人一倍強いです。本来であればできないことはできない、知らないことは知らないと正直に言って、そこから努力を始めて周りから認められていくものです。しかし嘘吐きな人は努力ができないため、嘘を吐いて手っ取り早く周囲から認められたいという都合の良い考えを持っています。
隠し事が多い
隠し事が多い、大きなトラウマ・コンプレックスを抱えているなどの秘密がある場合、その秘密を隠そうとして嘘を重ねていく癖がつく人も存在します。隠し事が多いタイプの人は、常に何かに怯えているような態度を示したり、人とは一線を引くような態度を取ることが多い特徴があります。
嘘吐きな人との付き合い方
嘘吐きな人は自分が嘘を吐いて周囲を不快にさせていることに自覚がありません。また、嘘を指摘してもさらに嘘を重ねて言い訳を繰り返してきます。嘘を吐く人がそばにいる場合は、できるだけその人との関わりを持たないようにすることが必要です。
どんなに巧妙な嘘であっても、いつか必ず嘘は暴かれます。嘘を繰り返す人は必ず言葉や行動に矛盾が出てくるので、最初は信用されていても、段々と周囲も嘘吐きだと気付いて、その人から離れていきます。嘘吐きな人は自分のことしか考えていないので、都合の良い嘘に巻き込まれないように距離を取ってください。
嘘吐きは信用をなくします
嘘はいつか必ず明らかになります。その嘘が発覚した場合、どんなに長く信頼関係を築いてきた相手であっても、一瞬で信用を失います。一度信用を失うと、また信頼関係を築くことは非常に難しいです。
また日常からつまらない嘘を吐いていると、「オオカミ少年」のように本当に困ったときに誰からも信じてもらえなくなります。自分のプライドを保つための嘘は、長い目で見れば自分の足元を掬う言葉にもなりかねないので、無暗に都合の良い嘘は吐かないことが賢明です。