小説、漫画などの影響でサイコパスはよく知られていますが、サイコパスと同じような性質を持つソシオパスをご存じでしょうか。

大人になってもわがままで自分勝手な行動が多く、周囲に迷惑ばかりかけている人、何度もトラブルを起こす人は、ソシオパスが原因かもしれません。今回はソシオパスの特徴や付き合い方・対処法についてご紹介します。




ソシオパスとは?


ソシオパスとは、社会病質者(sociopathy)を示す言葉です。ただ、ソシオパスは社会病質者を意味するものの、精神病とは定義されていません。

病気というよりは反社会性パーソナリティ障害に分類されているもので、ソシオパスと同じくサイコパスも同じ分類に当たります。反社会性パーソナリティ障害には、善悪の判断力や一般的な常識の欠如が見られるのが特徴です。

ソシオパスとサイコパスの違いは、ソシオパスは後天的な性質であることが多く、サイコパスは先天的な脳の性質である場合が多いことです。

ただしソシオパスとサイコパスは同じ反社会性パーソナリティ障害に分類されていることから、その性質も似通ったものがあり、専門的な病院で診察を受けても、見分け方に時間がかかる傾向があります。

ソシオパスの性質を持つ人の特徴

無関心・共感できない


サイコパスの中には他人を自分の思い通りに操ろうとするため、わざと人を傷つける・苦しめる人も存在します。ただ、ソシオパスにはそうした性質はなく、むしろ他人に無関心な傾向があります。

ソシオパスの人は、人と一緒に笑う、泣くなど、他人と共感することや相手の気持ちを思いやることが困難な特徴があります。人間関係を築くのが難しいことから、ソシオパスの人にとって他人と関わるは面倒くさいもの、難しいものと考えており、一人を好む傾向があります。

カリスマ性・自信過剰


ソシオパスは自分にとってメリットになる話には敏感です。そのため、経営においては優れたカリスマ性を発揮することがあります。名声・権利欲求も強く、ルールに縛られない新しい発想を思いつくことから、人気者になれる素質を持っています。

そうして地位や権力を手に入れていくと、ソシオパスはいかに自分が優れているか自慢することもあります。自慢も過ぎれば嫌われることを多くの人は知っていますが、ソシオパスは相手の気持ちを汲み取る共感性がないために、延々と自慢を話し続けます。

時には自分が優れていることを証明するために周囲の人をけなすこともあり、他人を不快な気持ちにさせてしまいますが、それも共感性がないというソシオパスの性質が原因です。

短気・わがまま


ソシオパスは短気で、自分の思い通りにならないと怒り出すことがあります。口汚く人を罵る、暴力を振るう、物を壊すなど、怒ったときの態度は人によってさまざまです。

まるでわがままを言う子どものように癇癪を起こしますが、反社会性パーソナリティ障害の人には、不満があると我慢ができないという特徴があり、ソシオパスで癇癪を起こす人の場合も、これに当てはまります。

頑固・ルールを守らない


ソシオパスの人は自分で決めた独自のルールを持っており、それを変えることを嫌います。それは自分の中に芯を持っているように映ることがあるので、他人からは時に魅力的に映ることもあります。

ただし、社会のマナーを守らない、皆で決めたルールを守らないなど、逸脱した行動を繰り返す人もいるので注意が必要です。ソシオパスは自分のやりたいこと、考えていることが優先であって、良いこと・悪いことの区別はそもそも考えてもいません。

仮に問題行動を起こしたり、ミスを繰り返したとしても、ソシオパスの人は反省することがありません。自分が勝手に行動して失敗する結果になったとしても、多くの人は過ちを繰り返さないよう反省しますが、ソシオパスは同じことを繰り返します。

計画性がない


ソシオパスは思いついたらすぐにやるというように、衝動的に行動する傾向があります。「善は急げ」というように、すぐに行動できるところはビジネスにおいて優位に働くこともあります。

ただ日常生活では突然大きな買い物をする、ギャンブルがやめられない、突然転職するなど後先考えずに突っ走るので、それで周囲の人に迷惑をかけることもありますが、ソシオパスは他人の迷惑など考えていません。

これは「好き勝手に行動したら他人に迷惑がかかる」と考えられない、共感性がないソシオパスの性質が原因ですが、周囲の人からしてみれば、自分勝手で無責任な人間だと誤解されてしまうこともあります。

嘘を吐く


ソシオパスは自分を守るために嘘を吐くことがあります。サイコパスも嘘を吐き、口が上手いという特徴がありますが、サイコパスは口の上手さで人を操ろうとするのに対し、ソシオパスは自分を守るためや、人からお金や物など、何かを奪い取ろうとするために嘘を吐きます。

サイコパスもソシオパスも、嘘を吐くことに何のためらいもありません。親しい相手であろうと、平気で嘘を吐きます。ただソシオパスは行動に計画性がなく、その場しのぎの嘘を吐くので、嘘吐きだと周囲にバレて信頼を失うといったケースも多々あります。

ソシオパスになる原因


ソシオパスは後天的に発症する例が多く、幼少期の虐待、いじめ、家庭環境の不和などが原因で引き起こされやすくなります。ソシオパス、サイコパスなど反社会性パーソナリティ障害の人は人口の約3%、女性より男性に多く発症例があるとされています。

人口の約3%といえば、学校では30人ほどのクラスに1人はいる計算になります。人や動物に暴力を振るう、物を壊す、嘘が多いなど、学校で問題行動を起こす生徒によっては、ソシオパス、サイコパスなど反社会性パーソナリティ障害の可能性もあります。

ソシオパスとの付き合い方・対処法

距離を置く


職場、親戚、友人など身近にソシオパスかもしれないと思う人がいたら、必要以上に関わらないようにしましょう。ソシオパスは他人の気持ちを考えるのが苦手なので、あまり深くかかわり過ぎると自分が傷つけられます。ソシオパスの人の勝手な発言や行動からストレスを受けないためには、なるべく関わらないことが大切です。

家族の場合、問題行動が多いなど日常生活に支障を来たしているのであれば、専門家へ相談に行く必要があります。ソシオパスの治療に関しては、精神科や心療内科、反社会性パーソナリティ障害を専門に診断する病院で診察を受けます。

期待しない


ソシオパスは人との約束を破ったり、平気で嘘を吐くことがありますが、それはソシオパスの性質の1つであって、性格の問題とは言い切れません。ルールを守らない、嘘が多い人とまともに向き合っていれば、ストレスでおかしくなるのは、まともに向き合っている人の方です。

人は相手から約束を破られれば裏切られた気持ちになり、相手を怒ったり責めたりしますが、それは自分が相手にまだ期待をしているからです。そこで、ソシオパスかもしれないと思う人には「こういう障害を持つ人なんだ」と、相手の見方を変えることが大切です。

「約束も守らないし、平気で嘘も吐くのが、この人にとっての普通」であること理解することで、徐々に相手に期待する気持ちがなくなり、ソシオパスの勝手な行動にストレスで振り回されなくなります。

話を合わせる


ソシオパスの中には、自分に似た考えを持つ人に愛着を感じるという人がいます。そのため、当たり障りなくソシオパスと接するなら、彼らの言うことに同意して、嫌われないようにしておくのも1つの対処法です。

ソシオパスの人は常識を無視した発言をすることがありますが、「それはおかしい」と正義感から意見したり反抗しても、ソシオパスは聞く耳を持ちません。

もし相手の話に同意できなければ「そういう考え方もあるんですね」というように、同意も否定もしない言葉でやり取りするのが上手い対処法です。

ソシオパスとサイコパスの見分けは難しい

ソシオパスとサイコパスは同じ反社会性パーソナリティ障害に分類される障害であり、病院で診断したとしても、見分け方に時間がかかります。

またソシオパスであっても、人を騙して操ろうとするようなサイコパスの特徴を持つ人も存在し、複合型の人格を持つ人も存在します。

ただしソシオパスは後天的な発症例が多く、過去に虐待、いじめなど幼少期のトラウマがある人の場合は、ソシオパスの可能性があります。

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