子供を育てるのにはお金がかかる、子育ては大変といった考えから、「子供を産む意味が分からない」と考える人は若い世代に増えています。そういった考え方が広まり少子化が進む一方、それでも子供を産む人がいるのも事実です。子供をつくる人の理由、つくらない人に多い理由をそれぞれご紹介します。




なぜ子供を産むのか?


出産は人間を含む全ての生物の「使命」ですが、人間は子供を産む・産まないことを選べます。子供ができるのは本能によるものもあるでしょうが、産む・産まないを選ぶのは親です。

子供を産むことは女性にとって大変なことで、いくら医学が進歩しているといっても、命がけの行為であることに変わりはありません。

また、子供が生まれてから独立するまで二十数年育てる必要があり、養育中はお金・時間のほとんどを子供に使うことになります。出産に良いイメージを持っていない人にとっては、なぜそのように大変なことができるのか疑問に感じられると思います。

子供を出産する理由

好きな人の子供が欲しい・自分の子供が見てみたい


恋愛結婚が多い現代では、最も多い理由だと思います。独身時代は子供を望んでいなかった人も好きな人に出会うことで、この人の子供が欲しいと思うことがあります。また、自分の子供がどんな子供なのか知りたい、会ってみたいという理由で子供をつくる人もいます。

世間体のため

親から「孫の顔が見たい」と言われたり、自分と同年代の友人に子供が生まれるなどのプレッシャーから、子供をつくることを考える人もいます。

身近な人が出産すると、子供を産んでいない自分が半人前のように感じられたり、そろそろ自分も子供を持っても良い時期かもしれないと意識する人は、周囲の状況に流されやすい人によくある考え方です。

時間潰し・寂しいから

独身だと自分に使える時間が多くなりますが、趣味がない人にとっては持て余すだけの時間であり、その時間を子育てにあてることで充実した時間を過ごしたい、自分が働く意味を見出したいという人もいます。

また子供がいれば孤独になる心配がなく、子供に側に居てもらいたい、老後の面倒を見てもらいたいと考えて子供を望む人もいます。




人生観がポジティブ

人生に良いイメージがない人は「なぜこんな辛い時代に子供を産むんだろう」と考えるでしょうが、「辛いこともあるけど、良いこともある」とポジティブ志向が強い人は、良いことも悪いことも色々経験して幸せになってほしいと思い、子供を産みます。

自分の夢を子供に託す

自分が叶えられなかった夢を子供に託すため、出産を望む場合もあります。ただ、親の夢を無理矢理子供に押し付けるのは、子供に強いストレスをかけます。

現在は毒親の特徴の一つとされており、思うように生きられなかった子供は親を恨み、親子仲が悪くなったり、子供が大人になってから絶縁されるケースも多くあります。

無計画に産んだ・特に何も考えていない

結婚したら子供を産むのが普通と考えている場合、特に理由もなく出産する人もいます。

また、避妊をしなかったなどの理由で子供ができたものの、できたからには産むと決めた、または子供を望んでいなかったが堕胎手術が怖い、堕胎できる時期を過ぎていたなどの理由でそのまま出産する場合もあります。




出産したくない理由

子供=負債と考えている


子供は宝、夫婦の希望といったイメージがなく、負債でしかないという考えが強いと子供を欲しいと考えにくくなります。

子供を出産すればそれで終わりではなく、子育てに時間、体力、気力のほとんどを使うことになります。子供が好きな人にとっては色々大変なことはあっても幸せな時間と感じられるでしょうが、子供にそれほど愛着がない人にとっては、子供に自分の全てを奪われているように思い、ストレスを感じやすくなります。

自分のために生きていきたい・一人が好き

お金・時間は全て自分のために使いたいと考える人は、子供を持ちたいと思えません。束縛を嫌い、自由に生きたい人にとって、子供は自分の自由を奪う存在だからです。

娯楽サービスが充実している今は、ショッピング、旅行、グルメ、エステなど一人でも楽しめるものがたくさんあり、子供がいなくても楽しめる時間を過ごしやすくなっています。そうした自分の娯楽を優先したい人にとっては、子供は必要ないと思えるでしょう。

子供にパートナーを奪われる

子供が生まれると、夫婦だけで過ごせる時間が今までより少なくなります。子供の世話をする時間が増えてくると、子供に妻、もしくは夫を取られているような気がして子供が欲しくないと思う人もいます。




子育てする自信がない

昔は子育てに自信がなくても、近所の人が子育ての仕方や智恵を教えてくれていましたが、核家族世帯になっている現在は、周りの人の手助けがないまま手探り状態で子供を育てる親が増えています。

子育てに行き詰まると子供を虐待してしまうケースもあり、虐待してしまうかもしれないから怖い、成人するまで無事に育て切れるか自信がないという理由で子供をつくらない人もいます。

子供が好きではない

そもそも子供自体が好きではない人は、子供をつくろうとは考えにくいです。子供嫌いな理由としては、うるさい、わがまま、生意気、不潔などがあり、それらが許容できないと子供を持ちたいと思いにくくなります。

虐待・いじめなどのトラウマ

子供時代に良い思い出がなく、更にそのトラウマから大人になっても幸福感が感じられない状態だと、子供をつくろうとは考えにくくなります。虐待を受けた人の場合は、「自分が子供を産むと、子供を虐待してしまうのではないか」という不安から、子供を育てることに自信を持てない人もいます。

養育費がない


子供を育てるだけの金銭的な余裕がないと、子供をつくろうとは考えにくくなります。出産から22年間の養育費だけで平均1,500万円程度はかかり、小・中・高は公立に通ったとしても、大学の学費で500~600万円の費用が必要になります。

昔は貧乏子だくさんでも周りも同じように貧しい家庭が多かったので、近所同士、助け合いながら生活していけました。大学への進学率も低く、大学に行かず働くという選択肢もありました。

ただ現在は昔とは違い、何か特別な理由・事情(やりたいことが決まっている、病気など)がなければ大学まで卒業するのが一般的と考えられており、就職活動でも大卒が有利という風潮がある時代です。

学費にお金がかかる時代、習い事や子供の希望する学校に行かせてあげられないかもしれないと考えると、子供に惨めな思いをさせるのは可哀想だと思い、子供をつくることを選択しない人は若い世代に増えています。

子供をつくるのは親のエゴ?


人間が子供をつくるのは、どういう理由であっても親のエゴであるとも考えられます。ただ、出産は自然の法則であって、色々な理由があっても、結局人間は本能(法則)に従っているに過ぎないという考え方もあります。

人間に理性と本能が備わっている以上、どちらの考え方が正しい、間違っていると言い切れるものではありません。どちらも正しいと言うこともできます。また、生まれてすぐ孤児院に預けられたなど、境遇によっても考え方は人それぞれ異なるので、親が子供を産む意味に正しい、決まった答えはありません。

子育ては親のエゴ?


親に成人するまで育ててもらった場合、出産=親のエゴという考えには少し矛盾があります。エゴとは利己主義な人のことですが、そうすると、親は自分のために子供を産んでいることになります。しかし、利己主義な人がお金や時間をかけてわざわざ子供を育てたいと思えるでしょうか。エゴを貫くのであれば、そもそも子供は望まないでしょう。

子供にお金や時間を使うことさえも親の満足感、子供を育てる使命感を満たすエゴと思うかもしれません。でも、そうした利己的な考えだけで子供は育て切れません。子育ては予測できないことの連続で、仕事のように計画的に進められるものでもありません。子供を独立するまで育て上げるには、愛情と忍耐がなければできないことだからです。

いずれ子供に自分の面倒を見てもらうために子供を産む、つまり投資するような感覚で出産する人もいるかもしれませんが、子供が思うように自分の面倒を見てくれるかなどわかりません。そうした予測がつかないものを望んで、命懸けで産み、成人するまで育てるのは、ただのエゴだけではできないことです。

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